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アクアのカックンブレーキを改善する方法はある?
アクアやプリウスなどのハイブリッド車で、ブレーキング時の力を利用して電気を充電する回生ブレーキを採用している車種の場合、いわゆる「カックンブレーキ」になりやすいと言われています。
また、ハイブリッド車でなくても、女性の利用が多く見込まれる車種などでは、ブレーキブースター(ブレーキサーボ)などの踏力補助装置が働くことで、リニアでショックの少ない停止がやりずらい車種もかなりたくさんあります。
ためしに、「〇〇〇 カックンブレーキ」(〇〇〇の部分に車名)でグーグル検索してみてください。あとからあとから不満や苦情の声が出てきます。
そうした中で、アクアやプリウスなどのトヨタのハイブリッド車のブレーキの感触に不満の声が多いのも事実で、これには販売台数が多いから、という要因がまずありますが、やはり回生ブレーキに特有の事情もあると思います。
まずカックンブレーキについて
ドライバーがブレーキペダルを踏んだ際に、自分が意図したブレーキの効きを通り越して、一気にブレーキが効いてしまう現象、これがカックンブレーキです。
ブレーキペダルを踏み込んでからかなり奥のところで効き始める車に乗っていた人が、踏み込んですぐのところで効き始める車に乗り替えたりすると、最初のブレーキング時に必ずカックンブレーキ状態になります。
でも、この場合は、ただ単にブレーキの効き始めの位置が異なるだけの話であり、すぐに慣れるでしょう。
あるいは、スポーツカーのように高い速度域での走行を前提に作られている車の場合、ブレーキが効く範囲が非常に狭く設定されている車が多く、一般の乗用車のような感覚でブレーキを踏むと、必ずカックンブレーキの症状が発生します。
こういう車は、ブレーキの中間的な効き具合などはあまり考慮していなくて、とにかくガツンと車を止めにかかるような効き方をするので、どうしてもカックンブレーキになりやすいのですが、逆に言うと、こういう設定にしておかないとサーキット走行などでメリハリのある走行ができなくなります。
アクアのカックンブレーキについて
さて、本ページのテーマである「アクアのカックンブレーキ」に戻ります。
アクアを走らせていて、赤信号なのでブレーキを踏んだ場合、車が停止寸前の徐行状態になるまでは回生ブレーキが働きます。
回生ブレーキが作動している間は通常のブレーキ(ディスクブレーキやドラムブレーキ)は作動していません。
そして、停止寸前の微速度域になって、はじめて通常のブレーキが作動します。
まだ慣れないドライバーは、こうした2段構えのブレーキシステムになっているので、アクアのブレーキの感触がかなり不自然なものに感じられるはずです。
さて、通常のブレーキが作動し始めた際、回生ブレーキ時からそうなのですが、ブレーキを踏み込む力はドライバーの足の力だけでなくブレーキブースター(ブレーキサーボ)によってアシストされています。
このブレーキブースター(ブレーキサーボ)のアシストの仕方は、慣れるまではかなり違和感を覚える人が多いようです。
ドライバーが意図するものより強く働きすぎてカックンブレーキになったり、停止寸前に踏み込む力をすっと抜いてショックを和らげようとしても、それはそれで機械が勝手にブレーキを踏み込む形になって、結果的にやはりカックンブレーキになってしまう、というわけです。
さらに雨の日には別の要因も働きます。
上でお話ししたように、回生ブレーキが働いている間は通常のブレーキは働いていません。
だから、雨の日などはブレーキディスクに付着している水滴などがまだそのまま残っています。
やがて微速度域になって通常のブレーキが働くときになって、はじめてブレーキディスクの水滴がブレーキパッドによって取り除かれることになります。
この水滴が取り除かれる最初の数回転のあいだ、ブレーキはほぼ効かずに空走する形になります。
空走して、水滴が取り除かれてから、いきなりブレーキが効き始めます。
まさにカックンブレーキです。
雨の日に特に発生しやすい現象です。
もしも回生ブレーキのない通常のブレーキの場合なら、最初にブレーキを掛けた時点で水滴による空走感はあるものの、早い時点で空走は終了しているので、最終的に車が停止する頃にはドライバーの意図した通りの滑らかな停止が実現できるわけです。
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アクアのカックンブレーキは「改善」ではなく「慣れ」で解決
以上の理由から、アクアのカックンブレーキはこの車の成り立ちに由来するものなので、改善はできないと思います。
改善するのではなくドライバーが慣れることが肝心です。
もちろん、走行距離が進むにつれて、ブレーキディスク、ブレーキパッド、ブレーキシュー(ドラムブレーキの場合)などが摩耗してくるので、より強いカックンブレーキ感がでてくるでしょうから、そういう時は部品交換が必要です。
でも、たとえ部品を新品に交換しても、回生ブレーキと通常のブレーキの感触の違い、ブレーキサーボ等のアシストによる感触、雨の日の水滴による空走感の後のより強いカックンブレーキなどなどは、根本的に改善できるものではないはずです。
慣れることが一番の解決法だと思います。
私のお世話になった方の隣人のOさんは、初代アクアに乗っていて、先日(令和3年7月)新型アクアの4駆に乗り替えました。
「4駆にしたら300万円超えちゃいましたよ」
と言葉とは裏腹に嬉しそうにお話になっていました。
この方などは、もうとっくにアクアのブレーキに慣れている方です。
アクアに数年乗って、次の車もアクアなのです。
このページのテーマである「アクアのカックンブレーキ」は慣れれば何とかなる範疇の問題だと思います。
最大の改善策は「慣れること」という結論になります。
今の車は新技術が注ぎ込まれている分だけ、従来の車の感触と異なる部分がどうしても出てきてしまうようです。
私の現在のマイカーはフォルクスワーゲンゴルフ(7代目)ですが、この車のトランスミッションは7速DSGと呼ばれるもので、マニュアルミッション車のクラッチ操作を機械がオートで行います。※DSGは一般にDTCと呼ばれるものと同一の機構です
ですが、このDSGは発進時にカクカクした感触があって、けっこう違和感を感じましたが、やはり「慣れ」により今は普通に乗っています。※でも時々「トルコンのATのほうがいいかなあ」と思うこともあります
そういうわけで、新技術満載の最新の車に何かしら違和感を感じたら、できるだけその仕組みを頭で理解することで、より早くその車に「慣れ」、親近感や一体感を感じられるようになると思います。
下記の記事も参考になさってください。
⇒⇒車のバッテリー上がり|ハイブリッド同士の救援はダメ! |
ご覧いただきありがとうございました。