【後日談】カングー買って後悔した?デメリットは?いえ、ないです。

カングー・デメリット・後悔

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※トップ画像は初代後期型のカングー(Wikipedia様より)

(※)このページで扱うルノーカングーは、2002年3月~2009年9月まで販売された初代カングーについてです。

(※)2代目カングーに関する記事はこちらを。

カングーの後悔ポイントは?実際の口コミから分析!

2023年6月5日

 

私が乗っていたカングーは初代の後期型です。

5速マニュアルミッションで、リヤのドアが観音開きのタイプです。

色は深い緑色。

ルノー車としては2台目でした。

1台目は千葉県の中古車ショップでルーテシアを中古で購入し、続いてカングーを甲府市のルノー甲府で新車購入しました。

さらに、ルノー車として3台目になるトゥインゴをやはりルノー甲府で新車購入しています。※リヤにエンジンを積む現行型トゥインゴの1つ前の型で、5速MTのGT

現在はフォルクスワーゲンゴルフ(7代目)に乗っています。

この記事を書いているのは2021年9月5日ですが、もうしばらくしたらカングーの3代目が導入されそうだというニュースを見て、カングーと生活を共にしていた頃が生々しく脳裏によみがえってきました。

以下、カングーにまつわる話をさせていただきたいと思います。

なお、わたしは現行型である2代目カングーには試乗もしていないので、この記事の内容はあくまでも初代後期型カングーについてのものです。

そして、まず最初にひとこと言わせていただくと、カングーとの生活はとても楽しいもので、買って後悔したことはまったくありませんし、カングーに何かデメリットがあったかと言うと、それもありません。

記憶に残る素晴らしい車です。

動力性能について

カングーの排気量は1.6リットルで、トランスミッションは5速MTでしたが、動力性能は実用車として必要十分なものでした。

発進加速、中間加速、高速での追い越し加速など、不足を感じる場面はありませんでした。

ATではどうなのかはわかりませんが、MTはキビキビ動く車でした。

マニュアルミッションの操作感ですが、これはいいです。

クラッチ、シフトレバー、アクセルのいずれも癖のようなものはまったくありませんでした。

乗り心地・乗り味について

一般道を50キロ~60キロくらいで走行する際は、フランス車の代名詞であるフラット感はあまりありませんでした。

これは車高1810mmという点が影響していたと思います。

やはりちょっとした車体の揺れでも背の高さによって増幅される傾向があって、これは仕方ないところだと思います。

一方で、高速道路では性質が一変します。

速度が乗ってくると、なぜか車体がピタッと水平になりたがるのですね。

正真正銘、フラットな乗り心地がずっと続きます。

私の地元の中央自動車道は山岳ハイウェイなので、いたるところにカーブがあります。

かなりのスピードでコーナーにさしかかっても常にフラットで、コーナーを曲がり切り、コーナーから抜けるまで、姿勢は常にフラットで、恐怖感がありません。

ただし、コーナリング中のカングーを路側に立って観察すれば、当然車はコーナーで傾いています。背の高い車なのでかなり傾いているはずです。

でも、車内にいるドライバーはそうした傾きを感じることはなく、車が平らのまま曲がっているように感じるのです。

これはロールスピードの問題だと思います。

コーナーにさしかかって横にGがかかった際、外側の2輪だけが早く沈み込むのではなくて、4輪が同時にゆっくり沈み込んでいくので、運転しているドライバーは実際の車の傾きを意識しないのだと思います。

4つのタイヤが均等に路面に押さえつけられる感覚が強いので、遠心力でカーブの外側に膨らんでいく感じがなく、恐怖感を抱きません。

先ほど、カングーの前にルーテシアに乗っていたと書きましたが、それはルノー車だけを順番に並べた話で、実際にカングーの1つ前に乗っていたのはフォルクスワーゲンボーラV5という車でした。

ボーラV5はセダンですから、当然カングーより背は低いのですが、なぜか高速道路のコーナリングではカングーの方が安心感がありましたし、実際より早い速度でコーナーを走り抜けることが出来ました。

車体がゆっくり路面に張り付いていく感覚は、カングーに特有のもので、これはボーラV5だけでなくルーテシアやトゥインゴと比較してもずっと強い特性でした。

見た目と異なるカングーの驚くべき特性は、高速道路の直線区間を延々と走る場面でも発揮されました。

一言で言うと、大排気量の大型車で悠々とクルージングをするような走行感覚なのです。

カングーは商用バンとして生まれた車ですから、タイヤは比較的細く、径も小さめのものでしたが、この小ぶりのタイヤとボディとの重量比率が関係しているのかもしれません。

延々と高速道路を走る野太くて安心感の高い走行感覚は、ちょっと他に比較できるものがないくらいです。

現在乗っているフォルクスワーゲンゴルフも超安定的に高速道路を走りますが、カングーの走行感覚とはまた別で、カングーの方は「積極的な安心感」を感じさせる走行感覚です。

デンッ、と大きく構えた感じ、と言うべきか。

もしも車で出張する機会が多く、片道100キロ以上の移動を日常的に行う生活であったら、カングーこそ最もおすすめ出来る最適車両だと私は思っています。

「積極的な安心感」です。

今の車はみな高速走行が得意で安全で安心な車ですが、「積極的な安心感」を与えてくれる車はそんなに多くないと思います。

ボディーが大きく重く、排気量が多ければ、それで必ず重厚な走行感覚が得られるかと言うと、実はそうでもないと思います。

「え?」

と感じる車はけっこうあります。

でも、カングーなら大丈夫です。

カングーの試乗記やレビューなどを読んでいて、高速走行時の絶大な安心感をこの車の特別な性能として触れているものがほぼないのがとても不思議です。

こんな車はそうめったにないです。

カングーを買って後悔したか?

