ロックアップ機構とは:ロックアップクラッチの役割
自動車のオートマチックトランスミッション(AT)には、最近の車ではCVTを使ったものが多いのですが、従来のATの主流はトルクコンバーター方式でした。
トルクコンバーター方式のATは、ATフルードという流体を使ってエンジンの駆動力をトランスミッションに伝える方式です。
そもそもトルクコンバーターは、動力伝達も変速機能も、すべてあいだに流体(ATフルード)を介して行っています。
そのため、エンジン回転がトルクコンバーターで増幅される際に、どうしてもエネルギーロスが生じ、エンジン回転が上がる割には、それが車のスピードにつながらない、という現象があり、燃費性能の上でも走行フィールの上でも、トルクコンバーター方式の弱点と言われていました。
そこで、発進時などの大きなトルクが必要な場面はともかく、定速走行など機構の各パーツに負担がかかりにくい走行シーンにおいて、エンジンの回転とトランスミッションの回転をダイレクトに連結する機構が開発されたのです。
これがロックアップ機構です。
具体的には、ロックアップクラッチというものを機械的に直結することでエネルギーロスを防ぎます。そして、このロックアップクラッチの作動は、コンピュータにより電子制御されます。
つまり、直結してもトランスミッション各部に負荷がかかりにくいシーンをコンピュータが判断して、最適なシーンでのみロックアップ機構を働かせます。
ロックアップ機構が出始めたころは、まだ作動できるシーンが限定されていましたが、その後改良が重ねられ、様々な走行シーンで自動的にロックアップされるようになり、走行フィールの面でも、省燃費の面でも、おおいに貢献できる優れた機構に進化してきています。
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