【3分記事】気筒休止システム|ポンピングロスが低減されて燃費向上するメカニズム

気筒休止システム・エンジン・ポンピングロス

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気筒休止で燃費が向上するメカニズム:ポンピングロスの低減

気筒休止システムとは、たとえば4気筒エンジンの場合なら、4つの気筒すべてを燃焼させずに2つの気筒だけを燃焼させることで、燃料消費を抑える機構です。

気筒休止システムは、VW、ホンダ、マツダ、三菱、メルセデスベンツ、ゼネラルモーターズ、クライスラー、ランボルギーニ、アストンマーチン、フォード、ベントレーなど多くの自動車メーカーで採用実績があります。

さて、この気筒休止ですが、4気筒で話を進めると、高速道路のクルージング走行でエンジンの負荷が少ない状況になると、「なにも4つ全部を使わなくても、2つ使えば十分じゃないか」とAIが判断して2つの気筒を休ませるのです。

これにより、燃費の向上を図るのですが、その際、ピストン運動そのものは4つの気筒全てで働き続けます。つまり、機械的には気筒は4つとも休止はしません。ただし、吸排気バルブを閉じます。4つのうちの2つのバルブを閉じます。これにより、実際に燃料が消費されるのは2つの気筒だけになります。

すると、こういうことが発生します。4つの気筒全ての吸排気バルブが作動している場合と、2つの気筒の吸排気バルブだけが作動している場合と、この2つを比較すると、2つの気筒だけが作動している場合のほうがスロットルバルブはより大きめに開くことになります。なぜなら、実質的に排気量が半分のエンジンになっているので、4気筒の時と同じ速度で走り続けるにはより広くスロットルバルブの口を開く必要があるからです。

そして、このことは燃料消費においても排気ガスの排出量においても、4気筒時よりもさらに効率化される結果となります。

逆に言うと、同じ速度で高速クルージングするようなシーンでは、4気筒では無駄な燃料消費をしているわけです。それがポンピングロスです。ポンピングロスとは「吸排気におけるエネルギーの損失」のことです。

要するに、結論を言うと、気筒休止システムとは、ポンピングロスを低減させる機構のことです。

ポンピングロスの低減により燃費性能の向上を図るシステム、それが気筒休止システムまたは気筒休止エンジンです。

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