画像:副変速機付CVT(ジヤトコ JF015E型)・Wikipediaより
副変速機付きCVTとは
副変速機付CVTとは日産とジヤトコが共同開発したCVTです。
副変速機というと、たとえば4WDのジムニーにも付いていますが、ジムニーの場合は、通常のローギアよりもっと低いギア比の超低速ギアを使うために付いています。これにより、段差の大きな場所や岩がむき出しになっている場所などの走破性を高めています。
一方で、ジャトコと日産が開発した副変速機は、高速走行時のエンジン回転数を抑え、燃費の向上を図ることを主たる目的にしています。
そもそもCVTとは無段変速機のことで、二つのプーリーのあいだにスチールベルトを挟み、プーリーの間隔を広げたり狭めたりすることで、低速域から高速域までを無段階でカバーする方式の変速機です。
もしも高速域をさらに上にあげてエンジン回転数を低くしたいのであれば、プーリーの径を大きくすればいいだけの話です。
ところが、です。
軽自動車や小型車のエンジンルームをご覧になったことがあるでしょうか?超狭いです。人が乗るキャビンは狭くできないのでエンジンルームを広げることなど無理です。狭い狭い空間にエンジンや変速機を詰め込まなければなりません。
そうなると径の大きなプーリーはスペース的に無理なのです。
そこで考案されたのが副変速機です。CVTの隣にちょっと小ぶりな副変速機を置き、CVT本体で高回転域まで持ってきたら、上限のところから副変速機にバトンタッチします。
これにより、従来より高速域でのエンジン回転数を抑えられ、燃費性能の向上を実現できたのです。
変速ショックでややギクシャクすることも
上記のように、副変速機は本体のCVTからバトンタッチするので、その際に変速ショックによりギクシャクすることがあります。
無段変速であるはずのCVTが無段変速ではなくなるのですから、これはある意味で当然の話です。
メリット・デメリット
副変速機付きCVTのメリットは、燃費が良くなることです。
デメリットは、コストが増えることです。
下記の記事も参考になさってください。
ご覧いただきありがとうございました。