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目次
ボルボV60は後悔するから買ってはいけない?乗り心地に不満?故障率・人気色は?
2代目V60 T5 Inscription 2018年(Wikipedia)
ボルボの現行ラインナップのうち、ステーションワゴンはV90とV60の2車種だけです。
V90はフラッグシップモデルで全長5m弱の巨艦ですが、V60は全長4,630mm・全幅1,860mmといった比較的日本の道路でも扱いやすいサイズに収まっています。
V60に興味がある人は、たいていメルセデスベンツCクラスワゴンやアウディA4アバントなどにも関心があって、日本車ではスバルレヴォーグなども視野に入るのではないでしょうか。
ボルボV60を購入する人は、一定の経済力があり、その気になればドイツのプレミアムブランドにも乗れるけれど、でもそれも当たり前すぎるし、ちょっとそうした主流から外れて、でも外れすぎなくていいものはないか、といった先に安全神話とシンプルなスカンジナビアンデザインを兼ね備えたボルボに辿り着く。
と勝手にストーリーを作ってしまいましたが、でもだいたいそんな感じではないでしょうか。
そんなボルボV60について、「後悔するよ」「買ってはいけないよ」「不満が出るよ」「乗り心地固いよ」といった声がそれなりにあるようです。
このページでは、ボルボV60に関する批判的な声を拾い集め、また故障率や人気色についてもあわせて調査しています。参考になさってください。
「不満が出るよ」「買って後悔するよ」という声
V60についてSNS上で様々な声がありますが、このページでは主に価格コムのレビューから様々な声を拾っています。
まずは、「不満が出る」「後悔する」といった声、あるいは内容的にこれに類似したコメントをご紹介します。
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上記よりもうちょっと厳しめの声もあります。
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「買ってはいけない」という声
さらに厳しい声がこちらです。買ってはいけないと直接的に言及してはいませんが、内容的に買わないほうがいいと言っているコメントです。
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「けっこういい」という声
V60に対する厳しめの声をご紹介しましたが、「これはかなりいいクルマだよ」という声も多くあります。
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「すごくいい」という声
最後に、「V60はすごくいい車だ」といった内容の声をご紹介します。
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ご覧のように様々な意見が飛び交っています。ご参考までに価格コムとみんカラのV60の評価をご紹介しておきます。
- 価格コム:4.5点 / 5点満点(2代目)・ 4.4点 / 5点満点(初代)
- みんカラ:4.4点 / 5点満点
※2023年1月時点
外国車の評価点としてはかなり高い部類だと思います。
故障率
V60の故障率に関してですが、ボルボ車全体の故障率について別の記事で私が下した結論がこれです。
少なくとも過去15年くらいのボルボ車に関して、ボルボ車だけが他のメーカーと比較して特別故障が多いとか、ユーザーからのクレームが頻発しているとか、顧客満足度が極端に低いとか、購入したことを後悔しているユーザーが多いとか、そういったファクトはまったく存在しません。
定期点検をしっかり受けていれば、他社の車より特別故障が多いというメーカーではないと思います。心配無用ではないかと。
燃費(実燃費)
価格コムのレビューからV60の実燃費の報告を収集しました。参考になさってください。
初代の実燃費
- 街中で8~9km/L、高速で100kmで巡航すると、15km/Lぐらいまで伸びます。<OCEAN RACE EDITION>
- 市街地7~8、郊外9~10、長距離11~13。
- 田舎で信号少なくリッター10キロ代キープ。高速は14キロくらい。<T4 R-DESIGN 2011年>
2代目の実燃費
- そんなに走ってないけど9-10 v40とおなじくらいかな?ハイフリッッドといっても文字通りマイルドなHV<B4 Momentum>
- このクラスで一桁Km/Lというのは時代的にも苦しい<B5 Inscription>
とりわけ2代目V60のオーナーさんは燃費にあまり関心がないみたいです(笑)。レビューの「燃費」欄が空白になっていたり、計測してない、といった人がけっこういらっしゃいました。
V60の新旧比較:サイズ
初代V60 前期型 フロント回り(Wikipedia)
