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ビスカスカップリングとは:構造・仕組み
ビスカスカップリングとは、流体クラッチのことです。4WDやリミテッドスリップデフ(LSD)などに使用されます。
4WDでは、前輪と後輪に回転差が生じた場合に、ビスカスカップリングを介することで回転差を調節します。
リミテッドスリップデフ(LSD)では、左右のタイヤの回転差を調節します。
ビスカスカップリングは高粘度シリコーンオイルを利用した流体クラッチの一種で、回転差の調整の仕方が穏やかなことで知られています。
そのため、いわゆる「生活4駆」と呼ばれる車の場合は評判がいいのですが、本格的なスポーツ走行をするばあいには、動力の伝達が中途半端で、ほぼ使えない装置です。
1986年5月に発売された日産の3代目パルサー(N13型)に量産車として世界初搭載されています。
メリット・デメリット
ビスカスカップリングは、プロペラシャフトなどの中間に配置するだけでセンターデフやLSDとして機能するため、スタンバイ式4WDなどをより安価に簡易に実現できる利点があります。
一方で、原則として通常の走行状態では前輪・後輪の回転差が発生せず、雪道や悪路などで駆動輪がスリップした場合にのみ作動することを前提としているため、何らかの理由により長時間作動し続ける状態が継続すると、内部のシリコーンオイルが高熱になり、最終的には常時直結状態になることがあります。
こうなると、最悪の場合は故障に至ります。その際、カップリングからの異音が発生したり、タイトコーナーブレーキング現象が発生したりします。
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