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クーラント入れすぎるとどうなる？入れすぎた場合の対処法
クーラントとは、水冷式エンジン車のエンジン冷却装置であるラジエーターに必要な液体のことです。
通常、ラジエーターの上部にラジエーターキャップと呼ばれる蓋があって、この蓋のすぐ下からホースが伸びて小型のタンクにつながっています。
このタンクがクーラントリザーブタンクと呼ばれるもので、クーラントを補充したりする際はこのリザーブタンクから入れます。
一部にクーラントリザーブタンクが付いていない車種もありますが、ほとんどはタンクが付いていて、このページではタンク付きの車種の話をしています。
さて、クーラントリザーブタンクからクーラント(冷却水)を補充する場合、タンクに2本あるラインの中間あたりにするのがベストです。
もしも上限のラインを超える量を補充した場合、走行中にクーラントがリザーブタンクから外へあふれ出てしまいます。
クーラントリザーブタンクには、オーバーフローした時の逃げとして、タンクのキャップに穴が開いているタイプとパイプが付いているタイプがあって、もしもクーラントを入れすぎていた場合はここから外へあふれ出ます。
入れすぎないほうがいいに決まっている
そもそもラジエーター本体とクーラントリザーブタンクとの間では、クーラントが常時行ったり来たりを繰り返しています。
エンジンが過熱してクーラントが100度を超えるようになると、熱膨張したクーラントを一時的にラジエーター本体からリザーブタンクに移動させます。やがてエンジンの熱が下がってきたら、リザーブタンクからラジエーター本体に戻ります。
クーラントが適量入っている場合は、こうした行き来をする際に、外部にあふれ出ることはありません。あくまでも冷却システム内部で循環しているだけです。
しかし、クーラントを規定量より多く入れすぎた場合、熱膨張でラジエーター本体からリザーブタンクにクーラントが移動した際にタンク内に収まりきらずに外へあふれ出てしまうのです。
確かに、クーラントがそうやって外にあふれたからと言って、別にエンストするわけではなく、車は問題なく走り続けます。
しかし、クーラントが外にあるれると、エンジンルーム内が色のついたクーラントであちこち汚れ、汚れるだけでなく、クーラントがエンジンの熱で蒸発する際に薬品めいた甘いニオイを発し、それが車内にまで侵入してきます。
「だけど、エンジンがトラブルを起こさないなら、べつにいいじゃないか」
という声も聞こえてきそうですが、しかし、そうやってエンジンルームがあふれ出たクーラントで汚れてしまうと、もしもエンジンガスケットの吹き抜け等の本物の不具合でクーラントがあふれ出た場合に、その不具合を見逃すことになります。
そういう意味で、クーラントは入れすぎてはダメだと思います。
入れ過ぎたらポンプで吸い上げて
リザーブタンクからクーラントを補充する際、上限のラインより多めに入れすぎてしまった場合、それを放置しないで、そのへんにあるポンプで吸い上げてください。
ストーブに灯油を給油する際のポンプでもいいですし、シャンプー容器に付いているポンプでも代用できます。
繰り返しますが、通常であればエンジンルームがクーラントで汚れることはありません。エンジンルームにクーラントが漏れ出しているとしたら、それは冷却システムのいずれかに不具合があるサインです。
クーラントを入れすぎることで意味もなくあふれさせたら、この大事な不具合のサインを見落とすことになってしまいます。
だから、クーラントは入れすぎないようにしてください。
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