【プチ調査】クリスタルキーパーはダメ?デメリットは?失敗例は?

クリスタルキーパー・ダメ・デメリット・失敗

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【プチ調査】クリスタルキーパーはダメ?デメリットは?失敗例は?

クリスタルキーパーは、「キーパーコーティング」の看板をつけた全国のガソリンスタンドなどで施工されているカーコーティングです。

キーパーコーティングはすべてガラスコーティングです。具体的な商品名は以下の通りです。

  • クリスタルキーパー:16,600円~31,300円※価格はサイズで異なります
  • ダイヤモンドキーパー:47,500円~86,400円※価格はサイズで異なります
  • Wダイヤモンドキーパー:68,800円~125,100円※価格はサイズで異なります
  • EXキーパー:108,100円~166,300円※価格はサイズで異なります

上記4商品の中でクリスタルキーパーは最も売れ筋の一番人気のカーコーティングです。

主力商品であるクリスタルキーパーを展開するキーパー技研株式会社は、愛知県大府市に本社を構える東証1部上場(2016年)の会社で、ここ数年、飛ぶ鳥を落とす勢いで日本全国に店舗を拡大しています。

2021年10月現在の数字になりますが、より技術力の高いキーパーラボが88店舗(直営店)と11店舗(フランチャイズ)、そして、私たちにおなじみのガソリンスタンドが運営しているキーパープロショップが日本全国に6,100店舗あります。

このページのテーマは、

クリスタルキーパーはダメ?デメリットは?失敗例は?

というものですが、手短に結論を書きますと、

  • ごく一部のユーザーにとってクリスタルキーパーはダメです。
  • クリスタルキーパーのデメリットは塗装が傷んでいるボディーには効果が薄い点です。
  • クリスタルキーパーで失敗した例のほとんどは、施工するガソリンスタンドのスタッフの技術力不足によるものです。

ということになります。

こうした結論に至る要因を以下詳細にご説明します。

他のコーティングとの最大の違いは「下地処理」を省略する点

クリスタルキーパーの最大の特徴であり、他のカーコーティングと最も異なる点は、研磨等の下地処理を省略し、コーティング剤の<塗り>だけに徹しているところです。

基本的に、クリスタルキーパーを施工する際は、まず車を洗って、洗ってきれいになった車にコーティング剤を塗る。

これだけです。

※キーパーコーティングには前処理として「軽研磨(Sサイズ9,300円)」または「鏡面研磨(Sサイズ45,300円)」も付けられますが、これはあくまでも有償のオプション扱いです。標準では下地処理はついていません。そもそも、研磨が必要なケースであれば、しっかりした研磨技術をもつ街の「磨き屋さん」に施工を依頼すべきで、原則として<塗り>のみのキーパーコーティングに依頼すべきではないです。

カーコーティング専門ショップ(「磨き屋さん」のこと)などに施工を依頼すると、下地処理9割、塗り1割という作業割合でコーティングが行われるのですが、クリスタルキーパーは1割である塗りの部分だけで勝負しています。

これによってどういうことが発生するかというと、新車とかすでに他のコーティングでボディー表面があまり傷んでいない車両の場合は、クリスタルキーパーでもまず問題は発生しない一方で、古くて塗装面が傷んでいる車両の場合は、艶の決め手になるボディー表面の均一性やウォータースポットの除去等に問題が発生し、要するにきれいにならないということです。

ボディーにすでにウォータースポットとか水垢が付着していて、通常の洗車では落ちない場合は、クリスタルキーパーではそれらをコーティングで保護するという皮肉な結果に終わります。

したがって、たとえばRX-8の中古を購入して、ボディーに細かな傷が目立ち、塗装も傷んでいる状態のものを、何とかして艶々した美しい光沢を放つボディーに仕上げたいと思ったら、決してクリスタルキーパーではその願いは実現しないでしょう。

すでにボディーに傷みが発生しているこうした車両の場合は、<下地処理9割、塗り1割>という従来からある街中の「磨き屋さん」に依頼すべきです。

このように、古くてボディー表面が相当程度傷んでいる車両の場合は、クリスタルキーパーではダメです。下地処理を省略して<塗り>のみで施工するクリスタルキーパーの特徴がそのままデメリットとなってしまうからで、失敗するのは目に見えています。

