車|ラジエーターファンが2つ付いているのはなぜ?
エンジンルームを開けた時にラジエーターの内側(車室側)に冷却ファンが付いています。これがラジエーターファンです。
ラジエーターファンは1つだけの車種と2つ付いている車種がありますが、役割は同じです。車が走行している間は走行風が吹き付けるのでラジエーターファンは停止していても冷却水は十分に冷えます。
しかし、信号待ちとか渋滞にはまった場合などは、走行風は期待できないのでファンを回して強制的に冷やす必要があります。
その際、大排気量の車などはより大きな冷却性能が必要になるので、1つではなく2つの冷却ファンが必要になります。あるいは、スペース的に大きなファンを1つ付ける余裕がなくて小さめのものを2つ付けているケースもあります。
さらに、エアコンが絡んでくると、ちょっと話が複雑になります。
多くの車では1つのファンでラジエーターの冷却とエアコンコンデンサーの冷却を兼用していますが、それでは冷却性能に不足が生じる場合にはファンを2基用意している車種もあります。
この場合、2つのファンが常に同時に回転し、同時に停止するタイプもありますが、ラジエーター用とエアコンコンデンサー用に用途が分かれているタイプもあって、そういうタイプでは1つは回転しもう1つは停止している、ということもあります。
ただ、ほとんどの車種に共通して言えることは、エアコンのスイッチをONにするとほぼ即座にファンが回転を始めます。ファンが1つの場合は必ずその1つが回転しますし、ファンが2つの場合は2つ同時に回転するかあるいは1つだけ回転します。
その際、たとえばエンジンを始動したばかりで冷却水がまだ熱くなっていない状態であり、ラジエーターの冷却目的でファンを回す必要がない状況であっても、エアコンをONにした場合は通常より早いタイミングでファンが回り始める傾向にあります。
ラジエーターファンが故障する原因
ラジエーターファンが2つ付いている車種の場合、上記のような事情があるので、ひょっとすると2つのうちの1つしか回転しないことも有り得ます。また、エンジン始動直後などには2つとも回転しないこともあります。
だから、ファンが回転しないからといって、即それが故障であるとは限りません。
ファンがもしも故障していたら、冷却能力が低下するので、インパネの水温警告灯が点灯または点滅するようになります。
その際、冷却水の量がしっかりあるのであれば、ファンの故障も十分ありうることです。
ラジエーターファンが故障する原因としては下記のようなものが考えられます。
- モーターの故障
- 水温センサーの故障
- リレーの故障
- 物理的断線
- ヒューズ切れ
いずれにしても、水温警告灯が点灯または点滅したら、プロのスタッフに診断してもらうべきです。明らかに冷却水が漏れ出しているようなケースを除き、水温が上昇する原因を特定するのはとても難易度が高いです。
ディーラーや修理工場のスタッフさんの助けを借りてください。
下記の記事も参考になさってください。
⇒⇒オーバーヒートとは|原因と対処法|修理費用は?|サーモスタット・冷却水・ラジエーター
ご覧いただきありがとうございました。