引っ越ししたけど車のナンバー変えたくない:OK?車検は?自動車税は?

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引っ越ししたけど車のナンバー変えたくない人は大勢います。

ひとつには、面倒だからです。

また、今ついているナンバーに愛着がある場合もあるでしょう。

しかし、法的には、こうした行為は違法です。

違法ですが、そのままナンバー変えないでいても、通常、警察に捕まることもなければ罰金を取られることもありません。

では、ナンバー変えずにいていいのかというと、それは違法です。

どうすればいいんでしょう?

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2023年1月26日

まず法律の規定をチェックすると

法律の規定チェック

自動車の所有者は、登録されている型式、車台番号、原動機の型式、所有者の氏名若しくは名称若しくは住所又は使用の本拠の位置に変更があつたときは、その事由があつた日から十五日以内に、国土交通大臣の行う変更登録の申請をしなければならない。

道路運送車両法12条1項 変更登録

上の条文は、ナンバーの変更に関しては直接的に言及はしていません。

ですが、「住所」や「使用の本拠」が変わればナンバー変更はついて回りますから、必然的に、ナンバー変更の必要性についても規定していると見るべきです。

そして、上の条文に違反した場合の罰則もあって、50万円以下の罰金に処せられます(道路運送車両法109条2項)。

また、通称「車庫法」と呼ばれる法律には次の規定があります。

(要旨)自動車の保有者は、保管場所の位置を変更したとき、変更した日から十五日以内に、変更後の保管場所の位置を管轄する警察署長に届け出なければならない。

自動車の保管場所の確保等に関する法律7条(保管場所の変更届出等)

上の条文に違反した場合は10万円以下の罰金に処されることになります(自動車の保管場所の確保等に関する法律17条3項1号

つまり、こうした法律の規定をストレートに読む限り、引っ越しで住所が変わったら、次のように行動しなければならないはずです。

※フィットやプリウスなどの登録車のケースで解説します

⇒引越し先の住所地を管轄する警察署で車庫証明書を発行してもらう
⇒車庫証明書を持って管轄の陸運支局へ行き、車検証の住所変更手続きをする
⇒その際、引越し先が前の住所とナンバーの管轄が異なっている場合は、ナンバーの変更も行う

つまり、たとえば、横浜市から練馬区に引っ越しした場合は、「横浜」ナンバーを「練馬」ナンバーに変更しなければなりません。

法律の規定通りに手続きするなら、そういう結論になります。

ナンバーは税収とも関係している

ナンバー・税収

たとえば、同じ神奈川県内での引っ越しであれば、本来なら「横浜」ナンバーを「川崎」ナンバーに変更すべきところを放置していたとしても、自動車税・軽自動車税の行き先は、最終的に神奈川県内にとどまることになります。

けれども、横浜市から練馬区に引っ越しして、「横浜」ナンバーのまま乗り続けていた場合は、本来なら東京都か練馬区に納付すべき自動車税・軽自動車税を、現在居住していない神奈川県あるいは横浜市に納め続けることになります

日々の生活では練馬区や東京都の社会インフラのお世話になっておきながら、税金は神奈川県や横浜市に納めることになるのです。

これは、ナンバーを変えずにいたら警察に捕まるだろうか、それとも捕まらないだろうか、といったレベルの話ではなくて、ある意味、社会性を問われる話ではないかと思います。

まあ、東京都はお金持ちだから、少々はいいだろうと個人的には考えますが(いや、これはジョークです)、あまり褒められた行為とは言えないでしょう。

警察は法律を杓子定規に運用していない

警察法律運用

いずれにしても、車庫法にしても道路運送車両法にしても、引っ越ししたら15日以内に車庫証明や車検証の住所変更、それに伴うナンバーの変更を規定しているのですが(ナンバーに関しては間接的に)、そうした法律の運用においては、かなり懐の深い対応を警察はしていると思います。

検問で、車検証の住所と現住所が異なることが判明したとしても、それですぐに罰金という、そうした法の運用は実際していません。

けれども、だからといって、面倒だからナンバー変えたくない、とか、今のナンバーに愛着があるからナンバー変えるの嫌だ、というのでは、ちょっと寂しい感じがします。

実際のところ、法律の規定は脇に置いて考えた場合、引っ越しで住所が変わったにもかかわらず、車庫証明、車検証、ナンバーに関する手続きをしないでいることのデメリットはいくつかあります。

こうしたデメリットを考えることのほうが意味のあることだと思います。

車検証の住所変更・車庫証明・ナンバー変更等をやらずにいることのデメリットは?

