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【記事丸わかり】
⇒⇒【新型ハイラックス】のアドブルー補給作業公開‼︎ |
ハイラックスのアドブルーのタンク容量・残量確認・補充頻度。補充は自分で?スタンドで?
画像:Wikipedia
ディーゼルエンジンの車には、排気ガスに含まれる有毒なNOx(窒素酸化物)を除去するための装置がついています。
こうした装置にはいくつか種類がありますが、そのなかで尿素SCRシステムと呼ばれる装置で使用されるのがアドブルーです。
トヨタ車では、ハイラックス、ハイエース、ランドクルーザープラドなどでアドブルーを使用しています。
アドブルーとは、高品位尿素水のことです。尿素32.5%:純水67.5%の割合で配合された人工的な液体です。
「AdBlue®」はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標ですが、いろんな国で製造されています。日本では三井化学が有名ですが、その他さまざまなメーカーの製品があって、通販などでも簡単に手に入ります。※10リッターで1500円~3000円ほど
このページでは、ハイラックスのアドブルーに関して、タンク容量はどれくらいか、残量の確認方法、補充は自分でやるのか、ガソリンスタンドでやるのか、ディーラーでやるのか、補充の頻度はどのくらいの距離か、といった点を解説していきます。
まず、尿素SCRシステムついて
画像:Motor-fan
尿素SCRシステムとは、ディーゼルエンジンの排気ガス含まれる有毒なNOx(窒素酸化物)に尿素を含むアドブルーを噴射して化学分解させ、無毒化する装置のことです。
排気ガスにアドブルーを噴射し、噴射された排気ガスが複数の触媒を通過することで、水・窒素・二酸化炭素に分解され、最終的にマフラーから排出されます。
ハイラックスのディーゼルエンジンは尿素SCRシステムを採用していますが、マツダのスカイアクティブDはまた別の方式を採用しているのでアドブルーは使用しません。
ハイラックス:アドブルータンクの容量
ハイラックス(GUN125)のアドブルータンクの容量は約13リットルです。ネットには「1,000km走行で1リットル消費」という記述が多く見られますが、この通りだとすると、13,000km走行で空になる計算です。
オーナーさんのブログやyoutubeを拝見すると、もう少し距離は走るようですが、短めに見積もっておいた方が間違いないかもしれません。
なお、日本車でアドブルータンクを備えた車のタンク容量は、
- ハイエース:約7.4リットル
- ランドクルーザープラド:約12リットル
- デリカD5:約16リットル※マイナーチェンジ後
- エクリプスクロス:約16リットル
といったところ。
アドブルーの残量確認の仕方
ハイラックスのアドブルー確認方法ですが、いちいちタンクを確認しなくても、メーターパネルの中央でお知らせしてくれます。
画像:みんカラ
みんカラのハイラックスオーナー様の画像を拝借していますが(感謝!)、上記画像のようにメーター中央には、
「AdBlueが低下 2380km以内に補充必要 取扱書を確認」
と表示されています。
ハイラックスでは、新車から乗り始めた場合であれば、最初に「6,000km以内に補充を」という警告が出て、その後は4,000km、2,000km、800kmという間隔でお知らせしてくれます。
たとえば、「4,000km以内に補充を」という表示が出た段階でアドブルーを補充すると、警告画面は消えるようです。
仮にこうした警告表示を無視して走行を続け、アドブルーのタンクが空になった場合でも、走行中であればそのままずっと走り続けることができます。
しかし、いったんエンジンを切ると、再スタートできなくなります。安全のためにそうした機構にしているようです。※「安全のため」ではなく「環境のため」ですね
アドブルーの補充頻度
上記のようにメーターパネルに警告表示されるので、どの段階でアドブルーを補充するかはオーナーさんの考え方次第になります。
「6000km以内に補充を」の表示が出た段階で補充する人もいるでしょうし、「800km以内に補充を」の表示で重い腰を上げる方もいらっしゃるでしょう。
この後解説しますが、アドブルーの補充は自分でもできますし、ガソリンスタンドやディーラーやカー用品店などでもやってくれます。
たとえば、ガソリンスタンドで補充してもらうのであれば、警告表示が出てから最初の燃料補給の際に「ついでに」補充するのが手間いらずです。うっかり防止という意味でも、最良のやり方ではないでしょうか。
補充は自分で?スタンドで?ディーラーで?
