【記事丸わかり】
⇒⇒保険料を安くできる「セカンドカー割引」って⁉ |
東京海上のセカンドカー割引(複数所有新規)について詳しく解説しています。
家族がすでに車を所有していて11等級以上ある場合、新たに購入した車の保険を6等級ではなく7等級からスタートできる、これがセカンドカー割引(複数所有新規)です。
たった1等級の違いですが、保険料にすると10,000円~20,000円も安くなるケースもあります。
しばらくお付き合いいただけると幸いです
東京海上:セカンドカー割引(複数所有新規特則)が使えるケース
東京海上のセカンドカー割引(複数所有新規特則)は次のようなケースで使える割引制度です。
細かな適用条件は後で詳しく解説しますので、まずはイメージとしてご理解いただきたいと思います。
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このページのテーマであるセカンドカー割引(複数所有新規特則)に限りませんが、自動車保険では「家族」とか「世帯」というのを一つの基本的単位として考えます。
一人暮らしはたまたま家族構成が一人の世帯と考えます。
自動車保険の契約をする際、その家族にとって最初の車は6等級からスタートします。
※自動車保険は基本的に1等級~20等級までありますが、新規契約は1ではなく6から始まります
しかし、その家族にとって2台目以降の契約では、6等級ではなく、さらに割引率の高い7等級からスタートできるというのがセカンドカー割引(複数所有新規特則)です。
2台目以降の契約を東京海上で結ぶ場合、すでに保有している車の保険会社が東京海上以外であっても、セカンドカー割引(複数所有新規特則)は適用されます(他社でもOK)。※申込みの際に他社の証券番号と等級を記入する欄があります
セカンドカー割引(複数所有新規特則)は2台目以降に適用される割引ですから、3台目でも4台目でも5台目でも7等級からスタートできます。
「6等級が7等級になるといっても、たった1等級しか違わないんだから、たいした割引じゃないんでしょ?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
実は、この1等級の差はとても大きいです。
19等級と20等級の差はたいした違いではありませんが、6と7の違いは大きいです。
東京海上:セカンドカー割引(複数所有新規特則)の適用条件
セカンドカー割引(複数所有新規特則)は、すでに「家族」あるいは「世帯」に車が1台以上あることが前提です。
すでに保有している車の等級が11等級以上であること、自家用8車種であること、記名被保険者が個人であること、これが条件です。
すでに保有している車の条件 |
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※「自家用8車種」とは自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車、自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下)、自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)、自家用小型貨物車、自家用軽四輪貨物車または特種用途自動車(キャンピング車)のこと
すでに車を3台とか5台所有している場合、そのすべてが上記条件にあてはまる必要はなく、そのうちの1台が当てはまれば条件クリアーです。
たとえば、3台あるうちの2台は7等級と10等級であっても、残りの1台が11等級であれば、この11等級の車を対象としてセカンドカー割引(複数所有新規特則)が適用されます。
東京海上や損保ジャパンには3年契約など長期の自動車保険がありますが、契約期間内に事故を起こしているいないによって等級の扱いが変わってきます。
長期契約の場合はそのへんの事実関係を確認する必要があります。
次に、新たに追加する車の条件です。
新たに追加する車の条件 | |
自動車保険(任意保険) | 家族で初めて自動車保険(任意保険)に加入する車であること※新車・中古車いずれもOK |
記名被保険者 |
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車両所有者 |
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保険料の金額比較をすると、通常の6等級スタートとセカンドカー割引(複数所有新規特則)の7等級スタートでは、年間保険料で10,000円~20,000円の差額が出ることはごく普通にあります。
大いに利用する価値のある特約です。