けれども、これを逆に言うなら、新車でまだボディー表面が傷んでいない車両の場合は、下地処理を省略したクリスタルキーパーは、余計なお金をかけない分だけある意味合理的であり、その分値段も安くなるので、おおいに選択する価値があると思います。

また、新車からすでに5年経つ車であっても、その間、他のコーティングで保護してきたため、ボディー表面の傷みが少ない車両であれば、やはり、下地処理を省略したクリスタルキーパーでも充分美しい光沢を放つことができるはずです。

ボディーの状態によって、手軽で安価なクリスタルキーパーを選ぶか、高価だけれど仕上げの確実な街の「磨き屋さん」を選ぶか、判断すればいいと思います。

洗車傷や水垢やウォータースポットはどんなコーティングでも必ずつきます

「施工後は水洗いするだけでOK。手間いらず!」

クリスタルキーパーに限らず、どんなカーコーティングもこうした文言でアピールしていますが、こうした宣伝文句をそのまま信じている人はいないと思います。

実際、どんなカーコーティングであっても、施工後に洗車すれば、それがスポンジ洗車機であろうが、手洗い洗車であろうが、必ず洗車傷はつきます。

また、様々な天候の中をしばらく走った後には、水垢がつくようになりますし、いわゆるウォータスポットが目につくようになります。

これまで販売されてきたカーコーティングで、洗車傷や水垢やウォータースポットの発生を完璧にシャットアウトしたコーティングは存在しないと思います。

程度の差はあるでしょうが、完全に発生を防ぐことは現在の技術ではできないようです。

そこで問題となるのは、そうやって発生した洗車傷や水垢やウォータスポットの処理です。

多少のものは我慢できるというのであればいいのですが、どうしても我慢できない場合はどうしたらいいのでしょう?

その場合は、すでに触れた街の「磨き屋さん」に依頼するのがベストでしょう。

たいてい個人経営で一人か二人で運営しているカーコーティング専門店です。

こうしたお店では<下地処理9割>です。

ポリッシャー、コンパウンド、バフなどで徹底して下地処理をするのですが、その過程で洗車傷や水垢やウォータースポットはほぼ完璧に消去できるはずです。

そうやって下地処理を終えたボディーに、はじめて<塗り>が施されます。

どこから見ても艶々しい仕上がりになるのは明らかです。

お金はある程度かかりますので、その点は覚悟すべきでしょう。

ところが、です。

ここでまた振り出しに戻ってしまいます。

そうやって仕上げてもらったピッカピカのボディーであっても、洗車すれば、また洗車傷はついてしまいます。日にちが経てばウォータースポットや水垢も目に付くようになるでしょう。

たとえば洗車傷ですが、洗車後のボディーをセーム革とか布で拭けば、どうしても細かな傷はついてしまいます。一見何にも傷がないように見えても、角度を変えて見れば、必ず洗車傷はついています。

また、ジェット噴射による非接触の洗車機で洗い、乾燥も大容量の熱風ブローで非接触で仕上げても、ジェット噴射で汚れを吹き飛ばす際に、汚れとボディーが摩擦することは避けられないので、ここでも小さな傷は発生します。

つまり、何を言いたいかというと、いい意味での「諦め」も必要だと言いたいのです。

100%の完璧さを求めると神経がやられてしまいますよ。本当にそう思います。

車を大事にすることも重要ですが、自分の心を大事にすることはもっと重要です。

かつて私も、駐車場にある愛車はピッカピカな深い艶を放っている一方で、自分の神経はヘトヘトにすり減っている時期がありました。

深い艶を放つ愛車を眺めた時の快感は、走行時に感じる快感とはまた別の種類の快感で、オーナーにしか味わえない、車を持つ喜びのひとつだと思います。

けれども、それにのめり込み過ぎると、冗談抜きで、本当に危険です。

ほどほどにしましょうね。

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