とんでもない。

カングーにデメリットは?

あるわけないです。

内装とシートについて

カングーの内装は質素です。プラスチックの成型板をはめ込んであるだけです。高級ではないです。

でも、もしもカングーの内装が高級感あふれるもので、使用している素材も豪華なものだったら、これは逆に困るでしょう。

わたしは愛犬ポチといっしょに乗ることが多かったのですが、豪華な内装だとポチの抜け毛が気になるし、散歩が終わって車に乗り込むポチの足を執拗に拭き取る作業が付いて回ります。

でも、質素な内装だとそういう気づかいが不要です。

日産のエクストレイルのファンは、2022年に販売されるであろう新型に、今まで通り防水シートが用意されるのかどうか気をもんでいるようです。

すでに販売されている北米仕様には防水シート仕様はなく、内装全般が豪華な感じなので、タフギアとしてワイルドに使い倒したいエクストレイルファンはこのことが逆に不安材料になっているようです。

車は豪華であれば誰もが喜ぶわけではありません。

不必要な装備は邪魔なんですね。

生活の道具としてカングーと暮らしたい人にとって、素材を厳選した質感の高い内装は逆に野暮というものでしょう。

そして、シートもまた見た目は質素ですし、形状もただの椅子です。

でも、あたりは柔らかくて芯がある一級品です。

リヤシートはフロントよりさらに形状が質素ですが、座ってみると間違いなく一級品です。

こんな内装とシートのカングーを買って後悔したか?

全然。

デメリットは?

ゼロです。

観音開きのリヤドアについて

私が乗っていたカングーのリヤドアは観音開きでした。

観音開きって、脳の奥深くのある部分を刺激するところがあって、契約時に迷うことなく即決しました。

カッコよくて味わい深い観音開きのリヤドアですが、これには後悔しました。

デメリット満載です。

まず、ルームミラーで後方を確認する際に、観音開きの中央の柱が視界を妨げます。死角が多くてろくに後方など見えないのです。

また、体をよじって肉眼で後方を確認する際も、リヤウインドウの中央に視界を妨げるものがあるので、駐車場でバックする時に「確信をもって」バックできないのです。

いつも不安感を抱きながら恐る恐る駐車スペースにおさめるという感じです。

明白なデメリットです。

観音開きにはさらに残念なところがありました。

これは観音開きの冷蔵庫にも通じるデメリットですが、普通のドアならワンステップで全開できるのに、観音開きの場合はドアが2つあるのでいちいちもうワンステップ必要になるのです。

片方のドアだけ開けて用を済ませられる場面ももちろんありますが、そうしたメリットよりも、スーパーでたくさん買い物した時に一気にドアを開いてバサッと積み込みたいところなのに、いちいち片方のドアを開けてさらにもう片方のドアを開けるという作業がとてもうっとうしいのです。

冷蔵庫の観音開きも同じ理由で却下ですね。

次に買うときは一度の動作でガバッと全面が開く冷蔵庫にします。

カングーの観音開きのリヤドアは雨の日もダメです。

上に開くドアなら、開いたドアが屋根になって雨を防いでくれますが、観音開きだと雨に当たり放題です。

したがって、カングーの観音開きのリヤドアは買って後悔しましたし、デメリットだらけです。

ところが、です。

冷蔵庫と違って、もしもまたカングーを買う機会があったら、上記の罵詈雑言にもかかわらず、私はまた観音開きを選ぶと思います(笑)。

だって、カッコいいですから。

観音開きのドアには脳の奥の方を刺激する不思議な力があるからです。

バカみたいですけど、本当にそう思っています。

ハンドル位置のオフセットについて

最後に、カングーのオフセットについてお話しします。

私のカングーはもちろん右ハンドルでした。

日本仕様です。

でも、フランス本国では左ハンドルです。

だから、ちょっと無理があります。

具体的には、シートに腰かけた際に、シートの中心線に対してハンドルの位置が左に少しズレています。

そして、アクセル、ブレーキ、クラッチの3ペダルは全体的に中心よりやや右側にあります。

オフセット問題です。

こうしたレイアウトのズレは、「気になる時はそれなりに気になるけれど、気にならない時はすっかり忘れている」という性質のもので、決定的なデメリットとして言い募るようなものではないと思います。

でも、全くこれに触れないと、それもまた嘘を言うことになる、でもこれを強調しすぎると、それもまた実際に感じていることをよりオーバーに語ることになる、といった微妙な問題です。

言うまでもなく、こうしたオフセットは無いほうがいいに決まっています。無いほうが気持ちいいです。

ただ、カングーと生活していた期間、このオフセットがあるから買って後悔したかと言うと、それはないです。

デメリットであることは明白ですが、買って後悔とまではいかないものでした。

とりわけ私のカングーはマニュアルミッションでしたから、ハンドルは右手だけで操作することが多く、ATよりはネガを感じにくいところはあったかもしれません。

もっとも、ATの人がこのオフセットをどう感じているかはわかりません。

恐らく私と似たり寄ったりの感じ方ではないかと想像しますが。

カングーを買って後悔した?デメリットは?

最後に、くどいようですがもう一度繰り返します。

私はカングーを買って後悔したことは一度もありません。

また、カングーにデメリットは存在しません。

観音開きもオフセットも、一般論としてはデメリットでしょうが、私にはカングーの特徴でしかなく、カングーは全体として愛の対象でした。

はい、愛です。

照れ臭いですけど、愛をもって接することのできる車でした。

家の庭の角のところに眠っているポチと最も長く過ごした車がカングーで、ポチもカングーも大好きです。

ご覧いただきありがとうございました。

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