目次
【記事丸わかり】
|
外車は盗難されにくいって本当?盗難車ランキングと対策方法を解説
メルセデスベンツGクラス:Wikipedia
「外車ってなぜ盗まれにくいのですか?」(carview)
ネットではこのような質問が見受けられています。本記事では、外車の盗難リスクの実態や対策方法について詳しく解説します。
外車愛好者や憧れの外車を所有したい方は、ぜひ参考にしてください。
盗難車ランキングを検証
外車の盗難リスクについて、日本損害保険協会が毎年発表している「自動車盗難事故実態調査結果」を参考に、盗難車ランキングを検証します。(参照URL)
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
1位 | プリウス【383件】 | ランドクルーザー【331件】 | ランドクルーザー【450件】 |
2位 | ランドクルーザー【275件】 | プリウス【266件】 | プリウス【282件】 |
3位 | レクサスLX【175件】 | レクサス【156件】 | アルファード【184件】 |
上記のデータから、上位を占めているのはトヨタ車が多いことが分かります。なぜなら、トヨタ車は日本国内で最も流通量が多く、品質が良く壊れにくく海外でも人気が高いからです。
その中でも盗難車の上位となった「ランドクルーザー」は、高い走破性と信頼性で知られ、アウトドアや悪路走行に適した車両として、日本国内のみならず海外需要も高い傾向です。そのため、トヨタ車は盗難のターゲットにされやすい傾向です。
外車は盗難されやすいのか
盗難犯罪の目的は主に売却です。盗難車ランキングの中に、BMWやベンツなど輸入車が少ないことから、「外車は盗難されにくい」と考える人もいるでしょう。
世界中で人気の高いBMWやベンツは、犯罪グループにとっては海外で現地調達(盗難)するのが手っ取り早い方法です。しかし、人気の高い外車は日本国内でも盗難のリスクが高い車種と言えます。
外車だからと言って盗難されにくいことはないので、適切な盗難対策が必要です。
希少性の高い外車は盗難されやすい
初代レンジローバー:Wikipedia
英国では、高級車のレンジローバーの盗難事件が多発しており、2022年には5200台以上が被害にあっているという報告も。この事態により、レンジローバーの所有者が自動車保険に加入しにくい状況が生まれています。
また、盗難されたレンジローバーのほとんどが古い年式の車両であり、希少性の高い限定車や高級車種は、年式に関係なく盗難のリスクが高まる可能性があります。
盗難されやすい地域
盗難車を売り捌く方法として、バラバラに分解して中古部品として販売するケースや、そのまま海外に持ち込む場合もあります。都道府県別自動車盗難件数は、以下の通りです。
1位:愛知県 576件
2位:大阪府 370件
3位:千葉県 296件
4位:埼玉県 233件
5位:茨城県 210件
これらの地域の共通点は、国際的な貿易拠点となる大きな港があること。自動車を狙う犯罪組織は、盗んだ自動車をすぐに船で運び出せる場所を選んでいます。
また、盗難車の約5割が22時~翌9時までと、深夜から早朝の朝にかけて被害が多く報告されています。
新たな手口による盗難が増加
日本は海外に比べて比較的治安が良いため、車のセキュリティ対策が甘い傾向にあります。近年では、「CANインベーダ―」という機器を車の配線に直接接続し、システムに侵入してロックを解除するといった新たな手口の被害も報告されています。
外車の盗難対策方法
悪質かつ巧妙な手口は増加傾向にあるため、オーナーは適切な盗難対策をする必要があります。具体的には、以下の対策が有効です。
- 盗難防止装置の活用
- GPS発信機・車両追跡システム・カーアラームの装着
- 車庫の確保
大事な愛車の盗難を防ぐには、ハンドルやブレーキペダル、タイヤを物理的にロックすることが必要です。また、GPSや振動センサー付きのカーアラームを別途取り付けることで盗難予防につながります。
可能であれば、外から見えないガレージにクルマを格納するなど、犯行グループから見つかりにくく盗みづらい環境を確保しましょう。
盗難は「車両保険」で補償されます
自動車保険の特約である「車両保険」に加入していると、盗難による損害を補償します。エコノミーでも一般条件でもいずれも盗難は支払い対象です。
盗難は「全損扱い」となるため、契約時に設定した保険金額の全額が支払われます。
盗難時に車両保険の補償対象となるのは、車本体、カーナビなどの車のパーツ、壊されたドアや窓の修理費などです。車内にある貴重品や手荷物などの身の回り品の盗難は、別途特約に加入しない限り、補償対象外です。
なお、盗難の場合には警察への届出が必要です。保険金の支払いには盗難届の受理番号が必要になるので、必ず警察に連絡しましょう。
盗難被害で保険を使うと、1等級ダウンで保険料が1万円~3万円ほど(契約内容による)上がる可能性があります。
まとめ
『外車は盗難されにくいって本当?盗難車ランキングと対策方法を解説』のテーマで解説しました。
以下、記事のまとめです。
- 盗難車ランキングの検証:トヨタ車が多く盗難される傾向にあり、特に「ランドクルーザー」が高いリスクを持つ。
- 外車の盗難リスク:外車は、希少性のため盗難リスクが高い。特に高級車や限定車は、国内外を問わず盗難されやすい。
- 地域による違い:盗難は特定の地域で顕著に多く、主に大きな港が近くにある都道府県で盗難が集中している。
- 新たな盗難手口:「CANインベーダー」のような新技術を用いた車両への侵入が増えているため、セキュリティ対策の強化が必要。
- 具体的な対策方法:盗難防止装置の活用、GPS発信機やカーアラームの装着、そして車庫の確保が効果的な対策として挙げられる。
ご覧いただきありがとうございます。