クーラントが漏れるとどうなる?
クーラントが漏れると冷却機能が低下し、エンジンがオーバーヒートを起こします。オーバーヒートはたとえ軽度のものであっても何かしら後遺症を残します。ましてクーラントが空の状態で車を走らせてしまうと、エンジンは重度の損傷を負い、修理費用は数十万円になるので、修理というより、車の乗り換えを検討するしかありません。
クーラントが漏れる原因
水冷式エンジン車にはエンジン冷却装置が必須です。エンジン冷却装置の中心にあるのがラジエーターで、これ以外にウォーターポンプ、ホース類、リザーブタンク等のパーツがかかわっています。
これらのどこに不具合があってもエンジン冷却システムは正常に作動しなくなります。まして、冷却システムの血液ともいえるのがクーラント(冷却水)であり、これが漏れたら、まさに体から出血するのと同じように、重大な不具合が発生します。
それがエンジンのオーバーヒートです。
クーラントが漏れる原因としては以下のようなものが考えられます。
- ラジエーターのいずれかの箇所で錆びが発生して穴が開き、そこから冷却水が漏れる。錆以外にも、車の下部を何かにぶつけた場合に亀裂が入ることもある。
- クーラントリザーブタンクがエンジンの熱で劣化して冷却水が漏れる。
- ラジエーターホースが劣化して冷却水が漏れる。
- ラジエーターキャップが劣化して冷却水が漏れる。
- ウォーターポンプが劣化して冷却水が漏れる。
クーラントが漏れた場合に警告灯は?
クーラントが漏れて必要とされる量を下回ってくると、エンジンを十分に冷却できなくなります。すると、運転席のメーターパネルにある水温警告灯が点灯または点滅します。
他の警告灯ももちろん危険信号ですが、水温警告灯はエンジンに直結する冷却水の異常なので、軽く考えてスルーしてはダメです。
JAFか自動車保険のロードサービスを呼ぶ
出先などで上記警告灯が点灯したら、自動車整備に自信がある方を除き、すぐにJAFか自動車保険のロードサービスを呼んでください。
冷却システムの不具合は、数多ある車の不具合の中で最も深刻度の高い不具合です。放置してはダメだし、中途半端な知識で状況を判断するのも危険です。
プロに診断してもらうべきです。
そのためには、無理して車を走らせずに、JAFを呼んでください。JAFの会員ならディーラーや修理工場にレッカー搬送してもらっても無料です。JAFの非会員であっても呼べば駆けつけてくれます。ただし、その場でJAFの会員になったとしても、無料になるのは次回サービス提供時からで、その場では13,310円支払う必要があります。
私がおすすめするのは自動車保険のロードサービスです。自動車保険(任意保険)に加入していれば、ロードサービスは自動付帯しています。もれなく必ずついているサービスです。どの保険会社でも必ず付いています。JA共済やこくみん共済も自動付帯です。
自動車保険のロードサービスもレッカー搬送は無料です。また、サービスを利用しても翌年度の保険料は上がりません。等級にも影響しません。ノーカウント事故として扱われるからです。
下記の記事も参考になさってください。
⇒⇒クーラント(冷却水)に水混ぜる|水道水or精製水どっち?
⇒⇒ロングライフクーラント(LLC)とはラジエーター液|交換時期と費用|色・成分・廃棄方法・車検
⇒⇒クーラントリザーブタンクの量が空なら冷却水を補充|交換時期・交換費用
⇒⇒不凍液に使われるグリセリンは毒性がないというのは本当ですか?
ご覧いただきありがとうございました。