初代V60 前期型 リヤ回り(Wikipedia)
初代V60 後期型 Rデザイン(Wikipedia)
初代V60は2010年にデビューし2018年まで販売されました。2代目は2018年からで、これが現行型V60ということになります。
初代と2代目のサイズを比較して見ます。
初代V60 | 全長4,630mmx全幅1,860mmx全高1,480mm | ホイールベース2,775mm |
2代目V60 | 全長4,760mmx全幅1,850mmx全高1,435mm | ホイールベースは2,870mm |
※サイズは日本仕様
2代目は初代に比べ全長が130mm長くなり、全幅は10mm小さくなり、全高も45mm低くなっています。ホイールベースも2代目は95mm短くなっています。
2代目の全幅と全高が縮小されたのは、日本の道路・駐車場事情を考慮に入れたためともいわれています。
2代目V60 T5 Inscription フロント回り(Wikipedia)
2代目V60 T5 Inscription リヤ回り(Wikipedia)
2代目V60 T5 Inscription インテリア(Wikipedia)
初代V60スペック等
初代V60のスペック・仕様等をご紹介します。
(資料:Wikipediaその他)
(初期型)
グレードは4種:
日本での販売開始は2011年6月4日。当初は4グレード展開でした。「V60 DRIVe」「V60 T6 AWD SE」「V60 T6 AWD R-DESIGN」「ポールスター(レーシングモードにチューニングされたモデル)」
エンジン:1.6L・水冷直列4気筒DOHC16バルブICターボ。180ps(132kW)/5700rpm・24.5kg・m(240N・m)/1600~5000rpm※日本仕様は当初ガソリンエンジン仕様のみでした
トランスミッション:T6系に6AT、DRIVeに6速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)。T6系にはプレチャージ式電子制御AWD(All Wheel Drive)が組み合わされていました
安全装備:
- ESP(横滑り防止装置)
- フロント&サイドエアバッグ
- WHIPS(衝撃吸収式リクライニング付フロントシート)
- ROPS(横転保護システム)
- シティセーフティー(市街地走行時や渋滞時などの低速走行時~時速30km/h以下~における追突事故を減少させる低速用追突回避・軽減オートブレーキシステム)
- ヒューマンセーフティー(前方に備えたレーダーにより歩行者などを検知し、衝突を可能な限り回避する)※一部オプション設定
- サイドカメラ付きドアミラー(死角を減らすため)
車両重量:1560kg
(2014年5月)
Polestar社と共同開発したV60 Polestarを発表。3.0L直列6気筒ターボエンジン、新開発のツインスクロールターボとインタークーラーを装着、最高出力350HP、最大トルク51.0kgm
V60 Polestar スウェーデン仕様(Wikipedia)
(2015年10月)
V60 Cross Country(クロスカントリー)を発表。V60をベースに専用のエクステリアデザインと専用のサスペンションを採用。V60比で全高+60mmの1540mm、最低地上高が+65mmの200mmとして悪路走破性を高めています
V60 Cross Country D4 Classic 日本仕様(Wikipedia)
(2017年10月)
初代のファイナルモデルとしてV60 Polestarを限定販売。2.0L直列4気筒インタークーラー付ターボ+スーパーチャージャーエンジン、 最高出力367HP、最大トルク47.9kgmのウルトラハイパワーエンジンです※何考えてるんだ、ステーションワゴンだろ・・・と私は思いますが(笑)
2代目V60スペック等
2018年にフルモデルチェンジされた2代目V60のスペック・仕様等をご紹介します。
新プラットフォーム:SPA(Scalable Product Architecture)プラットフォームをベース
デザイン:トールハンマー型LEDデイタイム・ランニング・ライト及び テールゲートに回り込んだリアライトが特徴(XC60とほぼ同じ)
最小回転半径:5.7m(FFモデル)
パワートレーン:直列4気筒ガソリンターボエンジン(T5)とPHEV(プラグインハイブリッド)搭載モデルのみ。ディーゼルエンジンの設定はありません
安全装備:
- IntelliSafe(インテリセーフ。16種類以上の先進安全・運転支援機能)※標準装備
- City Safety(シティセーフティー。衝突回避・軽減フルオートブレーキシステム。対向車対応機能付)
- オートブレーキ機能付CTA(クロス・トラフィック・アラート)
生産国:V60の生産はスウェーデントルスランダのボルボ工場(VCT)とベルギーゲントのボルボ工場(VCG)です
ボルボ車は中国製?
