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【記事丸わかり】
筆者から 保険代理店としての経験で忘れられないのは、あるお客様のエピソードです。彼は週末のキャンプ帰りに突然車が動かなくなり、山道で立ち往生してしまいました。深夜、冷え込みが強まる中、家族連れで不安が募るばかり。連絡を受け、すぐにレッカーを手配し、なんとかその日のうちに対応できました。このとき、故障運搬時車両損害特約が大活躍しました。お客様から「この特約がなかったらどうなっていたか…本当に助かった」と感謝され、保険の重要性を再認識しました。⇒⇒故障補償特約/故障でも車両保険が使える!/SJ社/TN社/新発売 ⇒⇒自動車保険 「故障も補償は損保ジャパン」篇 30秒 |
「故障」なのに保険が使える?自動車保険に新しい補償が出来ました!
自動車保険は「事故」の際に保険金が支払われるのが一般的ですが、車の「故障」でも保険金を支払ってもらえる補償があります。
2023年になって生まれた補償です。
損保ジャパンと東京海上日動の2社が扱っています。※2023年7月時点
新しくできたこの補償は、単独の保険ではなく、自動車保険の「特約」として付ける補償です。
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◎車の「故障」は予期せぬ出費をもたらします。しかし、適切な保険があれば心配いりません。「故障」対応できる自動車保険を一括見積もり比較サービスで探しましょう。
損保ジャパンの故障運搬時車両損害特約
損保ジャパンの故障運搬時車両損害特約とは、ご契約の自動車が故障により走行不能となり、レッカーけん引された場合に、ご契約の自動車の故障損害に対して、車両保険金額または100万円のいずれか低い額を限度に保険金を支払う特約です。 この特約は、次の条件をすべて満たす場合に限り、付帯することができます。
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自己負担額(免責)は差し引かない
なお、車両保険の自己負担額を設定している場合でも、この特約により保険金を支払うときは、自己負担額を差し引かず、保険金を支払います。
全損時諸費用保険金は同時支払いなし
この特約により保険金を支払う場合、全損時諸費用保険金は支払いません。
車検切れ、法定点検を受けていない場合は対象外
自動車検査証に記載された有効期限の満了する日の翌日以後に発生した故障損害または法令上の定期点検を実施していないことに起因する故障損害は補償されません。
つまり、車検切れの場合と、法定点検を受けていない車両は対象外ということ。
ただし、たとえば法定12か月点検を受けていなくても、故障の原因が点検を受けていなかったことに起因するものでない限り、保険金は支払われます
延長保証と重複するとモッタイナイ
ディーラー等が提供している延長保証契約に加入している場合、補償内容が重複する可能性があるので、契約前に延長保証契約の内容を確認してください。
東京海上日動の故障補償特約
東京海上日動の故障補償特約は、上記の損保ジャパンの補償と保険の趣旨はほぼ同じです。
東京海上日動は自動セット
ただし、損保ジャパンの場合は、保険加入者の任意で加入するしないを判断しますが、東京海上日動の場合は、次の条件を満たした場合に「自動セット」されます。
ご契約のお車が自家用乗用車(普通・小型・軽四輪)であり、かつ車両保険(一般条件)をご契約の場合で始期日の属する月がご契約のお車の初度登録(初度検査)年月から84か月を超えるときに自動セットされます。 |
つまり、損保ジャパンの場合は、車両保険のタイプが「一般条件」でも「エコノミー」でもOKですが、東京海上日動の場合は「一般条件」でなければNGです。
また、損保ジャパンは60か月超(5年超)の車が対象ですが、東京海上日動の場合は84か月超(7年超)の車が対象です。
損保ジャパンが優れている
現時点では、故障損害をカバーする特約は2社だけですが、内容的に損保ジャパンに分があるようです。
損保ジャパンの故障運搬時車両損害特約はこんな人におすすめ
東京海上日動の特約は、一般条件の車両保険に加入していて、なおかつ、新車から7年超の車が対象です。
一方で、損保ジャパンの特約は、一般でもエコノミーでもいずれの車両保険でもOKであり、新車から5年超の車なら加入できます。
現時点では、おすすめは明らかに損保ジャパンの特約になります。
損保ジャパンの故障運搬時車両損害特約は、以下のような人に特におすすめです。
- 高価な車を所有している人:故障による修理費用は高額になることが多いため、高価な車を所有している人にとっては、この特約は大きな安心感を提供します。
- 長距離を頻繁に走行する人:長距離を頻繁に走行すると、車の故障リスクが高まります。そのため、この特約は長距離ドライバーにとって有益です。
- 車のメンテナンスに自信がない人:車のメンテナンスに自信がない、またはメンテナンスに時間をかけたくない人にとって、この特約は故障時の安心感を提供します。
- 5年以上経過した車を所有している人:新車から5年以上経過した車は、故障の可能性が高くなります。この特約は、そうした車を所有している人にとって有益です。
ただし、ディーラー等が提供している延長保証契約に加入している場合は、補償内容が重複する可能性があるため、契約前に延長保証契約の内容を確認することをおすすめします。
ところで、肝心の保険料は?
保険料ですが、普通の国産車で新車から5年超あるいは6年超くらいなら、月々200円から500円くらいの負担で加入できるケースが多いです。
けれども、たとえば新車から10年超の車、とりわけ外国車などは、上記の5倍以上の保険料になるケースもあります。
まして、新車から30年とか40年経過しているクラシックカーなどの場合は、いくらになるかちょっとわかりません。
場合によっては、「引受不可」のケースもあるかもしれません。
事前に保険会社にご相談ください。
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