【記事丸わかり】
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フォグランプが無しの車は車検に通りますか?
まず、「フォグランプが無しの車」という場合、「無し」にはいろんな意味があると思います。
新車で購入した時からフォグランプがついていない、つまり「無し」である場合もあります。
あるいは、新車購入時にはフォグランプが標準装備でついていたけれど、途中で取り外したので今現在は「無し」というケースもあるでしょう。
そういう風に同じフォグランプが「無し」であっても事情が異なるので、様々なケースについてより詳細に解説していきたいと思います。
まず、大原則から。
フォグランプと車検の関係
自動車にフォグランプは必須の装備ではありません。一方で、フォグランプに関しては車検の保安基準が明確に規定されています。
すると、こういうことになります。フォグランプがついている車に関しては車検の保安基準に沿って検査されるけれど、フォグランプがついていない車に関しては車検の保安基準は適用されない、ということです。
あればあったで検査するけれど、無ければ無いで検査しません、ということになっています。
そこで、車検は下記のような大原則のもとに実施されています。
- 新車時からフォグランプが標準装備されている場合は、フォグランプの保安基準に沿って車検が行われる
- 新車時からフォグランプが標準装備されていない場合は、そもそもフォグランプの検査は対象外になる
- 新車時からフォグランプが標準装備されていない場合で、後付けでフォグランプをつけた車の場合は、フォグランプの保安基準に沿って車検が行われる
様々なグレーゾーンがある
フォグランプの車検に関しては、上記のようなすっきりした話だけでは済まないケースがいくつもあります。車検の検査官によって見解が分かれるケースです。
新車時についていた純正のフォグランプを撤去した場合、撤去したのであるから車検は問題なく通るように思えますが、問題は撤去の仕方です。
フォグランプがヘッドライトやウインカーなどと一緒にコンビネーションになっている一体型の場合で、フォグランプの交換球のみ取り外し、配線や運転席のスイッチはそのままである場合は、単なる「球切れ」とみなされて車検は不合格になるでしょう。球がついていて球切れである場合なら、文字通り「球切れ」なので車検は不合格になります。
しかし、バンパーなどに独立してフォグランプが装着されているケースもあります。このフォグランプをバンパー交換の際についでに撤去してしまった場合で、配線や運転席のスイッチはそのままであるというケース。このケースは、ほとんどのケースで車検は通ると思います。物理的にフォグランプ本体を撤去してあるので「フォグランプがついていない車」とみなされるからです。
けれども、検査官によっては配線やスイッチがそのまま残っていることを問題視して不合格にする事例も報告されています。
後付けのフォグランプに関しても様々なグレーゾーンがあります。
新車時にはフォグランプがついていない車に、後付けでフォグランプをつけ、その後車検の前にフォグランプを取り外すというケース。
この場合、物理的にフォグランプ本体を取り外せば配線やスイッチはそのままでも車検に通るケースは多数の事例があります。しかし、やはり配線やスイッチが残っていることを問題視する検査官の事例もあります。
また、後付けのフォグランプを物理的に撤去するのではなく、ガムテープで隠したりカバーを覆ったりして「これはただの飾りです」と主張すれば、それだけで車検に合格したという事例も数多くあります。しかし、不合格になった事例もあります。
なんだかはっきりしないことばかり書いてこのページを訪問されたみなさんには申し訳ないのですが、結局のところ、これから車検に出す予定の修理工場とかディーラーなどに事前に相談するのが最も確実だと思います。悪しからずご理解ください。
ご覧いただきありがとうございました。