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【記事丸わかり】
保険料の上昇例
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自動車保険の事故と保険料の話です。
事故で保険を使い翌年度の等級が1等級ダウンした場合、保険料はいくら上がるのでしょう?
保険料の上がり方は現在の等級や保険料の額によって変わりますから、いくつかのパターンに分けて保険料の額を出してみました。
また1等級ダウンした場合は元の等級に戻るのに丸2年かかりますので、向こう2年間の保険料を出しています。
このページでは事故で1等級ダウンすると保険料はいくら上がるかについてわかりやすく解説しています。
しばらくお付き合いいただけると幸いです。
事故で1等級ダウンすると保険料はいくら上がるか
事故で1等級ダウンした場合に翌年度の保険料がいくら上がるか、これは現在の等級と現在の保険料の額によって金額が変わってきます。
そこで、年間保険料を100,000円に固定して、等級を4パターン(20等級・15等級・10等級・6等級)で保険料を出してみます。
これにより、みなさんの現在の等級に近い等級の結果を見ることで、1つの目安になると思います。
また保険料にしても、もしもみなさんの保険料が50,000円なら、ここで出した金額の半分ほどになるので、これも1つの目安になると思います。
その際、1等級ダウンした場合は元の等級に戻るのに丸2年かかりますので、向こう2年間の保険料を出し、なおかつ保険を使わなかった場合の向こう2年間の保険料と並べて表示しました。
※以下に算出する保険料はあくまでも概算ですから、保険を使う際の目安としてお考えください。
<計算条件> |
|
値上がりする保険料の推移 | 保険を使わなかった場合の推移 | |||
経過年 | 等級 | 保険料 | 等級 | 保険料 |
1 | 事故有19等級 | 156,000 円 | 無事故20等級 | 100,000円 |
2 | 事故有20等級 | 100,000 円 | 無事故20等級 | 100,000円 |
256,000円 | 200,000円 |
ご覧のように、2年間の比較で見ると、保険を使った場合と使わなかった場合の差額は56,000円(256,000円-200,000円)になります。
※あなたの年間保険料が50,000円なら、上記の半額が目安になります。
<計算条件> |
|
値上がりする保険料の推移 | 保険を使わなかった場合の推移 | |||
経過年 | 等級 | 保険料 | 等級 | 保険料 |
1 | 事故有14等級 | 140,000 円 | 無事故16等級 | 97,000円 |
2 | 事故有15等級 | 100,000 円 | 無事故17等級 | 95,000円 |
240,000円 | 192,000円 |
ご覧のように、2年間の比較で見ると、保険を使った場合と使わなかった場合の差額は48,000円(240,000円-192,000円)になります。
※あなたの年間保険料が50,000円なら、上記の半額が目安になります。
<計算条件> |
|
値上がりする保険料の推移 | 保険を使わなかった場合の推移 | |||
経過年 | 等級 | 保険料 | 等級 | 保険料 |
1 | 事故有9等級 | 141,000 円 | 無事故11等級 | 95,000円 |
2 | 事故有10等級 | 100,000 円 | 無事故12等級 | 94,000円 |
241,000円 | 189,000円 |
ご覧のように、2年間の比較で見ると、保険を使った場合と使わなかった場合の差額は52,000円(241,000円-189,000円)になります。
※あなたの年間保険料が50,000円なら、上記の半額が目安になります。
<計算条件> |
|
値上がりする保険料の推移 | 保険を使わなかった場合の推移 | |||
経過年 | 等級 | 保険料 | 等級 | 保険料 |
1 | 事故有5等級 | 106,000 円 | 無事故7等級 | 85,000円 |
2 | 事故有6等級 | 100,000 円 | 無事故8等級 | 73,000円 |
206,000円 | 158,000円 |
ご覧のように、2年間の比較で見ると、保険を使った場合と使わなかった場合の差額は48,000円(206,000円-158,000円)になります。
※あなたの年間保険料が50,000円なら、上記の半額が目安になります。
上記の保険料はすべて概算です。
みなさんが保険料について考える際の目安にしていただきたいと思います。
等級や保険料などみなさんの条件にピッタリのものがなくても、上記の中で条件が近いものが参考になると思います。
以下の項目では、等級に関する関連知識をご案内しています。
お時間が許せば目を通していただければと思います。
1等級ダウン事故とは?
