【90秒解説】O2センサーは壊れたままでも動くので「いらない」のですか?

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O2センサーは壊れたままでも動くので「いらない」のですか?

O2センサー(オーツーセンサー)とは、排気ガス中に含まれる酸素濃度を検知するセンサーで、通常はエキゾーストマニホールドあるいは触媒の前後に設置されています。

O2センサーで検知した数値は即座にECU(エンジンコントロールユニット)に送られ、燃料噴射量等を微調整します。

これにより、排気ガス中の不純物質を最小化します。

私たちがO2センサーの故障に気づくのは、エンジン警告灯の点灯によってです。

警告灯が点灯したのでディーラーや整備工場に車を入庫すると、スキャンツールと呼ばれる機器で故障箇所が特定されます。

逆に言うと、スキャンツールで故障箇所が特定されないと、エンジン関連のどこに不具合が発生しているのかわかりません。

いずれにしても、スキャンツールでO2センサーが故障していることが発覚した場合、即座に交換するのが最良の対処法です。

部品代と工賃を含めて7,000円~20,000円の出費で済むと思います。

ただし、O2センサーが壊れたままで走行しても車はごく普通に走ります。

厳密に言えば、燃費がやや悪くなる、排気ガス中の不純物質が増えて排気ガスがやや臭くなる、といった弊害は発生しますが、普通に車を走らせるためにどうにもならないようなトラブルは起こりません。

したがって、O2センサーが壊れたまま放置しても大きな問題は発生しないということです。

けれども、たとえそうやって壊れたまま放置するとしても、次の車検までには修理・交換しなければなりません。

なぜなら、O2センサーが故障していると、上記のように、エンジン警告灯は点灯し続け、エンジン警告灯が点灯し続けていると車検の検査は通らないからです。

だから、車検時には必ずO2センサーは修理・交換しなければなりません。

O2センサーはいらないのか?

O2センサーが壊れたままでも車は走ります。

けれども、だからといって「O2センサーはいらない」ということにはなりません。

道路を走る車のほんの数台がO2センサーが故障した状態で走行していても、即座に大気に大きな影響を与えることはありませんが、もしもすべての車にO2センサーがついていなかったら、大気は相当程度汚染されることになります。

個人レベルでは、「O2センサーは壊れたままでも走れるので、こんなのいらない」と言いたくなりますが、社会全体で考えると、やはり必要な装備だと思います。

ガソリンエンジンの理想的な空燃比(空気と燃料の比率)は、

空気14.7:ガソリン1

と言われています。

排気ガスの経路にO2センサーが組み込まれていることで、この理想的な空燃比に近づくように燃料噴射量が微調整されていますから、O2センサーが壊れたまま放置していると、一酸化炭素等の不純物質がより多く大気中に排出されるようになります。

1台だけなら大気汚染レベルは大したことにはなりませんが、全ての車にO2センサーがついていなかったら、トンデモナイ汚染レベルになるはずです。

だから、「O2センサーはいらない」なんてとんでもない暴論です。

下記の記事も参考になさってください。

⇒⇒吸気温度センサーとは:吸気温度センサーとは、エンジン内に吸入する空気の温度を測定するセンサーです。空気の温度を測定することで、空気の量を類推します。具体的には、サーミスタと呼ばれる検出素子で測定します。サーミスタは温度の変化を「抵抗値」としてとらえ、この抵抗値データをECUに送ります。

⇒⇒ブローバイガスとは:ブローバイガスとは、エンジンの燃焼室内で発生した排気ガスが、マフラーから排出されるのではなく、クランクケース内に漏れ出してしまったガスのことです。この結果、クランクケース内は、ブローバイガスとエンジンオイルがごちゃ混ぜになります。

⇒⇒排気ガスの影響は何階まで?:10階くらいまでは確実に排気ガスの影響あり:川の近くであるとか、周囲に高層建築がなく風通しがいいなどの環境にも左右されますが、それでも10階くらいまではベランダの洗濯物が汚れたり健康被害が心配になるなどの影響はあるようです。

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