アドブルータンクを備えた車は、実はけっこうたくさん道路を走っています。ハイラックスやハイエースやエクリプスクロス以外にも、ベンツやフォルクスワーゲンのディーゼル車もアドブルーを使用します。
トラックなどもアドブルーを使用する車両はたくさんあります。したがって、ディーラーだけでなく、多くのガソリンスタンド、カー用品店、修理工場などでアドブルーの補充は可能です。
スタンド最強説
料金面で見ると、いくつかのネット調査では、何とガソリンスタンドが最安のようですね。もちろんアドブルー代と工賃を含めてです。※というか、工賃は取らないようですね。5分くらいなので。
アマゾンなどでも購入でき、それなりに値段は安いのですが、ガソリンスタンドはさらに安いところがけっこうあるようです。
自分で補充する場合の盲点
通販サイトで10リットル1500円~3000円くらいでアドブルーを入手し、自分で補充する人もいらっしゃいます。「ウォッシャー液の補充と変わらないよ」とおっしゃるオーナーさんも多くいます。
ただし、補充の際にアドブルーを溢れさせてしまうケースがけっこうあるようです。溢れたアドブルーを放置するとサビの原因となります。
アドブルーを溢れさせるのは、恐らく下記のような理由からではないか。
つまり、たとえば「6,000km以内に補充を」という表示が出たので自分で補充しようとした場合、
「タンク容量が13リットルなので、6,000km以内に、ということは7リットル補充すればいいんだな。だって1,000kmで1リットル消費するんだから」
と考え、7リットルを一気にタンクに流し込もうとするのです。
でも、「1,000kmで1リットル」とは目安に過ぎません。実際には、運転の仕方や環境によって走行可能な距離は変わってきます。だから、上記の例では7リットルの補充では多すぎるケースも出てくるでしょう。
溢れさせるもう一つの理由は、ハイラックスのアドブルータンクの口が狭いことです。狭いので空気の逃げ道が少なく、ドバドバ注ぐと溢れてしまうわけです。
溢れたアドブルーは尿素(アンモニア)を含むので、やがてエンジンルームが白くなり、金属部分にサビが出てしまいます。もしも溢れさせたら水で洗い流す必要があります。※人体には無害です
自分で補充する場合は、コーヒードリップの要領で
アドブルーを自分で補充するやり方について、ブログやyoutubeには様々なアドバイスがあります。いくつかご紹介します。
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長期保管しないこと:特に開封後は
自分でアドブルーを補充する場合に注意すべき点として、保管の問題があります。
開封前なら3年程度は大丈夫のようですが、一度空気に触れると劣化が早まるので、5リットリ入りや10リットル入りのアドブルーであれば、その都度使い切るのがベストです。
もっとも、タンクに注いだアドブルーは既に空気に触れていることになり、あまり距離を走らない人であれば、その後1年以上タンクに入ったままの状態の車も珍しくないはず。
それでトラブルが発生したという話は聞いたことがないので、要するに、「5年も10年も保管しないように」という理解でいいのではないかと。
アドブルーは無害で無臭
アドブルーは尿素32.5%:純水67.5%の割合で配合された人工的な液体です。尿素とはアンモニアのことですが、ほとんどニオイはなく、人体に対して無害でもあります。
しかし、排水溝に流したりすると、環境汚染の原因になるので、これは絶対やらないでください。
また、常温では無害ですが、160度を超すような高温にさらされると、アンモニア成分がガスとなって放出され、それが人の粘膜に触れると損傷や熱傷になるとのこと。ご注意ください。
まとめ
「ハイラックスのアドブルーのタンク容量・残量確認・補充頻度。補充は自分で?スタンドで?」のテーマで解説してきました。
ハイラックス(GUN125)のアドブルータンクの容量は約13リットルです。あくまで目安ですが「1,000kmで1リットル消費」するので、13,000kmほど走ることができます。
したがって、アドブルーの補充頻度は、計算上ではありますが、最長で13,000km走行毎となります。
アドブルーが減ってくると、メーターの中央に「2,000km以内に補充を」といった警告表示が出ます。タンクを空にしないよう早めに補充してください。
アドブルーはウォーシャー液のように手軽に自分で補充可能です。ですが、アドブルー自体安価ですし、ガソリンスタンドでは工賃をほとんど取らないので、実質的にはスタンドで補充するのが一番手軽で便利です。
とは言え、かわいいハイラックスには愛情深く接したいというオーナーさんは、自分でやるのがいいに決まっています。その際は、タンクから溢れさせないように気を付けてください。
ご覧いただきありがとうございました。
【2023年6月27日追記】「超凄いハイラックス」発売へ(ニュージーランド):くるまのニュースから
項目 | 詳細 |
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日付 | 2023年6月27日 |
発表者 | トヨタのニュージーランド法人 |
車名 | ハイラックス |
新モデルの投入予定 | 2024年初め |
モデルの歴史 | 1968年に初代モデルが登場、現在は約180の国と地域で販売 |
新型ハイブリッドハイラックスのパワートレイン | 2.8リッターディーゼルターボエンジン+モーター |
トランスミッション | 6速AT |
ハイブリッドシステムの効果 | 燃費の向上、オフロード走破性の向上、騒音・振動の低減 |
牽引能力 | 全輪駆動モデルでは3500kgを維持 |
トヨタのニュージーランド法人のCO2削減目標 | 2030年までに少なくとも46%削減 |
ニーラジ・ララ氏のコメント | ハイブリッドハイラックスがニュージーランドのUTE市場に大きな影響を与え、二酸化炭素排出量を削減する手段となると語り、完全電気自動車のハイラックスを提供することが目標であると述べた |