【3分記事】コグドベルト(歯付ベルト)|Vベルトとの違い・比較|タイミングベルトなどに使用

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画像:Wikipediaより

コグドベルト(歯付ベルト)とは

自動車のタイミングベルトなどに使われるコグドベルトは、英語ではcogged beltです。別名歯付ベルト(toothed belt)とも呼ばれます。

その名の通り、引っ掛かりのある「歯」が付いたベルトです。

タイミングベルトの場合、クランクシャフトとカムシャフトを連結させているのですが、ただ動きを連結させるのではなく、クランクシャフトが2回転するとカムシャフトが1回転する、という正確な「同期」が要求されます。

したがって、「歯」が付いていない普通のベルトだと、とりあえず動きは伝わるものの、「同期」は不正確になり、使い物になりません。

なぜなら、カムシャフトは吸排気バルブが動くタイミングをコントロールしているので、このタイミングがずれれば、エンジンの燃焼はメチャクチャになって車が前に進みません。

こうした理由から、自動車のタイミングベルトにはコグドベルト(歯付ベルト)が使われます。

(※)一時期はタイミングベルトからタイミングチェーンに順次切り替えられていましたが、現在では再びタイミングベルト装着車が小型車を中心に増えています。コストが安く、改良により耐久性も向上してきているからです。

Vベルトと比較

Vベルトには「歯」がありません。だから、もしもタイミングベルトとして使用すると、クランクシャフトとカムシャフトが2:1で「同期」しなくなって、エンジンが壊れます。

Vベルトは、もうすこしアバウトな連結で構わない場所に使われます。ちょっとくらい滑っても、とりあえず動きが伝われば用が足りる場所用のベルトです。

Vベルトのいいところは、上記のように厳密な「同期」が求められず、ちょっとくらい滑っても構わないので、負荷がかかりにくいことです。

コグドベルト(歯付ベルト)は厳密に「同期」しなければならないので、逃げがありません。きっちり仕事をしてもらわなければならないベルトであり、強度と耐久性が要求されます。

その点、Vベルトはそれほど高度な性能は必要とせず、コストも安くなります。

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