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CEV補助金:売却等で返納しないとどうなる?また申請できる?差し押さえされる?
CEV補助金とは
CEV補助金のCEVとは、Clean Energy Vehicleの略で、「クリーンエネルギー自動車」のこと。
CO2や有害ガスの排出量を大幅にカットし、大気汚染などの環境問題改善に大きく貢献する車両を意味します。
こうした車は生産コストが高いことがネックです。ガソリン車より車両価格が高額になるのが普通で、これが普及の妨げになっています。
そこで、国が一定の補助金を支給することでガソリン車との価格差を縮め、積極的な購入意欲につなげることを目的にしたのがCEV補助金制度です。
CEV補助金は、国と一部の自治体が実施しています。自治体の中には実施していないところもあります。また、実施している自治体であっても補助金の額は異なります。
保有義務期間(処分制限期間)がある
CEV補助金の交付を受けた人は、一定期間車を保有する義務があります。これを「処分制限期間」と呼びます。期間は「3年ないし4年」です。(※乗用車は4年)
もしも処分制限期間内に車を処分した場合は、補助金の全部または一部を返納する義務が生じます。(⇒⇒「補助金の交付申請について」)
処分制限期間や返納義務を設けている理由は、不正受給を防止するためです。もしも車を自由に処分でき、補助金の返納も不要だとしたら、EV車を購入した3か月後に売却し、またEV車を購入して売却し・・・ということを繰り返すたびに補助金を受け取れることになります(返納する必要もない)。こうした不正を防止するためです。
返納義務が生じるケース
CEV補助金を受給した人が、受給方法に不正があったり受給後に不正を行った場合には、いったん受け取った補助金の全部または一部を返納しなければなりません。
あるいは、不正ではなくても、処分制限期間内に車を売却等した場合も、補助金の全部または一部を返納する義務が生じます。
補助金の全部または一部を返納する場合、加算金(年10.95%の利率)が加えられる場合もあります。さらに、悪質な場合は補助金等適正化法による刑事罰が科されるケースもあります。
なお、処分制限期間内であっても、止むを得ない事情があれば、事前に承諾を得ることで、(補助金の返納なしに)処分可能なケースもあります。
※「やむを得ない事情」とは、車が天災等により走行不能となり抹消処分した、車が所有者の過失の無い事故により走行不能となり抹消処分した、といったケースです。
(⇒⇒「補助金の交付申請について」)
返納しないとどうなる?
たとえば、補助金を受け取ってから1年後に車を売却した場合、当然、補助金の全部または一部を返納する義務が生じます。
原則としては、車を売却する前に財産処分承認手続きが必要ですが、売却後に手続することも可能なようです。もしも密かに売却しても、必ず売却したことは発覚します。
財産処分承認手続きをすると、後日返納すべき補助金の額が通知されます。通知が来たら20日以内に返納する必要があります。20日を過ぎると延滞金が発生する場合があります。
いずれにしても、ここで速やかに返納すれば、それで一件落着。
しかし、ここで返納しないでいると、つぎにまたEV車を購入して補助金の申請をしても、補助金は交付されないことになります。
さらに、そのままずっと返納しないとどうなるのか、残念ながらネットにはその後の経験談等は見当たりませんでした。最終的に差し押さえがあるのかどうかも、ちょっとわかりません。※近年は自動車税の滞納などには厳しい取り立て、差し押さえが実施されるケースが報告されています。補助金も同様の扱いになることは十分考えられます。
また、この場合は、要するに補助金を踏み倒したことになります。当局の出方によっては、補助金等適正化法による刑事罰が科されるケースもあり得るでしょう。
(CEV補助金のご案内:返納に関してはページの中ほどに記載があります)
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まとめ
「CEV補助金の不正で返納しないとどうなる?また申請できる?差し押さえされる?」のテーマで解説してきました。
自家用のEV車を購入し、CEV補助金の支給を受けた場合、4年間はその車を保有する義務があります(処分制限期間)。
もちろん、車を売却してはいけない、という意味ではなく、売却自体は自由に行えます。ただ、売却に際しては、事前に財産処分申請書を提出して、受け取った補助金の全部または一部を返納しなければなりません。
そうでなければ、EVを買って補助金をもらい、それを1年後に売却、またすぐEVを買って補助金をもらい、それを1年後に売却・・・ということを繰り返すことで何度も補助金を受け取る人が出てきてしまうでしょう。
これを防止するための措置です。4年以内に売却等の処分をする場合は、いったん受け取った補助金を返納しなければなりません。
ご覧いただきありがとうございました。