タペット(バルブリフター)とは:役割
エンジンの吸排気バルブは往復運動することで弁の開閉を行います。その際、その往復運動の動力源となっているのは、一般的には、カムシャフトによる押す力です。
カムシャフトが回転し、シャフトに付属しているゆで卵を半切りにしたような形のカムが吸排気バルブを押し付けることで、バルブが上下し、弁の開閉を行います。
吸排気バルブの大雑把な説明なら、上記の説明で事足りると思いますが、もう少し詳細に見ていくと、ちょっと補足が必要になります。
それがタペット(別名バルブリフター)です。
つまり、カムの力を直接的にバルブに伝える場合、ちょっと不都合が生じます。なぜなら、カムは回転することでバルブを押さえつけるので、バルブの上下する方向への力だけでなく、バルブを左右に揺さぶる方向の力も生じています。
しかし、それでは困るので、カムの回転する力をバルブの上下方向だけの力に変換する工夫が必要になり、その役割を果たしているのがタペット(バルブリフター)です。
タペット(バルブリフター)はバルブステムにかぶさるような格好でついています。そして上面は平らで結構な面積があります。カムがこの平面を回転して通り過ぎる動きを、バルブステムを下に押し下げる動きに変換しています。
なお、ここまでの説明では、カムがタペット(バルブリフター)と接する方式で話を進めてきましたが、方式によっては、カムではなくてロッカーアームがタペット(バルブリフター)を直接押さえつけるものもあります。
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