自動車保険は事故で保険を使った場合、翌年度の等級には次のいずれかが適用されます。
3等級ダウン事故 | 翌年度は3等級ダウンする |
1等級ダウン事故 | 翌年度は1等級ダウンする |
ノーカウント事故 | 事故による支払いがなかったものとして扱われる ※無事故と同一の扱い |
このページで扱っているのは「1等級ダウン事故」です。
1等級ダウン事故の対象となる事故は以下の通りです。
※なお、1等級ダウン事故は「車両保険のみ」のケースに限定されます。したがって、下記のいずれかに該当する場合でも、それ以外に対人賠償や対物賠償からの支払いがあるケースでは3等級ダウン事故になります
1等級ダウン事故の事例 | |
①火災または爆発 | ・飛来中もしくは落下中の物以外の他物との衝突もしくは接触またはご契約のお車の転覆もしくは墜落によって生じた火災・爆発を除きます |
②盗難 | ・警察への盗難届けが必須です ・キーを付けっ放しにして車を離れて盗まれた場合などは支払い拒否になることもあります |
③騒じょう、労働争議に伴う暴力行為または破壊行為 | ・デモ行進中の人々に車が破壊されるケースなど |
④台風・竜巻・洪水または高潮 | ・台風や竜巻の強風で飛ばされてきた物体で車が破壊されたり、洪水や高潮で車が水没したりしたケース |
⑤落書、いたずらまたは窓ガラス破損 | ・(落書き・いたずら)ご契約のお車の運行によるものおよびご契約のお車と他の自動車との衝突または接触によるものを含みません ・(窓ガラス破損)飛来中もしくは落下中の物以外の他物との衝突もしくは接触またはご契約のお車の転覆もしくは墜落によって生じた窓ガラス破損を除きます |
⑥飛来中または落下中の他物との衝突 | ・飛び石、隕石の落下、ドローンやヘリコプターの墜落などによる車の損害 |
⑦上記以外の偶然な事故 | ・他物との衝突もしくは接触またはご契約の車の転覆もしくは墜落を除きます |
2013年頃までは上記の①~⑦は等級すえおき事故として扱われ、保険金の支払いがあっても翌年度の等級は今の年度の等級と同一でした。
しかしいろんな理由付けはあるものの、結局のところ保険会社の収支が厳しくなったのが最大の要因で、この等級すえおき事故は廃止され、現在の1等級ダウン事故に改変されました。
現在は「等級すえおき事故」は扱っていません。
※「当て逃げ」や「ドアパンチ」による車の損傷は、被害を受けた側にとっては、コインなどによっていたずらされるケースと同じ部類に思えるのですが、保険会社の言い分としては、あくまでも「車両同士の接触による事故」になるので、3等級ダウン事故として処理されます。
事故有係数とは?
たとえば、強風により近所の家の屋根瓦が吹き飛ばされ、その瓦が車に当たって損傷を受けたので車両保険を使ったとします。
これは台風などの自然災害による事故なので1等級ダウン事故となり、翌年度の等級は1等級ダウンします。
現在が11等級だとすると、10等級になります。
ここで次の比較表をご覧ください。
事故有 | 無事故 | |
10等級 | 23%割引 | 45%割引 |
同じ10等級なのですが、「事故有」と「無事故」で割引率が違います。
2013年頃までは、このように同じ等級に2つの割引が並存するようなことはありませんでした。
現在の等級制度では、事故で保険を使った結果として10等級になった人と、無事故で一つずつ等級の階段を昇ってきた結果として10等級になった人とを、同じ扱いにしては不公平だという理由から、このように割引率に差を付けています。
10等級の場合は、実に22ポイントも割引率に差が付いています。
たった1等級ダウンしただけでも、保険料はかなり高くなるということです。
このように、事故で保険を使った場合に適用される割引率のことを「事故有係数」と呼びます。
参考までに自動車保険のすべての等級(1等級から20等級)を、事故有係数と無事故係数に分けて一覧表でご紹介します。
等級 | 事故有 | 無事故 |
20 | 44%割引 | 63%割引 |
19 | 42%割引 | 55%割引 |
18 | 40%割引 | 54%割引 |
17 | 38%割引 | 53%割引 |
16 | 36%割引 | 52%割引 |
15 | 33%割引 | 51%割引 |
14 | 31%割引 | 50%割引 |
13 | 29%割引 | 49%割引 |
12 | 27%割引 | 48%割引 |
11 | 25%割引 | 47%割引 |
10 | 23%割引 | 45%割引 |
9 | 22%割引 | 43%割引 |
8 | 21%割引 | 40%割引 |
7 | 20%割引 | 30%割引 |
6 | 19%割引 | |
5 | 13%割引 | |
4 | 2%割引 | |
3 | 12%割増 | |
2 | 28%割増 | |
1 | 64%割増 |
※1等級~6等級までは事故有と無事故は同じ扱いです。また1等級・2等級・3等級は「割引」ではなく「割増」になります
事故有期間とは?
前の項目の例を続けます。
11等級だった人が、1等級ダウン事故で保険を使ったために翌年の保険が10等級にダウンした場合、事故有期間(事故有係数適用期間)が1年付きます。
1等級ダウン事故なので「1年」、3等級ダウン事故なら「3年」が付きます。
上の画像では事故有期間は「0年」ですが、1等級ダウン事故で保険を使った場合の翌年の保険証券には「1年」と表示されます。※3等級ダウン事故なら「3年」と表示
この事故有期間というのは「事故有係数を適用する期間」という意味です。
つまり、1等級ダウン事故で保険を使ったら、1年間だけ事故有係数(高い保険料)を適用しますが、1年過ぎたら11等級に戻り、その11等級は事故有係数ではなく元の割引(無事故係数)になります、ということです。
3等級ダウン事故で保険を使ったら、3年間高い保険料を適用するけれど、3年経過したら4年目には元に戻ります。
もしも同じ年度に2度、3度と事故を起こして保険を使ったら、その分は加算されるのですが、事故有期間は最長6年で打ち止めになっているので、たとえば3等級ダウン事故で3回保険の支払いを受けても事故有期間は6年ということになります。
話を整理します。
11等級だった人が1等級ダウン事故で保険を使うと、翌年の保険は10等級になります。
この10等級は、無事故で等級の階段を昇ってきた人の10等級とは割引率が異なり、より割引率の低い事故有係数が適用されます。
同時に、事故有期間が1年付くことになります。
1年間は事故有係数によって高い保険料を支払うことになりますが、1年間無事故で過ごせば、2年目にはまた11等級に戻ります。
戻った11等級は、事故有期間の1年がリセットされているので、また元の無事故係数が適用されます。
1等級ダウン事故で保険を使った場合のまとめ |
翌年度1等級ダウンし、事故有期間1年が付く。無事故であれば2年後に元の保険料レベルに戻る |
等級と割引率 | こちらのページ |
3等級ダウン事故 | こちらのページ |
ノーカウント事故 | こちらのページ |
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