東京海上:セカンドカー割引(複数所有新規特則)で契約を結ぶ方法
東京海上で新たに追加する車の保険をセカンドカー割引(複数所有新規特則)で契約する場合、用意する書類は車検証・保険証券・免許証の3つです。
車検証は、もちろん新たに購入した車の車検証です。
保険証券は、すでに保有している車の保険証券で、他社のものでも問題ありません。
すでに保有している車が複数台ある場合は、いずれか1台の保険証券(11等級以上)を用意してください。
セカンドカー割引(複数所有新規特則)の契約で用意するもの | |
車検証 | 新たに追加する車の車検証 |
保険証券 | すでに保有している車の保険証券※他社のものも可 |
免許証 | ゴールド・ブルーなど免許の色を確認 |
東京海上:セカンドカー割引(複数所有新規特則)と同時に車両入替する方法
ここまでは、すでに車を保有しているところへ新たにもう一台追加する場合の一つの方法として、セカンドカー割引(複数所有新規特則)を適用するやり方を解説してきました。
実は、一つの家族あるいは一つの世帯において車を増やしたり(増車)、車を減らしたり(減車)、車を買い替えたり(乗り換え)、そうした機会は一つのチャンスでもあります。
何のチャンスかと言うと、車と自動車保険の結びつきをシャッフルできるのです。
これは不正でもなんでもなく、東京海上を始めとした保険会社公認の手法です。
そこで、車の台数が多いと話が複雑になるので、2台で話を進めたいと思います。
すでに1台車を保有しているところへ、2台目を新たに追加する際、セカンドカー割引(複数所有新規特則)を適用するのと同時に車を入れ替えるという操作です。
まず、こうした入替操作なしに、新たに追加する車にセカンドカー割引(複数所有新規特則)を使ってごく普通に保険料を出すと、次のようになります。
※保険料はすべて概算です
すでに保有している車 | プリウス | 保険料50,000円 | 20等級・35歳以上 |
新たに追加する車 | ワゴンR | 保険料120,000円 | 7等級・全年齢 |
2台の保険料を合計すると、170,000円になります。
つぎは、プリウスとプリウスの保険、ワゴンRとワゴンRの保険、という結びつきを一度切り離します。
切り離してから、プリウスにワゴンRの保険を、ワゴンRにプリウスの保険をつけて、もう一度保険料を出し直します。
つまり、プリウスの保険は20等級から7等級に、ワゴンRの保険は7等級から20等級になります。
その結果はこうなります。
プリウス | 保険料65,000円 | 7等級・35歳以上 |
ワゴンR | 保険料60,000円 | 20等級・全年齢 |
2台の保険料を合計すると、125,000円になります。
最初に計算した通常のやり方と比較すると、差額が45,000円になります。
170,000円-125,000円=45,000円
家族の保険料を年間45,000円節約することになります。
こうした操作はごく普通に行われていることです。
よくあるケースとしては、父親が車を保有していたが、息子が免許を取り新たに車をもう一台追加した、といったケースです。
このようなケースでは、父親の車の保険は「20等級・35歳以上」などのいい条件であるのが普通です。
それに対して、息子は初めて車に乗るのですから「7等級・全年齢」※セカンドカー割引(複数所有新規特則)を適用するので7等級というように、保険料的に高くなる条件であるのが普通です。
これを何の操作もなく契約するのではなく、保険会社公認の車両入替操作によって、家族全体として保険料を節約する方法が認められているのです。
同居の家族間であれば自由に入れ替えできます。
これを使わない手はないと思います。
※言うまでもありませんが、増車や減車などがない中で勝手に入れ替えすることはできません
東京海上:複数台契約する場合は「補償の重複」でムダな保険料を支払わないこと
家族で2台目以降の車をセカンドカー割引(複数所有新規特則)を利用して契約した場合、当然、家族の車は複数台になります。
このように家族で自動車保険を複数台契約している場合、「補償の重複」が発生することがあります。
複数台ある場合、そのうちの1台だけに付けておけば他の車には付けなくてもいい補償あるいは特約があります。
たとえば、「ファミリーバイク特約(原付特約)」というものがあります。
この特約は、原付バイク(125cc以下)による事故を補償するものですが、一家あるいは世帯で複数台自動車保険に加入している場合は、そのうちの1台につけておけば、家族の誰が原付バイクで事故を起こしてもちゃんと補償されます。
父親の自動車保険に「ファミリーバイク特約(原付特約)」を付けた場合、保険の対象になるのは父親だけでなく、母親や子供などの同居の家族(と別居の未婚の子)も含まれます。
