【記事丸わかり】
⇒⇒【解約時の必殺技】自動車保険の中断証明書がアツい! |
自動車保険の中断証明書は等級を保存するための制度です。
中断証明書の適用条件は、7等級以上で車を手放していることです。
保険期間内に車を手放した場合は、保険の解約の際、あるいは保険期間が満了した際に中断証明書の発行を依頼することができます。
さらに、保険の解約日あるいは満期日から13ヶ月以内なら発行可能です。
このページでは自動車保険の中断証明書を発行するための適用条件について詳しく解説しています。
しばらくお付き合いいただけると幸いです。
中断証明書の適用条件(1):車を手放していること
中断証明書を発行するには、まず、保険期間内に車を手放していることが条件になります。
車を手放すにはいろんな理由があると思います。
廃車、譲渡、車検切れ、一時抹消、災害による滅失、盗難などで車が手元を離れていることが条件です。
ですから、しばらく車に乗るのを止めにして、車はガレージに保管しておき、後日また乗ることにしよう、というのは対象外になります。
なぜなら、車を手放していないからです。
ただし、この場合、ちょうど車検の時期が来ていて、車検を受けずに車検切れの状態にしているのであれば、それはOKです。
車検切れや一時抹消(ナンバープレートの返納)は、モノとして車は手元にあるけれど、法的には公道を走れない状態にあるので、この場合は「車を手放している」とみなされるからです。
中断証明書の適用条件(1) |
保険期間内に車を手放していること |
中断証明書の適用条件(2):7等級以上であること
自動車保険に新規で加入する場合は、通常、6等級からスタートします。
ですから、中断証明書を発行して等級を保存し、後日保険を再開するときに6等級以下の等級になるとしたら中断する意味がありません。
わざわざ中断証明書を発行してもらうからには、保険を再開する際に、通常新規で加入するときの等級である6等級を超えた等級でないと無意味です。
したがって、中断証明書を発行する場合は、現在の等級が、後日保険を再開する際に7等級以上になる等級でなければなりません(そうでなければ発行する意味がない)。
わかりやすいのは、20等級です。
中断証明書を発行する時点で20等級であれば、たとえその年度に事故を2回起こしていても、中断後に再開するときの等級は、6等級ダウン(3等級ダウン×2)の14等級になります。※事故有係数適用期間も引き継がれます
また、中断証明書を発行する際には6等級であっても、中途解約ではなく満期日までかけてから発行された場合は、再開後の等級は7等級となり、これもOKです。※無事故であった場合
中断証明書の適用条件(2) |
再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
中断証明書の申し込み期限
次に、中断証明書を「いつ発行してもらうか」というタイミングについてです。
発行の条件として、保険期間内に車を手放していること、と書きましたが、通常、車を手放したらその時点で保険を解約するか、あるいは、もしも満期が近かったら、そのまま更新手続きをしないでいる、といった処置が取られると思います。
中断証明書の発行は、解約の時点でも、満期の時点でも、いずれのタイミングでも申し込むことができます。
さらに、満期を過ぎてからでも申し込むことができます。
正確には、解約日または満期日から13ヶ月以内であれば、いつでも中断証明書は発行できます。
なお、多くの保険会社は13ヶ月以内ですが、東京海上日動、AIG損保、イーデザイン損保など一部の保険会社は、解約日または満期日から5年以内であれば中断証明書を発行しています。
中断証明書の発行を申し込むタイミング |
解約日または満期日から13ヶ月以内に申し込むこと ※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは5年以内 |
中断証明書の例外規定(1):海外渡航
中断証明書を発行するには「車を手放していること」が条件だと書きました。
しかし、海外渡航と妊娠の場合は、車が手元にあっても中断証明書が発行されます。
まず海外渡航のケースですが、一時的な海外旅行ではなく、留学や長期出張などで海外渡航をする場合は、保険の解約日または満期日から6ヶ月以内に海外に出国していることが発行の条件です。
申し込みの期限は保険の解約日または中断日から13ヶ月以内です。
中断期間は通常のものと同じ10年間ですが、通常のものと違うのは、解約日または満期日から10年間ではなく、海外渡航に出発した日から10年間となる点です。
中断証明書の発行条件:「海外特則」 | |
発行条件(1) | 海外への出国日が中断する契約の解約日または満期日から6ヶ月以内の日であること |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 ※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは5年以内 |
中断期間(有効期間) | 10年間※海外への出国日から10年間 |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※これが「国内特則」との最大の違い |
中断証明書の例外規定(2):妊娠
次に妊娠のケースですが、扱っているのはアクサダイレクト、三井住友海上など一部の保険会社のみです。
各保険会社のホームページを見ても、明確な記載がないので、アクサダイレクトと三井住友海上に電話して詳細を確認しました。
この2社の内容はほぼ同じですが、中断期間のみ異なっていて、アクサダイレクトが3年間、三井住友海上が10年間です。
中断できるのは車(4輪車)ではなく2輪バイクと原付バイクです。
自動車保険は対象外です。
ですから、250ccとか400ccのバイクや原付バイク(~125cc)の任意保険に加入している人が対象です。
バイクは手放している必要はなく、手元にあってもOKです。
中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出を行っていて、保険会社に「母子健康手帳」のコピーを提出することが発行の条件です。
中断証明書の発行申し込み期限は、通常の場合と同じで、解約日または満期日から13ヶ月以内です。
中断証明書の発行条件:「妊娠特則」※自動車保険は対象外 | |
発行条件(1) | 中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出をしていること ※保険会社には「母子健康手帳」のコピーを提出する |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 |
中断期間(有効期間) | 3年間(アクサダイレクト) 10年間(三井住友海上) |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※ただし、2輪バイクと原付バイクのみが対象 |
※上記の妊娠に関する規定はアクサダイレクトと三井住友海上2社の規定です
中断証明書の適用条件<まとめ>
このページの<まとめ>です。
中断証明書の発行条件 | |
発行条件(1) | 保険期間内に車を手放していること ※廃車・譲渡・売却・車検切れ・一時抹消・災害・盗難など |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 ※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは5年以内 |
中断期間(有効期間) | 10年間 |
中断証明書の発行条件:「海外特則」 | |
発行条件(1) | 海外への出国日が中断する契約の解約日または満期日から6ヶ月以内の日であること |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 ※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは5年以内 |
中断期間(有効期間) | 10年間※海外への出国日から10年間 |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※これが「国内特則」との最大の違い |
中断証明書の発行条件:「妊娠特則」※自動車保険は対象外 | |
発行条件(1) | 中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出をしていること ※保険会社には「母子健康手帳」のコピーを提出する |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 |
中断期間(有効期間) | 3年間(アクサダイレクト) 10年間(三井住友海上) |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※ただし、2輪バイクと原付バイクのみが対象 |
※上記の妊娠に関する規定はアクサダイレクトと三井住友海上2社の規定です
ご覧いただきありがとうございました。