ラジエーターのファンが回らない|どこに不具合がある?
水冷式エンジン車のエンジン冷却装置であるラジエーターには、補機として冷却ファンがすぐそばに付いています。
冷却ファンはエンジンの動力をファンベルトを介して利用しているタイプもありますが、最近の車の多くは電動ファンです。
この冷却ファンですが、エンジンがかかっている間は常時回り続ける、というものではありません。
- 時々、必要に応じて回る
これが冷却ファンの正常な作動の仕方です。
たとえば、エンジンを始動させて間もないあいだは、冷却水の温度もまだ上昇していません。だから、冷却ファンは停止しています。
そのうちに水温が上昇してきたとしても、車が走行している間はラジエーターが風を受けて常時冷却水を冷やし続けるので、やはり冷却ファンは動く必要がありません。
しかし、信号待ちで車が停止した場合、走行風がないのでラジエーターでは冷却水を冷やせません。まさにこういうタイミングで冷却ファンは回り始めます。
したがって、エンジンルームを開けて冷却ファンが回っていなかったとしても、その時の状況によっては、それが正常である場合もあるわけです。
しかし、本来なら回らなければならないタイミングで回らないことも当然あります。
冷却ファンは冷却水の温度が100度前後で回りだすのが普通ですが、そういうケースでも回らない場合は、温度センサーに不具合がある可能性があります。
あるいは、冷却ファンのモーターそのものに不具合があることもあります。
ファンベルトを介して作動するタイプの場合、ファンベルトが劣化してくるとキュルキュル音がするのでわかるはずです。
いずれにしても、夏場などに冷却ファンが回らないと、そのうちにエンジンがオーバーヒートを起こす可能性が高まりますので、放置しておくと危険です。
すみやかにプロの診断を受けて修理すべき事態です。
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