ラジエーターキャップを開けるのはエンジンが冷えている時
水冷式エンジン車のエンジン冷却装置であるラジエーターには、常時冷却液が満たされている必要があります。通常は、ラジエーター本体からホースでつながっているラジエーターリザーブタンクに2本線があって、この2本線のあいだに冷却水があればOKです。
しかし、ラジエーターリザーブタンクが空っぽの場合など、ラジエーター本体にはどのくらい入っているのか確認する必要があり、その際、ラジエーター本体の上部にあるラジエーターキャップを外して中を確認する必要があります。
ラジエーターキャップを開ける際の注意点は下記の通りです。
- エンジンが冷えている状態、つまり冷却水の温度が冷えている状態で開けること
- (第1段階)ラジエーターキャップを反時計回りに回す:45度くらい回すとそこで行き止まりになる。この時にもしもラジエーター本体内に圧力が残っていれば空気または水蒸気が噴き出して外気圧と同等になる。つまり安全な状態になる。完全に冷え切った状態であればそうした吹き出しはない。
- (第2段階)もう一度ラジエーターキャップを反時計回りに回す:爪が外れる感触があるので、そこでキャップを取り外す。
車の扱いに慣れている人はエンジンが冷え切っていない状態でラジエーターキャップを外すことがあります。しかし、その際は厚いウエスをキャップにかぶせたうえで作業を行います。つまり、沸騰した冷却水が吹き出してもいいように用意しておいた上で作業するわけです。
扱いに慣れていない人がこれと同じことをすると、沸騰した冷却水が吹き出した時点でパニックになり、かぶせていたウエスから手を離してしまって、その隙間から飛び散った冷却水で火傷をしてしまいます。
こうしたことから、私たち一般のドライバーは、あくまでもエンジンが冷え切った状態でラジエーターキャップを外す作業を行いましょう。
そもそも冷却システムの不具合はプロに診断してもらうこと
水冷式エンジン車の冷却システムには、ラジエーター、ラジエーターリザーブタンク、連結ホース類、ウォーターポンプなど、数多くの装置やパーツがあります。
私たち一般のドライバーで、冷却システムに関して点検可能なのは、ラジエーターリザーブタンクに冷却水が正規の量だけ入っているかを確認することです。
これ以外は、下手に素人が点検し、判断するのは危険です。
ラジエーターリザーブタンクが空っぽだったら、すでに一大事です。冷却系統のいずれかに亀裂やヒビがあって、冷却水が漏れ出している可能性大です。
そうなったら、漏れ出している個所を特定するのも私たちにはほぼ不可能ですし、ましてそこを補修するのも不可能です。
こうしたケースでは、躊躇なくプロの診断をまず受けてください。そして必要な修理を行ってください。
素人判断でスルーすることはNGです。
様子見してもいいのは、ラジエーターリザーブタンクの量が少しだけ減ったケースです。冷却水が蒸発で自然減することはあるので、ちょっとだけ量が減るのはまだ重大事態ではなく、減った分を補充してしばらく様子を見てもいいと思います。
しかし、リザーブタンクが完全に空っぽになっていたら、すでに重大事態だと認識すべきです。
プロの診断を受けてください。
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