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フォグランプの役割と用途|雪道や濃霧で役に立ちますか?
フォグランプの役割や用途に関しては疑問を持つ方も多いと思います。なぜなら、ヘッドライトやスモールランプはすべての車に装備されているのにフォグランプはオプション扱いだからです。
同じ車名の車を新車で購入する際に、ベーシックグレードにはフォグランプがついていなくて上級グレードにはついているということもごく普通にあります。
こういうことになると、そもそもフォグランプは無くてもいいのではと思う人がいても不思議ではありません。
実際のところ、車を近所の買い物や子供の送迎などに限定して使用している場合は、フォグランプがなくても特に困ることはないと思います。
わたしもフォグランプのついた車に乗っていて、新車から手離すまでほとんど使用しない車もありました。
そういう意味で、フォグランプは無ければ無いで特に困らない装備であると言っていいと思います。
けれども、必要な場面もあります。「フォグランプがあってよかった」と実感できる走行シーンがあると思います。
それは、悪天候時です。
濃い霧が立ち込めているとき、ゲリラ豪雨で細かい水滴などが空間を覆っているとき、大雪で前方視界が極端に妨げられているとき、こういった天候時にヘッドライトをつけても視界はほとんど改善されません。
ロービームをハイビームに切り替えたりするとさらに視界は悪くなってしまいます。そこで、ヘッドライトはロービームにしたままフォグランプを点灯すると、いつもと同じとはいかないまでも、視界はかなり改善されます。
ヘッドライトは左右の照射角がおおよそ70度程度ですが、フォグランプの照射角は100度以上あるのが普通で、これによりヘッドライトより広い角度を照らして視界を確保します。
一方で、上下の照射角はヘッドライトより絞ってあって前方の霧や水蒸気に直接光が当たらないようにすることで光の乱反射を防いでいます。
こうしたフォグランプの特性は、突然の大雨に遭遇したり濃霧や大雪に見舞われた経験のある人なら、確かに効果があることを実感されているでしょう。
さらに、これも非常に重要なフォグランプの役割ですが、そうした悪天候時にフォグランプを点灯することは、歩行者や対向車など周囲にこちらの存在を知らせる意味もあります。ある意味でこちらの役割の方が大きいと言えるかもしれません。
フォグランプの役割と用途というこのページのテーマに沿って話をまとめると、以下のようになります。
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MAZDA3やCX-30にフォグランプはないけれど・・・
2021年2月にこの記事を書いていますが、現時点でマツダの最新車と言えるMAZDA3とCX-30にはフォグランプがついていません。上位グレードにも標準装備としてはないと思います。※オプション設定はあるようです
前の項目ではフォグランプの役割と用途について解説しましたが、場面によっては必要性が高いフォグランプなのにどうして最新車種に設定がないのでしょう?
これについては、マツダは次のような内容の公式コメントを出しています。
ーーLEDヘッドライトがフォグランプの機能を兼ねている。照射範囲を広げてフォグランプの守備範囲をLEDヘッドライトが同時に満たしている。だからフォグランプはつけていない。
このコメントの内容は、逆読みすれば、フォグランプの機能を兼ねていない従来のヘッドライトの車にはフォグランプがあったほうがいい、という風にも読めます。フォグランプの必要性を認識しているコメントだと言っていいと思います。
今後、ヘッドライトとは独立したフォグランプが生き残るかどうかはわかりません。マツダのようにヘッドライトがフォグランプの役割を兼ねるやり方に切り替わっていくかもしれません。
しかし、繰り返しますが、従来のヘッドライトの照射方式ではカバーできない領域があって、その領域を単独のフォグランプでカバーするかヘッドライトがその役割を兼ねるか、やり方はともかくとして、やはりフォグランプでなければ果たせない照射領域があるということは確かです。
現時点での結論は、フォグランプは無いよりあったほうがいい、ということになると思います。
ご覧いただきありがとうございました。