【3分記事】ブローバイガスとは|普通の排気ガスとどこがどう違う?

ブローバイガス・とは

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ブローバイガスとは

ブローバイガスとは、エンジンの燃焼室内で発生した排気ガスが、マフラーから排出されるのではなく、クランクケース内に漏れ出してしまったガスのことです。

燃焼室内で混合気が爆発すると、当然、排出すべきガスが発生しますが、このガスの中身には一定の割合で未燃焼のガスが含まれています。この未燃焼のガスは、通常の流れで言えば、そのままエキゾーストマニホールドに流れ、触媒で浄化され、そしてマフラーから大気に排出されます。

けれども、この燃焼で生じた排出すべきガスが、ピストンに巻き付いているピストンリングのシール能力を超えてクランクケースに漏れ出してしまうことがあります。とりわけ、ピストンリングが固着したりしている場合は、かなりの量のガスが漏れ出します。

この漏れ出したガスのことをブローバイガスと呼びます。

この結果、クランクケース内は、ブローバイガスとエンジンオイルがごちゃ混ぜになります。以前は、このごちゃ混ぜになった、つまり、オイルまみれになったガスを大気に開放していました。垂れ流していたわけです。

これは環境に悪影響を及ぼします。

そこで、法律の規制が入りました。クランクケース内のブローバイガスは、大気開放するのではなく、ブローバイホースによってインテークマニホールドまたはエアクリーナー部分に戻し、もう一度吸気バルブから燃焼室に送り込んで、再度燃焼させる装置の取り付けを義務付けたのです。

ブローバイガスの還流装置は、現在の市販車にはすべて付いています。と言うか、これが付いていない車は車検に通りません。

そういうわけで、現在の車のエンジンは、新しい混合気を燃やすだけでなく、一度燃焼して漏れ出したブローバイガスも、常に一緒に燃やしていることになります。エンジンの燃焼室とは、「新しい混合気+ブローバイガス」を燃やす場所、ということになります。

「ブローバイガス」という用語は、日本工業規格(JIS)でも正式に認定されている用語です(D0108)。

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