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フォード、CATLと提携、4600億円でEV用電池工場建設、2026年以降ミシガン州に。
【2023年2月14日】米国の自動車大手フォード・モーターは13日、中国の自動車用電池メーカーCATLと提携し、35億ドル(約4600億円)を投じて米国に電気自動車(EV)用電池工場を建設すると発表しました。
この工場はミシガン州に建設され、2026年以降に約2,500人の雇用を創出する予定です。
40万台分以上のEV用電池を供給することになり、フォードは、電気自動車をより多くの顧客が購入できるようになり、経済性が高まると主張しています。
この工場では、2026年から、低コストの材料で作られたリン酸鉄(LFP)電池を生産する予定です。コバルトをはじめとする金属の価格が高騰しているため、自動車メーカーは費用対効果の高い代替品としてLFP電池を求めています。(LFP電池の詳細は次の章で)
バイデン政権の方針に沿って、米国内で電気自動車用電池の供給体制を整える模様。フォード本社に近いミシガン州マーシャルに新工場を設立するのは、EVに力を入れていることの表れと言えます。
新工場では、CATLの技術を応用した電池を製造するが、工場の運営はCATLとの合弁ではありません。合弁でなくFordの100%子会社が行うことで、中国への情報・技術流出への懸念を払拭する狙いがあるようです。
(読売新聞)
(日本経済新聞)
LFP電池(リン酸鉄リチウムイオン電池)とは
LFP電池(リン酸鉄リチウムイオン電池)とは、正極側にリチウム(Li)・鉄(Fe)・リン(P)を材料として利用したリチウムイオン二次電池の一種。コバルト不使用で、発火の危険性が低く安全性が高いことがメリット。正極側にコバルトを利用する電池と比べてエネルギー密度が低いデメリットがあるが、それを改善する技術が開発され注目されています。
LFP電池はすでにテスラが採用し、EV業界で注目を集めています。従来のLFP電池はエネルギー密度が低く、EV(電気自動車)の車載バッテリーに求められるレベルの航続距離と短充電に達していませんでしたが、CTP技術を採用することでエネルギー密度を高め充分な航続距離と短充電が可能なLFPバッテリーを搭載したEVが実用化されています。
(日経コンパス)