【3分解説】車のハンドルの遊び|車の性格により大小があります。

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車のハンドルの遊び|車の性格により大小があります。

たとえば、ハンドルを右に5センチほど切ると、それに応じて車は右に曲がると思います。では、ハンドルを右に1センチほど切った場合、ほとんどの市販車は全く反応しないのではないでしょうか?

これがハンドルの遊びです。

ハンドルは車の向きを変える大事な装置ですが、あまりに敏感すぎると運転が疲れてしまいます。また、危険でもあります。

そこで、自動車メーカーでは、ある程度の範囲までは反応しない領域を意図的に設定しています。

一般的に、ファミリーカーのハンドルの遊びはやや大きめになっています。一方で、スポーツタイプの車のハンドルの遊びは少なめです。

また、ハンドルの遊びの大小は、ハンドルの回転数とも関係してきます。

ハンドルの回転数とは、たとえば中立の状態から右に1.5回転したところで行き止まりになるなら、左も同じだけ切れるので、トータルでこの車のハンドルの回転数は3回転ということになります。

ハンドルの回転数は車種によって異なります。2.5回転の車もあれば3.5回転の車もあります。

遊びとの関係で言えば、2.5回転の車の方が3.5回転の車より遊びの量は少なくなります。

ハンドルの遊びは、量の大小はあるけれど、全ての車に存在します。他の車から乗り換えた際に最初は違和感を覚えることはあるでしょうが、これは慣れるしかないと思います。

もしも、どうしても遊びの量を少なくしたい場合は、次のような対処法があります。

ハンドルの遊びを少なくする方法

  1. ハンドルを径の小さいものに交換する:ハンドルの反応がクイックになります。
  2. タイヤの空気圧を高めにする:空気圧が高くなるとハンドルの反応がクイックになります
  3. ホイールをインチアップしてペタンコのタイヤに交換する:ハンドルの反応がクイックになります。

ハンドルの遊びと直進安定性は無関係

どこかで目にした記事ですが、ハンドルの遊びが大きい車は道路のうねりや段差を乗り越えた際に車がぶれやすい、というのがありました。

これは間違いです。

路面からの入力で車が影響を受ける度合いは、サスペンション全体の設計のいい悪いで決まることです。遊びが多い車でも少ない車でも、足回りの設計がいい車は段差やうねった道路でも常にまっすぐ走ろうとします。

もちろん、足回りの設計が良くても、ブッシュ類が劣化していたりアーム類が変形していれば、当然直進安定性は悪くなります。しかし、それはハンドルの遊びが原因ではなく、あくまでもサスペンションの不具合により起こることです。

ハンドルの遊びが大きい車でも、足回りの設計が良く、各パーツが劣化していない状態であれば、車は矢のようにまっすぐ走ります。

国産車と外国車で違いがある?

イメージとしては、国産車の方が外国車より遊びが多い車が多い、と言いたくなりますが、私自身が運転した経験で言うなら(数が少ないので統計的な意味は薄いのですが)、そんなに違わないと思います。

私が現在乗っている車はフォルクスワーゲンのゴルフですが、この車の前はトヨタのプレミオという地味なセダンです(一説には世界で一番ドライバーの平均年齢が高い車と言われています)。

この両車、ハンドルの遊びに関してはあまり差を感じません。どちらもとてもいい車です。

しかし、プレミオ時代に代車でトヨタのラクティスという小型車に乗りましたが、このラクティスはかなり遊びの大きい車でした。遊びと言うか、ハンドルの回転数がかなり多い車で、その結果遊び部分も大きく感じるというものでした。

同じトヨタ車でも全然違うんだなと思ったことをよく覚えています。

また、スズキのMRワゴンやワゴンRも試乗したことがありますが(最新型)、ハンドルの感触はヨーロッパ車と変わらないと思いました。

プレミオの前にはルノーのトゥインゴとカングーとルーテシアに乗っていた時期がありますが、ハンドルの遊びに関して、スズキの軽自動車と大きな違いはなかったと思います。

今の日本車はいい車ばっかりです。悪い車を見つけるほうが大変なくらいでしょう。

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ご覧いただきありがとうございました。