ボルボは1999年にフォード傘下となりましたが、2010年から中国の浙江吉利控股集団(ジーリーホールディンググループ)の傘下となっています。ジーリーホールディンググループは、中国の大手自動車メーカー「吉利汽車(ジーリー)」の親会社です。
ボルボ車は中国でも生産されていますが、中国製造の車両は中国国内向けのようです。中国以外で製造されたボルボ車は中国以外で販売されています。
目の前にあるボルボ車がどの国で生産されたかを知るには、車体番号の最後から7ケタ目を見るとわかるようになっています。車体番号の最後から7ケタ目の数字が、
「1」:スウェーデン製
「2」:ベルギー製
「3」:カナダ製
「4」:タイ製
「5」:マレーシア製
「7」:インドネシア製
「8」:フィリピン製
「J」:ウッデバラ(スウェーデン)製
となります。
(参考:外車王)
ボルボ車の販売台数推移(2008年-2022年)
本当はV60の販売台数推移をご紹介したかったのですが、ボルボ車全体の数字しか得られませんでした。2008年からの各年における日本での販売台数(登録ベース)は下記の通りです。
2008年 | 7,657台 |
2009年 | 6,358台 |
2010年 | 7,894台 |
2011年 | 11,997台 |
2012年 | 14,123台 |
2013年 | 17,149台 |
2014年 | 13,520台 |
2015年 | 13,786台 |
2016年 | 14,914台 |
2017年 | 16.120台 |
2018年 | 17,805台 |
2019年 | 18,583台 |
2020年 | 15,542台 |
2021年 | 16,633台 |
2022年 | 8,036台※1月~6月までの数値 |
(資料:ベストカーその他)
ここ2,3年の数字がやや落ち込んでいますが、これは世界的な半導体不足や新型コロナによる工場閉鎖等が響いているものと思われます。
2021年通期の輸入車ランキング:60シリーズは4位
やはりV60単独の数字ではありませんが、2021年1月~12月までの輸入車販売台数ランキング(車種別)の数字が見つかりました。
ボルボ60シリーズは4位で、8,016台です。2021年のボルボ車総販売台数は16,633台なので、その半数が60シリーズということです。40シリーズも9位に入っていますね。ボルボ、すごい。
1位 | BMW ミニ | ミニ | 18,208 |
2位 | フォルクスワーゲン | T-Cross | 9,159 |
3位 | BMW | 3 シリーズ | 8,663 |
4位 | ボルボ | 60 シリーズ | 8,016 |
5位 | フォルクスワーゲン | ゴルフ | 7,631 |
6位 | フォルクスワーゲン | T-Roc | 7,241 |
7位 | フォルクスワーゲン | ポロ | 7,075 |
8位 | ジープ | ラングラー | 6,931 |
9位 | ボルボ | 40 シリーズ | 6,452 |
10位 | メルセデス・ベンツ | Aクラス | 5,990 |
(資料:グーネットマガジン)
人気色
V60の外装色のベスト3は下記の3色です。
- アイスホワイト※おすすめ内装色はブロンド-チャコール
- クリスタルホワイトパール※おすすめ内装色は同じくブロンド-チャコール
- オニキスブラックメタリック※おすすめ内装色はチャコールーチャコール
上記以外のいずれの色を選んでも、ボルボならではの落ち着いた高級感を味わえると思います。
まとめ
「ボルボV60は後悔するから買ってはいけない?乗り心地に不満?故障率・人気色は?」のテーマで解説してきました。
V60を含めた60シリーズはボルボの売れ筋です。日常使いやレジャーなどいろんな用途で使用した場合に、サイズ的にバランスが取れていると思います。
ゆったり乗れる室内空間とゆとりある動力性能。狭い道や駐車スペースなどでの取り回し性。これらを考慮した場合に、大きすぎず小さすぎず、オーナーになってからの満足度は相当高い車ではないでしょうか。
幸いなことに、V60の程度のいい中古車は、外国車の中でも狙い目の車です。掘り出し物に出会う確率が高い車種です。
あまり年式の古いものは注意が必要ですが、高年式で整備手帳が備え付けられた車両で、新車の延長保証や中古車保証がしっかりついたものであれば、コストパフォーマンスの高いお買い物ができるはず。
もしも人生初のボルボオーナーになるのであれば、V60は最適な車だと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
【2023年6月16日追記】ボルボ最小BEV『EX30』は500万円前半?年末に日本市場へデリバリー
モデル名 | EX30 |
メーカー | ボルボ |
モデルの位置付け | ボルボのエントリーモデル(最小のSUV)であり、全新車ラインアップの100%をBEV(バッテリー式EV)にするというボルボの2030年の目標の一部 |
価格(予想) | およそ36,000ユーロ(約540万円)で、日本ではボルボのコンパクトSUV『XC40』の529万円と同等かそれ以下と予想 |
バッテリー | 69kWhのバッテリーを搭載 |
航続距離 | 1回の充電で最大480km |
サイズ | 全長4233mm、全幅1837mm、全高1549mm(アウディ『Q2』やトヨタ『ヤリスクロス』と近いサイズ) |
デザイン | フラッグシップの『EX90』とデザイン上の共通点が多く、フロントマスクは『C40リチャージ』からの流れを汲み、ヘッドライトは“トールハンマー”LEDが採用され、新たなボルボフェイスを作り上げている。また、リヤセクションのLEDのラインが分断され、ウインドウ部分にI字、その下にVOLVOのロゴを囲むようにC字のLEDが配置されている |
インテリア | ウールがブレンドされたシート表皮を採用し、再生プラスチックをダッシュボードなどに取り入れるなど、カーボンニュートラルへの取り組みとデザインを両立。また、リサイクルデニム、亜麻仁由来の再生可能な繊維の亜麻、再生プラスチックを含む3D編みニットと、合計4種類のインテリアを選ぶことが可能 |
デリバリー開始(予定) | 2023年末 |