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タイヤの空気圧を高めにすると燃費が良くなるのは本当?
はい、本当です。
タイヤの空気圧を高めにすると燃費性能が向上します。
以下、順を追って解説させていただきます。
指定空気圧で走るのが原則だが・・・
車のタイヤの適正空気圧は、タイヤメーカーが決めるのではありません。自動車メーカーが各種試験データをもとに割り出すのが指定空気圧、つまりその車の適正空気圧です。
車の運転席ドアを開けると、裏側のいずれかにステッカーが貼ってあって、そこに250kPa(2.5kgf/㎠)というようにその車の指定空気圧が記載されています。
夏用タイヤでも冬用タイヤでも、この指定空気圧で走るのが正解です。また、春夏秋冬どの季節でも、この指定空気圧で走るのが正解です。
指定空気圧より極端に高い空気圧で走ると、タイヤ接地面の中央ばかりが摩耗してタイヤの寿命を縮めますし、極端に低い空気圧で走ると、タイヤ接地面の両サイドばかりが摩耗してやはりタイヤの寿命を縮めます。
また、極端に空気圧が低いと、高速走行でスタンディングウェーブ現象でバースト(破裂)を起こしたり、雨の日にハイドロプレーニング現象が起こってハンドルやブレーキが効かなくなります。
ただし、指定空気圧のプラスマイナス15kpa(0.15kgf/㎠)程度は許容範囲です。
ちょっと高めの空気圧にすると、乗り心地が固めになりはしますが、燃費性能は確実に向上します。
たとえば、指定空気圧が250kPa(2.5kgf/㎠)の車なら、265kPa(2.65kgf/㎠)程度高めにするくらいは問題ありません。
そのくらい空気圧を上げて、やや硬くなる乗り心地に我慢できるのであれば、そのまま走り続けることで燃費性能が向上します。
指定空気圧より極端に高い空気圧にするとタイヤの中心部分の摩耗が早まると書きましたが、ちょっとくらいなら大丈夫です。
そもそもエコカーはどれも無理して高めの空気圧にしている
アルト、ワゴンR、ミライース、アクアなどの燃費性能をウリにしたエコカーの場合、メーカーはかなり高めの空気圧を指定しています。
これらの車の指定空気圧は、グレードによって異なりますが、だいたい270kPa(2.7kgf/㎠)とか280kPa(2.8kgf/㎠)などが指定空気圧になっています。
先ほど、タイヤの適正空気圧は、自動車メーカーが各種試験データをもとに割り出している、と書きましたが、確かに安全性を考慮して数値を決定していることは間違いないものの、そうは言いつつ、カタログの燃費数値を上げるために、無理して高い空気圧にしている傾向は疑う余地がありません。
まとめ
車のタイヤの適正空気圧は、運転席ドアの裏側に記載されている指定空気圧の数値です。この数値に合わせて車を走らせるのが正解です。
ただし、指定空気圧よりちょっとだけ高めにするのはアリで、これによりリッター当たりの走行距離が伸びます。燃費性能は確実にアップします。
ちょっと高めではなく、指定空気圧から50kPaとか60kPaとか上げた場合、やはり燃費性能はさらに良くなると思います。
ただし、そのように極端に高くすると、燃費は良くなるものの、その反面、タイヤの接地面の中央部分だけが摩耗してタイヤの寿命を縮めるので、トータルで見るとトクしたことになりません。また、乗り心地は最悪になるでしょう。
結局、様々な要因のバランスが大切で、燃費性能を良くしたい場合は、指定空気圧よりちょっとだけ高めにする、これが正解だと思います。
下記の記事も参考にしていただけると幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。