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タイヤの空気圧と気温の関係|夏と冬の違いはある?
タイヤの空気圧は気温によって大きく左右されます。したがって、夏と冬では明白な違いが出てきます。
そもそも、タイヤの空気圧に影響を与えるのは、気温というより温度です。数十分間走行してタイヤ全体が熱を持っているときには、内部の空気が膨張しますから、空気圧は高くなります。
夏になり、気温が上がってくると、たとえ車を走らせずに駐車場に止めてある状態であっても、高い気温の影響を受けてタイヤ内部の空気は膨張し、空気圧は高くなります。
反対に、冬場の低温が続く日々では、タイヤ内部の空気は収縮し、空気圧は低くなります。
夏でも冬でも指定空気圧が適正空気圧
このようにタイヤの空気圧は、気温(温度)に影響を受けるので、夏は空気圧が高くなり、冬は空気圧が低くなります。
しかし、だからといって適正空気圧が夏と冬で異なるわけではありません。夏であろうと冬であろうと、運転席ドアを開けた内側に記載されている指定空気圧の数値が、常に適正空気圧です。
その際、注意すべきことは、空気圧をチェックする際は、あくまでも「冷間」の数値が問題になります。「温間」の数値ではダメです。
たとえば、指定空気圧250kPaの車をガソリンスタンドで空気圧のチェックをしてもらい、指定空気圧通りにエアーを充填してもらったとします。
しかし、ガソリンスタンドに入る前に、すでに車はある程度走らせているので、そこでの数値は「温間」の数値になります。タイヤが温まった状態で計測した空気圧です。
そのため、家に帰り、タイヤが冷え切った時にもう一度空気圧をチェックしたら、そこでは230kPということもごく普通にあります。なぜなら、家で測ったときは「冷間」の数値であるからです。空気が収縮したので空気圧は低くなるわけです。
これではダメです。
ガソリンスタンドでは指定空気圧より少し高めの空気圧にしてもらうべきです。260kPaとか270kPaなどがいいと思います。
これは夏でも冬でも同じことです。ただ、夏場の方が熱で膨張する割合が高いので、少し高めにする際も、冬場よりもちょっと高めにした方がいいと思います。
エアゲージを持っている人は、ガソリンスタンドではさらに高めの空気圧にしてもらい、家で余計な空気を抜けばいいと思います。エアゲージは1,000円前後でも販売されていて、空気を入れることはできませんが空気を抜くことはできます。
いずれにしても、
- 夏でも冬でも指定空気圧が適正空気圧
- 指定空気圧は「温間」ではなく「冷間」の数値でなければならない
ということになります。
「裏ワザ」もほどほどに
わたしもやっていたことがあるのですが、空気圧はタイヤの温度が上がれば高くなるので、その性質を見越して、意図的に指定空気圧より低めの空気圧にしておくやり方もあります。
これは、特に夏場に有効です。
指定空気圧が250kPaの車であれば、たとえば200kPaくらいにしておくと、車を走らせたときに空気圧が上昇してちょうどいいくらいになったりします。
というより、実際に走行後に空気圧をチェックすると、指定空気圧を通り越して280kPaとか290kPaなどに跳ね上がっていることも珍しくありません。
それでも、家の駐車場で一晩冷やし、翌朝空気圧を測定してみると、200kPa前後に戻っていたりします。
こうした方法も一つのやり方かもしれませんが、ここまで気を使うことはないかもしれません。
そもそも乗用車用のタイヤは350kPaくらいまでは耐えられるように作られていますから、少しくらい空気圧が跳ね上がっても問題ありません。少々乗り心地が固くなる程度です。
もちろん、冬場でも走れば空気圧は上昇します。ただ、夏場ほどの上昇はしないだけです。
タイヤの空気圧は本当に奥が深いので、みなさんもあれこれ試してみてください。空気の代わりに窒素ガスを充填すると、温度による圧の変化がずっと少なくなって快適です。4,000円から5,000円かかりますが。
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