走行中に車のタイヤがいきなり破裂することをバーストと呼びます。
パンクは徐々に空気が少なくなっていくのが一般的ですが、バーストは突然発生します。
バーストの原因は①適正でない空気圧②経年劣化③荷物の積み過ぎ、などが考えられます。
バーストには前兆があって①タイヤが小刻みに振動する②ゴムの焦げたニオイがする、といった症状が出ます。
バーストしてしまったタイヤは修理不可能なので交換するしかありません。
走行中にタイヤがバーストしてしまったら、すみやかに安全な場所に停めてJAFやロードサービスを呼び最寄りの修理工場等に車を移動させてください。
高速道路上のバースト事故は特に危険で、むき出しになったホイールと路面の摩擦で熱が発生し、車両火災が発生することもあります。
【2024年2月29日】ブリヂストンがパンクしないタイヤ「エアフリー」の公道実証実験を開始しました。⇒⇒エアフリー |
バーストとは
バーストとはburstのことで、つまり破裂です。車を走らせているさなかに突然タイヤが破裂する現象がバーストと呼ばれています。
パンクの場合は、乗り始めた最初から空気が抜けてペシャンコになっているか、あるいは走行中に徐々に空気が抜けていくのですが、バーストは短時間の前兆はあるものの、ドライバーにとってはまさにいきなり発生します。
原因
タイヤがバーストする原因はいくつか考えられます。
- 適正でない空気圧:ドアの内側などに適正な空気圧が記載されています。これより低い場合に特に発生しやすいのですが、高すぎる場合にも発生することがあります
- 経年劣化:たとえ山が残っていても何年も経過するとタイヤは固くなったりヒビが入ったり様々な経年劣化が発生し、そこが原因で突然のバーストを引き起こします
- 荷物の積み過ぎ:人や荷物を極端に多く積みすぎた場合にもバーストは発生します
- サイドウォールの傷:タイヤの側面をサイドウォールと呼びますが、ここを縁石に擦ったり打ち付けたりすると、その結果として生じた傷や亀裂などが原因でバーストを発生させることがあります
前兆
たとえば低すぎる空気圧で高速走行した場合、タイヤの側面であるサイドウォールがたわんで小刻みに波打つスタンディングウェーブ現象が発生します。
スタンディングウェーブ現象が起こると、その振動がハンドルやシートに伝わってきて異変に気づきます。
また、金属製のホイールが路面と接触して熱を持ち、その熱でタイヤが焦げ付いて、その焦げたニオイが運転席にまで侵入してきます。
こうした前兆がある場合は、当然、ハンドルが取られてまっすぐ進まなかったりするので、放置しないで、すぐに安全な場所に車を停止させなければなりません。
とりわけ、焦げ臭いニオイを放置するとタイヤのゴムの部分に火が付いて火災に発展し、タイヤだけの損害に留まらず車両全体を廃棄物に変えてしまいます。
修理か交換か
修理もなにも、バーストしたタイヤは使い物にならないので交換するしか手はありません。たとえバーストする手前で停止できたとしても、スタンディングウェーブ現象を起こしたり焦げ臭いニオイを発したタイヤは、まず使い物にならないはずです。
バーストした場合の対処
バーストの前兆を検知した場合、あるいはすでにバーストしてしまった場合、いずれのケースもすみやかに車を安全な場所に停止させ、ハザードランプを点灯し、車の後方50メートルほどのところに3角表示版と発煙筒を置き、ガードレールの裏手などの安全な場所に退避してください。
そして、JAFか自動車保険のロードサービスを呼び、車を最寄りの修理工場などに移動してもらいましょう。
バーストしたタイヤあるいはバースト直前のタイヤは熱を持っているので、自分でタイヤ交換などはやらないほうがいいと思います。
また、自動車保険のロードサービスは自動付帯の会社がほとんどです。自動付帯とはもれなく付いているという意味です。一般の損保会社もJAなどの共済もすべて自動付帯しています。しかも車両保険に加入しているいないは関係なく基本補償に組み込まれています。
ロードサービスは規定の距離を超えない限り無料で利用できますし、利用しても翌年度の保険料や等級には影響しません。ノーカウント事故として扱われます。
タイヤのバーストなどのトラブルにこそロードサービスを利用すべきです。
保険:メーカー保証・車両保険
走行中にタイヤがバーストした場合、上記のようにロードサービスはほぼ無料で利用できますが、自動車保険の車両保険からの支払いはないのでしょうか?
結論を言うと、タイヤ単独の損害の場合は車両保険の対象外になります。しかし、タイヤがバーストし車両火災にまで発展した場合は、タイヤと車両の損害は車両保険の支払対象です。
自動車メーカーの保証はどうかというと、タイヤのバーストはパンクと同様に対象外です。
ご覧頂きありがとうございました。