車検証の住所変更・車庫証明・ナンバー変更

リコールの通知が届かない

車検証の住所変更をやらずにいた場合のデメリットですが、まず考えられるのが、リコール情報が届かなくなる可能性がある点です。

最近は新聞を読まない方が多いと聞いていますが、わたしもそれほど熱心に新聞を読んではいないものの、それでも見出しだけは一通り目を通しています。

そこで気づくことがあって、それは、車のリコールというのは本当にしょっちゅうあるということです。

内容が重大で対象となる台数も多いリコールの場合は、テレビなどで大きなニュースになりますが、そうでないものは、新聞の隅っこにひっそり載っているという感じで、実にしばしば目にします。

こうしたリコールの中には、ちゃんとリコール対応しておかないと次の車検に通らないものも含まれています。

ところが、リコールの連絡は、車検証の住所欄に記載されている住所に送られます。

引っ越しして新しい住所で生活している場合、車検証の住所変更手続きをしていなければ、リコールの通知が届かないことになります。

これは大きなデメリットだと思います。

自動車税・軽自動車税の納税通知書が届かない

自動車税・軽自動車税・納税通知書

毎年5月頃になると自動車税・軽自動車税の納税通知書が送られてきます。

これも車検証の住所に送られてくるので、車検証の住所変更をしていない場合は、納税通知書が届かない可能性があります。

もっとも、引っ越しの際に郵便局に転居・転送サービスを申し込んでおけば、無事新住所に届くでしょう。

ただ、転居・転送サービスは1年で切れますから、引っ越しの2年目から納税通知書が届かないこともありえます。

そうした事態にならないように、自動車税事務所(軽自動車は市区町村の納税課)に電話をして新住所を伝えておけば、車検証の住所変更をしないでいても、とりあえず、納税通知書はちゃんと新住所に届きます(翌年度以降も)。

いずれにしても、自動車税・軽自動車税を納付する時期には、かなりバタバタすることは間違いないです。

もしも車検証の住所変更を普通にやっていれば、納税通知書は黙ってても新住所に届きます。

警察が悪質と判断する事故を起こした場合のデメリット

警察悪質事故

先ほど、警察は法律を杓子定規に運用していない、という意味のことを書きました。

実際そのとおりなのですが、しかし、もしもあなたが人身事故等を起こしてしまい、警察の現場検証、後日警察署への呼び出し等で警察官に免許証や車検証を提示する機会があった場合、事故の内容によっては厳しい処置が取られる可能性はゼロではないと思います。

柔道に「合わせ技一本」というのがありますが、引っ越しで単に手続きをやらずにいるだけなら大目に見ていたとしても、警察が悪質だと判断するような事故を起こした場合は、その事故と、手続きをやらずにいたことの両方をひっくるめて、厳しく処罰されることがあるかもしれません

そんなトラブルを引き寄せないためにも、手続きはしっかりやっておいたほうがいいのではないかと思うのですが、いかがでしょう?

すぐ車検なら、その時にまとめて手続きすればいいかも

車検まとめててつづきしたら

以上の理由で、引っ越ししたらできるだけ速やかに住所変更・ナンバー変更等の手続きをしたほうがいいと思いますが、ただし、すぐに車検に出すという場合は、車検の際に全てまとめてやってしまえばいいと思います

しかも、車検なら、業者さんに丸投げでやってもらえます(別途手数料はかかりますが)。

おやりになったことがある方はご存知でしょうが、車庫証明の書類を揃えるのって、けっこう大変です。

また、警察署と陸運支局(軽自動車検査協会)に、最低でも1回ずつ足を運ばなければなりませから、仕事も有給を取ったりしなければならないかもしれません。

だから、車検の際に、車両の検査、新しい車検証の発行(住所変更を同時に)、警察での車庫証明(保管場所届出)などのすべての手続を業者さんに代行してやってもらえば、本当に助かります

けれども、車検は1年以上先だという場合は、これは大変ですけど、できるだけ速やかに手続きをおやりになっていただきたいと思います。

ディーラーや行政書士に代行してもらうこともできます(有料)。

⇒⇒改正引越しに伴うナンバー変更手続き、オンライン申請に限り次の車検まで猶予。令和4年1月から(国土交通省)

車・住所変更・代行

引っ越したので車の住所変更を業者に代行したい:料金・費用

2018年7月20日

引っ越しでやるべき車関連の手続きは5あります。

まだ手を付けていないものがあったら、できるだ早く手続きしてください。

【引っ越しに伴う車関連の5つの手続き】

項目手続き場所 
①免許証の住所変更警察署免許センターなど手続き
②車庫証明の発行警察署手続き
③車検証の住所変更陸運支局(登録車)・軽自動車検査協会(軽自動車・2輪)手続き
④自動車保険(任意保険)の住所変更インターネット代理店営業店手続き
⑤自賠責保険(強制保険)の住所変更代理店営業店郵送手続き

 


下記の記事も参考になさってください。

⇒⇒引っ越ししたら車のナンバーを変更しないと罰則があります?:転勤、結婚、離婚・・・などなど、様々な理由で引っ越しして住所が変わると、車関連の手続きもいくつか発生します。その中の1つがナンバーの変更です。愛知県から埼玉県に引っ越しして、三河ナンバーのままさいたま市、熊谷市、秩父市などを走り回るというのも、いろんな点からどうかと思います。

⇒⇒(広告)あなたの愛車は今いくら?:車を乗り替える際に今まで乗っていた車をディーラーなどで下取りに出すとあまりいい金額の査定にならないと思います。こういう時は車買取店の方が査定額が高くなるのが普通です。しかも1社で査定してもらうのでなく複数社で査定してもらって一番高いところに売却する。これだけで下取りと数万円の差額が出るはずです。

