【3分記事】バルブサージングとは|バルブスプリングのサージング(乱振動)の症状・不具合現象

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バルブサージングとは:症状・不具合現象

自動車やバイクのエンジンには吸排気バルブがあり、常時開閉を繰り返しています。

吸排気バルブの開閉において、バルブを閉じる際にはバルブスプリングが重要な役割をはたしています。エンジン回転数が設計許容値よりも高くなると(つまりレッドゾーンに突入すると)、バルブスプリングの共振現象によりバルブがカムシャフトの動きに追従できなくなります。

これをバルブサージングと言います。

要するに、バネが縮んで戻る一連のサイクルを終える前に、また次のサイクルがやってくる現象で、動きが追い付かないということです。

バルブサージングが発生すると、最悪の場合、

  • バルブクラッシュ
  • エンジンブロー

に至ります。

バルブクラッシュとは、ピストンとバルブが衝突する現象です。

エンジンブローは、バルブが破損した結果、シリンダー内にバルブの金属片が落ち、シリンダーやピストンを破壊してしまう現象です。当然、エンジンは使用不可になります。

回避方法

バルブサージングを回避するために様々な工夫が考案されています。

たとえば、

  • バルブスプリングを不等ピッチの円錐形スプリング(コニカルスプリング)にする
  • 固有振動数が異なるスプリングを組み合わせる
  • 金属スプリングを使わないデスモドロミック機構(ドゥカティのバイクなど)にする
  • やはり金属スプリングを使わないニューマチックバルブにする(高圧の窒素・二酸化炭素を使用)

などが開発されています。

下記の記事も参考になさってください。

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