2017年の統計になりますが、日本では回収された廃タイヤや古タイヤのリサイクル率は93%にもなります。
65%が燃料として再利用され、その他舗装道路の材料になったり着色剤になったりするだけでなく、バッグやサイフに変身することもあります。
回収された廃タイヤ・古タイヤのうちで地中に埋め立て処分されるのはわずか1%のみです。
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廃タイヤ・古タイヤは形を変えて生き続ける
一口に廃タイヤ・古タイヤと言っても、程度は様々です。
まだまだ道路を走るタイヤとして使用できるものもあれば、バーストしたタイヤのように他の用途に使用せざるを得ないものもあります。
いずれにしても、わたしたちが新品のタイヤに交換した際にタイヤショップやカー用品店に回収してもらった廃タイヤ・古タイヤは驚くばかりの方法で加工され、様々な用途に再利用されています。
JATMA(日本自動車タイヤ協会)の資料によると、2017年に排出された廃タイヤ・古タイヤのうち、約93%がリサイクルされて他の様々な用途で使われていて、止むを得ず地中に埋め立てられるタイヤは1%ほどしかありません。
本数で言うと、年間で9,400万本ほどのタイヤが廃タイヤ・古タイヤとして処分されていて、重量にすると100万トンを超える重さになります。
いずれにしても、脅威のリサイクル率だと思います。
再利用の行方
回収された廃タイヤ・古タイヤは、リサイクルされて様々な用途で再利用されています。
- タイヤに加工を加えず小学校や公園の遊具として再利用
- マテリアルリサイクルと呼ばれる再加工品として消しゴム・ホース・クッションなどに生まれ変わる
- 港に接岸された船が接岸面と接触して破損するのを防止する防舷材として再利用
- サーマルリサイクルと呼ばれるタイヤを燃やして熱エネルギーを利用する方法により、セメント焼成や製鉄・製紙などに幅広く使われている
- SEALのブランドで有名なタイヤのリユースショップでは、おしゃれなバッグやサイフなどに廃タイヤを活用している
- 歩道や運動公園のアスファルトにタイヤのゴムを配合し、柔らかい踏み心地の路面を実現している
上記の再利用は主にタイヤのゴムの部分ですが、タイヤには内部にワイヤーなどの金属部分も含まれています。
こうした部材もリサイクルされて様々な業界で再利用されています。
処分料・廃棄料
わたしたちがタイヤショップやカー用品店で新品タイヤに入れ替えた場合は、古タイヤはサービスで引き取ってもらえます。※サービス(無料)だと思っていたら明細書に引き取り料がちゃんと記載されていてガッカリすることもありますが
しかし、家のガレージに置きっぱなしになっていたタイヤを処分してもらう場合は、1本あたり300円ほどの処分料(廃棄料)を支払うのが相場です。
また、電話で不用品回収業者に依頼して家まで回収しに来てもらった場合は、1本あたり1,500円~2,000円の処分料(廃棄料)が発生します。
なお、タイヤ買取専門店などに買取してもらうケースでは、通常はわずかな買取料しか受け取れませんが、高級車に純正品として付いていたアルミホイールなどといっしょに買取してもらう場合は、ある程度の金額で買取してもらえることがあります。
けれども、普通のホイールが付いただけのタイヤは、1本数百円といった買取額にしかならないと思います。
未使用のタイヤで、製造年がまだ新しいタイヤなら、買取額はちょっと期待していいかもしれません。
ご覧いただきありがとうございました。