⇒⇒引っ越したので車の住所変更を業者に代行したい:料金・費用:軽自動車の住所変更は、ある意味、登録車の住所変更より複雑なところがあります。なぜなら、登録車では住所が変わったら車庫証明の取得が必須条件になりますが、軽自動車の場合は、車庫証明が必要な地域と必要でない地域に分かれるからです。

⇒⇒軽自動車の住所変更:市役所でやる手続きにはどんなものが?:フィットやCR-3のような登録車には、都道府県が自動車税を課税します。そして、ムーヴやデイズのような軽自動車には、市区町村が軽自動車税を課税しています。そのため、引っ越しして住所が変わった場合、軽自動車の住所変更は、市役所など市区町村の役所で手続きするものだと思っている方が多いようです。でも、そこは違うんです。車の住所変更をする場合は、車検証の記載内容を変更するわけですから、これは市役所ではなくて軽自動車検査協会で手続きします。

⇒⇒軽自動車の住所変更:車検証・ナンバープレート・車庫証明:同じ管轄地内の住所変更なら、車検証の住所変更のみでOKのケースもあります。また、異なる管轄地に引っ越した場合は、車検証の住所変更だけでなく、ナンバープレートの交換も必要になります。

⇒⇒自動車税・軽自動車税:引っ越したらどんな手続きが必要?:毎年5月頃に送られてくる自動車税・軽自動車税の納税通知書は、その年の4月1日現在の車検証の所有者欄に記載されている人の住所地に発送されます。そのため、引っ越しをして何も手続きしないでいると、納税通知書は車検証に記載されている住所(つまり前の住所)に送られることになります。

⇒⇒自動車税納付書はいつ頃届く?紛失・住所変更はどうする?自動車税納付書自動車税納税通知書とも呼ばれますが、毎年4月の終わりから5月の頭にかけて送られてきます。自動車税は都道府県の自動車税事務所から納付書を発送します。軽自動車税は市区町村の税務課が納付書を発送します。

⇒⇒原付・原付二種|引っ越しの手続き|ナンバー・自賠責・任意保険:引っ越しして住所が変わった場合、原付(50cc以下)や原付二種(50cc超~125cc以下)のバイクに関しては、通常、3つの手続きが必要になります。「ナンバープレートの変更」「自賠責保険の変更」「バイク保険(任意保険)の変更」です。

⇒⇒引っ越したら自動車保険の住所変更を:必要書類と手続き方法:引っ越しして住所が変わったら自動車保険(任意保険)の住所変更が必要です。住所変更の手続を放置したからといって、ただちに不都合は生じませんし、万が一事故が発生しても保険金は支払われます。ただ、そのまま延々と放置していると確実にトラブルを招きます。

⇒⇒免許証の住所変更手続きを忘れたら罰則はありますか?:はい、罰則があります。居住地が変わったのに免許証の住所変更手続きを忘れていると二万円以下の罰金又は科料に処されます。ただし、これは法律の条文上の話で、法律の運用面で見ると、実際に住所変更手続きを忘れたからと言って罰則が科されるケースはまずありません。聞いたことないです。

⇒⇒引っ越しで自賠責保険の住所変更は必要?次の車検時でOK?:引っ越しなどで住所が変わった場合、自動車関係では5つの手続きが必要になります。そのうちの一つに、自賠責保険(強制保険)の手続きがあります。ただ、自動車保険(任意保険)と違って自賠責保険(強制保険)の場合は、特に変更手続きをしなくても問題ないのでは、という意見が根強くあって、どうにも判断に迷うところではないでしょうか?

⇒⇒駐車場変更したら車庫証明の住所変更手続き:必要書類と費用:車の保管場所としてすでに車庫証明の交付を受けている駐車場が変更になった場合、車庫証明の住所変更手続きが必要です。この車庫証明の住所変更手続きは、法的には、変更があってから15日以内に管轄の警察署に届け出る規定になっています。ただし、変更になるのが保管場所(駐車場)だけである場合は、車庫証明の住所変更のみでOKです。

⇒⇒車検証の住所変更:手続きする際の必要書類と費用は?:引っ越しして車検証の住所変更する場合、手続きは、登録車の場合は陸運支局で、軽自動車は軽自動車検査協会で行います。必要書類は登録車も軽自動車もほぼ同じですが、軽自動車の場合は、引越し先の住所地が車庫証明を必要とする地域かどうか確認する必要があります。手続きにかかる費用は5,000円前後になると思います(自分でやる場合)。

⇒⇒軽自動車:車検証の住所変更しないとどうなる?車検でやる?:軽自動車の場合、「適用地域」に居住する時は保管場所を警察署に届け出る必要があります。保管場所の届け出が必要になる「適用地域」は、県庁所在地とか人口10万人超の都市部などが該当しますが、そうした地域に引っ越ししたら、保管場所を管轄する警察署に届け出ることになります。

ご覧いただきありがとうございました。