車|ラジエターコアサポートとは|修理・交換で修復歴ありになる?

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第1章 ラジエターコアサポートとは

ラジエターコアサポートとは、車体の最前部でラジエーターやヘッドランプ、バンパーを支えている骨組み部品のことです。

単にコアサポートと呼ばれることもあります。

取り付け位置は、フロントバンパーのすぐ後ろ、エンジンルームの手前です。

アッパーサポート、ロアサポート、左右のサイド部などで構成されているのが一般的です。

素材は従来、鉄やアルミが主流でした。

近年は、車両前部を軽くして回頭性を高めるために、樹脂製を採用する車種も出てきています。

固定方法は、多くの車種で溶接による固定です。

ただし、一部の車種ではボルト留めの箇所も存在します。

この「溶接かボルトか」という違いが、後述する修復歴の判定にも関わってきます。

項目内容
位置車体最前部(バンパーとエンジンの間)
役割ラジエーター・ヘッドランプ・バンパーの支持
主な素材鉄、アルミ、一部樹脂
固定方法主に溶接、一部ボルト留め
この章のまとめ
位置車体最前部の骨組み
役割ラジエーター等を支持
素材鉄・アルミ・樹脂
固定方法溶接が主、一部ボルト
引用元
改造車ドットコム「コアサポート[ラジエターコアサポート]」改造車用語集
カーセンサー認定用語辞典「コアサポート/特記詳細編」CarSensor.net

第2章 修理・交換で修復歴ありになるのか【現在の結論】

結論から言います。

現在の基準では、ラジエターコアサポート単体の交換や修正は、原則として修復歴にはなりません

この判定は、以前とは異なります。

かつては、コアサポートも修復歴の判定対象となる骨格部位の1つに数えられていました。

しかし一般財団法人日本自動車査定協会は、車体構造の変化を理由に、2016年4月1日の基準改正でラジエターコアサポートを骨格部位の定義から除外しました。

さらに2019年4月1日には、日本自動車査定協会(JAAI)、全国自動車公正取引協議会、日本オートオークション協議会の3団体が、修復歴の判定基準を統一しています。

これにより、団体ごとに運用が微妙に異なっていた判定基準が整理されました。

現在の骨格部位は8箇所

現在、修復歴の判定対象となる骨格部位(こっかくぶい)は、次の8箇所です。

番号骨格部位
1フレーム(サイドメンバー)
2クロスメンバー
3インサイドパネル
4ピラー
5ダッシュパネル
6ルーフパネル
7フロアパネル
8トランクフロアパネル

ご覧のとおり、ラジエターコアサポートはこの8箇所に含まれていません

つまり、コアサポートだけを交換しても、それ単独では「修復歴あり」にはならないというのが現在の運用です。

ただし例外があります

ここで注意が必要です。

コアサポートは、フロントサイドメンバーフロントクロスメンバーフロントインサイドパネルといった骨格部位のすぐ近くにあります。

事故の衝撃がコアサポートだけにとどまらず、これらの隣接部位にまで及んでいる場合は話が別です。

隣接する骨格部位にカードサイズ(8.5cm×5.4cm)を超える凹みや曲がり、修理跡があれば、その部位の損傷を理由に修復歴ありと判定されます。

コアサポートは多くが溶接で固定されているため、脱着の際に周囲の骨格部位まで手が入っている可能性がある点も見逃せません。

したがって、コアサポート交換の履歴がある車を検討する際は、コアサポート単体ではなく、隣接部位の状態まで確認することが重要です。

ケース修復歴の扱い
コアサポートのみ交換原則として修復歴なし
隣接するサイドメンバー等にも損傷修復歴あり
ボルト留め部品の交換のみ修復歴なし
この章のまとめ
2016年4月改正コアサポートを骨格部位から除外
2019年4月統一3団体が判定基準を統一
現在の骨格部位8箇所(コアサポート含まず)
例外隣接部位に損傷があれば修復歴あり
判定目安カードサイズ(8.5cm×5.4cm)超
引用元
CARさっぽろ「中古車の修復歴について」(一般財団法人日本自動車査定協会の基準改正に基づく解説、2016年4月1日改正の記載あり)
コーリンオート公式サイト「修復歴のある車 定義と基準、どんなもの?」(修復歴判断基準は2019年4月に最終改正と明記)
初心者のためのオートオークションの基礎知識「ラジエーターコアサポート 骨格部位の定義」(日本自動車査定協会・自動車公正取引協議会・日本オートオークション協議会による骨格部位定義からの除外を解説)