このように、保有するそれぞれの車に別々に掛ける必要がない特約等がいくつかあります。
1台毎に掛ける必要がない特約等 | |
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①のファミリーバイク特約はすでにご説明済みです。
②の個人賠償責任保険特約は家族の車のいずれか1台に付けていれば家族全員が被保険者になります。また、自動車保険に付けていなくても火災保険や傷害保険の特約として付けている場合も家族全員が被保険者です。
③の弁護士費用特約もいずれか1台に付けていれば家族全員が使える特約です。
④の人身傷害保険ですが、複数台あるうちの1台に「人身傷害保険+人身傷害の他車搭乗中および車外自動車事故補償特約」を付けた場合、残りの車には「人身傷害保険」のみを付けるだけでOKです。これにより、すべての車に「人身傷害保険+人身傷害の他車搭乗中および車外自動車事故補償特約」の補償が付くことになります。つまり、「+人身傷害の他車搭乗中および車外自動車事故補償特約」の部分は1台に付ければ同居の家族全員が被保険者になるということです。もちろん、保有するすべての車を「人身傷害保険」のみで契約することも可能です。※おすすめはしませんが
東京海上:「補償の重複」によるムダを省く際の注意点
これは上の項目の注意書きで書いてもいいことですが、いざ事故が起こった場合に支払対象に「なる」「ならない」でトラブルになる可能性が高いので、別に項目を立ててご説明することにしました。
ファミリーバイク特約(原付特約)に関する注意事項です。
具体例でお話するのが一番わかりやすいと思うので、やや遠回りになりますが次の事例でご説明します。
<事例>
Aさんの家族は車を1台所有していました。
この春に息子が社会人となり車を購入することになりました。
そこで、息子の車に自動車保険を付けるのですが、Aさん(父親)の自動車保険が20等級なので、セカンドカー割引(複数所有新規特則)で加入できることがわかり、7等級からスタートする契約を結ぶことにしました。
しかし、この機会に車両入替をすることで、2台合計の保険料をより安くする方法があることを知り、セカンドカー割引(複数所有新規特則)と同時に車両入替をすることになりました。
つまり、Aさんの保険を7等級にし、息子の保険を20等級にしました。
7等級のAさんの保険の記名被保険者はAさんの名前です。
20等級の息子の保険の記名被保険者は息子の名前です。
ところで、Aさんの保険には「ファミリーバイク特約」が付いていたのですが、息子はこの特約も付けた状態でAさんの20等級の保険を引き継ぐことにしました。
一連の保険契約が完了し、半年が過ぎた頃、他県の大学に通っているAさんのもうひとりの息子が原付バイクで事故を起こし、相手にケガをさせてしまいました。
連絡を受けたAさんは、「ファミリーバイク特約」がついているから大丈夫と思い、保険会社に事故報告しました。
すると、保険会社から、
「他県にお住まいの息子さんの原付バイクの事故は対象外なので、保険は使えません」
と言われたのです。
どういうことでしょう?
答えは、こうです。
車両入替する前にAさんが入っていた20等級の保険には、確かに「ファミリーバイク特約」がついていて、この特約の対象には、AさんとAさんの配偶者、AさんまたはAさんの配偶者の同居の親族、AさんまたはAさんの配偶者の別居の未婚の子が含まれます。
ですから、「別居の未婚の子」である他県の大学に通うAさんの息子は保険の対象に含まれるはずです。
ところが、車両入替により、Aさんが加入していた20等級の保険の記名被保険者はAさんの同居の息子の名前に変わっていました。
すると、もう一度保険の対象になる人を確認してみると、同居の息子には配偶者も子供もいませんから、
- 息子
- 息子の同居の親族
のみが対象です。
他県の大学に通っていて今回事故を起こしたのは、Aさんにとっては「別居の未婚の子」ですが、Aさんの同居の息子にとっては、「保険上は」ただの他人です。
車両入替をする場合は、こうした事態も起こりうるので、特約等の移し替えが必要になることがあります。
この事例で言えば、車両入替をする際、20等級の保険に付いていた「ファミリーバイク特約」を7等級の保険に付け替えておくべきでした(付け替えても2台合計の保険料は変わりません。なぜならファミリーバイク特約は等級に関係なく定額だからです)。
長々と細かい話で恐縮ですが、こういうこともあり得るので、「節約」も大いに大事ですけれど、一番肝心な「補償」そのものにも注意していただきたいと思います。
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