ロングライフクーラント(LLC)とはラジエーター液のことです。
エンジンの冷却水です。
英語ではLong Life Coolantです。
水で希釈して使用します。
トヨタ車は赤色でホンダ車は青色が純正品ですが、色が違うだけで中身は同じです。
交換時期は2年から3年なので車検の際に交換すればちょうどいいことになります。
交換費用ですが、自分で交換する場合は1,000円~2,000円のクーラント液代のみでできますが、業者に頼むと工賃込みで3,000円~6,000円が相場です。
ロングライフクーラント(LLC)には毒性を含む成分が入っているので、勝手に廃棄してはダメで、業者に廃棄を依頼してください。
ロングライフクーラント(LLC)とはラジエーター液のこと
エンジンは燃焼すると300度近くに達するので、常時冷却する必要があります。
エンジン冷却にはエンジンオイルも貢献していますが、最も効率的な冷却手段はラジエーターの冷却水をエンジン回りに張り巡らせることです。
その際、ラジエーターの冷却水がただの水道水だと、冬場には凍結して膨張するのでラジエーターや配管などを破壊してしまいます。
また、水道水だとラジエーターや配管を内部から錆で腐食させてしまいます。
そこで、凍結防止剤としてのエチレングリコール、防錆剤、冷却効率を高める消泡剤といった成分を配合したロングライフクーラント(LLC)を使用するようになっています。
ロングライフクーラント(LLC)は、通常、原液を水道水で希釈して使用します。
最近は、更に性能を高めたスーパーロングライフクーラントというものもごく普通に使用されるようになっていて、耐久性が大幅に伸びています。
交換時期
ロングライフクーラント(LLC)は2年~3年は使用できますから、ちょうど車検のタイミングで交換すればいいと思います。
最近は、よりいっそう耐久性能を高めた製品が出てきて、メーカーでも純正品として新車に使用しています。
トヨタではスーパーロングライフクーラント(ピンク色)を新車に投入していて、交換時期は7年16万キロと大幅に伸びています。
ホンダではウルトラeクーラント(青)を新車に投入していて、交換時期は11年20万キロなので、半永久的に交換不要となっています。
その他マツダをはじめ様々なメーカーが高性能版を新車に投入してきていますので、従来のような「クーラントは車検で交換」という常識は崩れつつあります。
交換費用
ロングライフクーラント(LLC)は自分でも交換できます。
ラジエーターの下部にあるドレンを開けて液を排出し、全部出しきったらドレンを締め、上のラジエーターキャップを開けて新品のロングライフクーラント(LLC)を入れ、キャップを閉じ、これで完了です。
・・・ただし、実際には、配管内のあちこちに空気が入ってしまって規定の分量を一気に注ぐことができず、エンジンを回しながら空気を抜きつつ規定量まで注ぎ続ける・・・といったコツがいるので、けっこう大変です。
また、ロングライフクーラント(LLC)に使われているエチレングリコールには毒性があるので、自分で勝手に下水や川に流すことはNGであり、業者さんに廃棄を依頼しなければなりません。
そういう意味でも、最初からディーラーや修理工場やガソリンスタンドやカー用品店などで交換してもらったほうが手間もかからず安心だと思います。
- 自分で交換する場合:ロングライフクーラント(LLC)の費用1,000円~2,000円前後
- 業者に交換依頼する場合:工賃込みで3,000円~6,000円が相場
(※)耐久性能を大幅に高めた高性能版(スーパーロングライフクーラントなど)は値段もアップしますが、ちょっとアップするだけなので、上記金額は高性能版にも当てはまります。
色による違いは?
ロングライフクーラント(LLC)には色んな色があります。
赤・青・緑・ピンク・黄などです。
結論を言うと、色が違っていても性能はどれも同じと考えて問題ないです。
製造するメーカーによって色が違うだけで、中身はほぼ同じです。
ちなみに、トヨタの純正品は赤・ピンク、ホンダの純正は青・緑など、自動車メーカーによっても主に使用する色が異なるようです。
すでにご案内したように、各メーカーはロングライフクーラント(LLC)の高耐久品を新車に投入しているのですが、メーカーによって従来品と同じ色を使ったり異なる色にしたりと対応が分かれています。
いずれのメーカーの製品にも言えることですが、従来品と新製品を混ぜてはダメです。
新製品に交換する場合は、従来品をすべてドレンから排出して空っぽにした上で注ぐようにしてください。
成分
ロングライフクーラント(LLC)の主な成分は以下のとおりです。
- エチレングリコール:凍結防止剤として
- 防錆剤:ラジエーターや配管内部の錆を防止する
- 消泡剤:冷却効率を高める
廃棄方法
上記成分の中で、エチレングリコールは毒性を持ちます。
そのへんの排水口に捨てるのは厳禁です。
自分で交換した場合は、ドレンから排出した冷却水はポリ管などに貯めて、これをロングライフクーラント(LLC)を購入したところに持っていって廃棄を依頼してください。
ちょうど乾電池やプリンターインクの廃棄を依頼するのと同じ方式です。
車検
車検ではロングライフクーラント(LLC)そのものは点検項目に入っていません。
しかし、これがラジエーターに規定の量だけ入っていなければ、エンジンに不具合が出てきますから、車検では「間接的に」点検されていると言えます。
実際、色がついているので、リザーバータンクを見れば一目瞭然です。
下記の記事も参考になさってください。
ご覧いただきありがとうございました。