車の冷却水が減る原因・理由は?減るとどうなる?
公道を走っている車のほとんどすべてが水冷式のエンジンを使用しています。水冷式の車は、その名の通りエンジンを水で冷やす方式の車です。
具体的には、エンジンルームの一番前にラジエーターという装置があり、ここに貯めた冷却水をエンジン周りに血管のように張り巡らせることで、エンジンから発せられた熱を常時冷却し続けています。
ラジエーター、クーラントリザーブタンク、ラジエーターホース類などに異常がなければ、冷却水はほとんどノーメンテナンスで何年も働き続けます。
しかし、下記のような原因・理由があると冷却水が減ることがあります。
- ラジエーターのいずれかの箇所で錆びが発生して穴が開き、そこから冷却水が漏れる
- クーラントリザーブタンクがエンジンの熱で劣化して冷却水が漏れる
- ラジエーターホースが劣化して冷却水が漏れる
- ラジエーターキャップが劣化して冷却水が漏れる
冷却水が規定量より減ると水温警告灯が点灯
ラジエーターに本来あるべき量の冷却水がなくなると、当然の結果として、エンジンの熱を有効に冷却できなくなるので、本来60度から90度のあいだにあるべき水温が急上昇します。
すると、運転席のメーターパネルにある水温警告灯が点灯または点滅します。
これは危険信号です。
他の警告灯ももちろん危険信号ですが、水温警告灯はエンジンに直結する冷却水の異常なので、軽く考えてスルーしてはダメです。
車を路側に止めて応急対応をする
このページでは冷却水が減るケースについて解説していますが、減るといっても、ほんのちょっとだけ減るケースの話をしているのではなく、半分とか4分の1になるようなケースについて解説しています。
冷却水が減ると、冷却能力がなくなるので、水温は急上昇し、水温警告灯が点灯・点滅します。
この警告灯が点いたら、車を安全な路側に停止してください。
そして、ボンネットを上げてエンジンルームに空気を取り入れて冷やします。その際、エンジンを切ってください。
もしも水温警告灯が点灯・点滅した理由が、冷却水はあるけれどその他の原因で点灯・点滅したというケースでは、エンジンを回しながら冷却します。なぜなら、エンジンを完全に止めてしまうと冷却水はもちろんエンジンオイルも循環しなくなるからです。
しかし、冷却水が漏れている、冷却ファンが回転しない、といったことが原因の場合はエンジンを止めたほうがいいです。そうしないとエンジンの損傷がさらに激しくなるからです。
いずれにしても、ここから先の対応はプロに任せた方がいいと思います。
そのためには、JAFか自動車保険のロードサービスを呼んでください。車を購入したディーラーや中古車販売店に電話しても、たぶん「自動車保険のロードサービスが無料で利用できるので、そちらを利用して車を搬送してもらってください」と言われるはずです。実際その通りです。
ディーラーや中古車販売店あるいは修理工場などで、自前のレッカーで駆けつけ搬送してくれるところもありますが、そのレッカー費用は有償になることがほとんどです。無料ではやってくれません。
それなら、無料で使えるサービスを利用すべきです。
JAFか自動車保険のロードサービスで車をディーラー等にレッカー搬送してもらい、そこで本格的な修理をしてもらってください。
JAFの会員なら無料ですし、自動車保険のロードサービスも無料です。
JAFの非会員でも呼べば駆けつけてくれ、その場でJAFに入会することができますが、無料になるのは次回利用時で、その場では13,310円必要になります。
自動車保険のロードサービスを利用しても翌年度の等級に影響を与えません。ノーカウント事故として扱われるからです。保険料も上がりません。
下記の記事も参考になさってください。
⇒⇒クーラント(冷却水)に水混ぜる|水道水or精製水どっち?
⇒⇒ロングライフクーラント(LLC)とはラジエーター液|交換時期と費用|色・成分・廃棄方法・車検
⇒⇒クーラントリザーブタンクの量が空なら冷却水を補充|交換時期・交換費用
⇒⇒不凍液に使われるグリセリンは毒性がないというのは本当ですか?
ご覧いただきありがとうございました。