第3章 中古車購入時のチェックポイント

コアサポート自体の交換は修復歴に直結しなくなりましたが、確認しておいて損はありません。

なぜなら、コアサポート周辺に手が入っているということは、事故によるダメージがあったサインだからです。

ここでは、素人でもある程度チェックできるポイントを紹介します。

塗装の色合いを確認する

ボンネット、フェンダー、ドア、トランクなどの塗装が、同じ色合いかどうかを確認します。

少し離れた位置から車全体を眺めると、1箇所だけ他と色合いが異なる部分に気づきやすくなります。

ねじ・ナットの状態を確認する

ボンネットを開け、コアサポート周辺の「ねじ」や「ナット」につぶれがないかを確認します。

また、ねじやナットの位置がずれていて、以前あった場所に跡が残っていないかも見ます。

溶接痕の均一性を確認する

工場での溶接は、機械によって規則正しいピッチで打たれています。

一方、事故修理での溶接は手作業になることが多く、ビードが不均一になりがちです。

スポット溶接の並びが乱れていないか、シーラーの盛り方が周囲と違わないかも、判断の手がかりになります。

隣接部位まで見る

コアサポートだけでなく、フロントサイドメンバーやインサイドパネルの状態も一緒に確認します。

ここに損傷があれば、修復歴ありに該当する可能性が高くなります。

チェック箇所見るポイント
外板の塗装色合いのばらつき
ねじ・ナットつぶれ、位置ズレ
溶接痕ピッチの均一性
隣接部位サイドメンバー等の損傷有無

最後に、必ず販売店のスタッフに「修復歴はありますか」と直接確認することが大切です。

仮に事実と異なる説明を受けた場合でも、質問した記録があれば、後で指摘できる材料になります。

この章のまとめ
塗装確認色合いの違いをチェック
ねじ・ナット確認つぶれ・位置ズレの有無
溶接痕確認ピッチの均一性
スタッフへの確認修復歴の有無を直接質問
引用元
bande-gi.co.jp「中古車の『修復歴なし』を正しく理解する」(溶接痕の均一性等の点検手法を解説する業界向け記事)
ガリバー(IDOM)「コアサポートのダメージ|中古車のガリバー」(コアサポート周辺の確認手順に関する解説)

第4章 修復歴と事故歴の違い、購入時の注意点

中古車を選ぶうえで、混同しやすいのが「修復歴」と「事故歴」です。

この2つは、似ているようで意味が異なります。

修復歴とは

修復歴とは、先ほど紹介した8箇所の骨格部位に、事故などによる損傷や、その修理・交換の跡があることを指します。

中古車販売業者は、修復歴の有無を表示する義務があります。

この義務は、一般社団法人自動車公正取引協議会が定める「中古自動車の表示に関する公正競争規約」に基づくものです。

事故歴とは

一方、事故歴には、法的な明示義務がありません

板金修理程度の軽微な損傷であれば、修復歴には該当しないため、販売店が黙っていても規約違反にはなりません。

ただし、コアサポートを交換していながら、それを隠して販売した場合は別です。

骨格部位に及ぶ損傷を知りながら告げなければ、虚偽の表示にあたるおそれがあります。

これは景品表示法上の不当表示として、行政指導の対象になり得ます。

用語意味表示義務
修復歴骨格部位の損傷・修理あり
事故歴事故に関わった経歴全般なし
修理歴骨格部位以外の修理なし

修復歴がある車は、走行性能や安全性への影響が懸念されるほか、下取りや買取の際の査定額が下がりやすい傾向があります。

気になる点があれば、その場で曖昧にせず、販売店のスタッフに具体的に質問することをおすすめします。

この章のまとめ
修復歴8箇所の骨格部位の損傷・修理
表示義務修復歴のみ法的義務あり
事故歴法的な開示義務なし
虚偽表示のリスク景品表示法上の不当表示
引用元
一般社団法人自動車公正取引協議会「中古自動車の表示に関する公正競争規約」(修復歴の表示義務に関する公的規約)
ニコノリマガジン「修復歴車の見極めポイント第2回 フロント編『コアサポート』」(自動車業界歴20年の専門家による監修記事)

 

車の骨格部の「修復歴」に関する基準
(フロント・リア)クロスメンバー ⇒⇒こちらのページ
(フロント・フロア・リア)サイドメンバー ⇒⇒こちらのページ
ラジエターコアサポート ⇒⇒こちらのページ
(フロント)インサイドパネル ⇒⇒こちらのページ
ダッシュパネル(バルクヘッド)⇒⇒こちらのページ
(フロント・センター・リア)ピラー⇒⇒こちらのページ
センターフロアパネル・フロアサイドメンバー⇒⇒こちらのページ
リアフロア(トランクフロア)⇒⇒こちらのページ

ご覧いただきありがとうございました。