警察はパトカーのドライブレコーダー映像を見せてくれない?

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警察はパトカーのドライブレコーダー映像を見せてくれない?

確かにその傾向はあります。警察はパトカーのドライブレコーダー映像を見せてくれません。これは確かです。

ただ、これには理由があって、パトカーに搭載されているドライブレコーダーの映像は暗号化されていて、これを再生するには警察の管理責任者(たぶん警察署の幹部)の許可が必要になり、そのため現場の警察官はすぐにその場で映像を再生できない仕組みになっています。

大阪で発生した事例

2016年に大阪府で発生した事例ですが、信号無視(赤信号で交差点侵入)の現行犯として警察に検挙された人が、「いや、今のは黄色だった」と主張し、さらに「パトカーにドライブレコーダーが付いているはずだ。それを確認してほしい」と依頼したところ、警察はその依頼を拒否した・・・ということがありました。

この件は、結局、後になって警察が映像を示し、明らかに赤信号であったために、検挙された人は素直に自分の非を認めたのですが、いろいろ入り組んだ事情により、この件は裁判に発展しています。

裁判では、「ドライブレコーダーの映像を見せてほしい」という依頼に対して、警察が「そんなものはない」といったんは突っぱねていた対応が非誠実であるとして、大阪高裁は裁判を打ち切るという判断を下しました。(産経新聞:2016.12.6 19:55

詳細は産経新聞の記事をご覧いただくとして、要は、現場の警察官というのはパトカーに取り付けているドライブレコーダーの映像を自らの操作で再生したり、市民に見せたりすることが物理的にできない、という点です。

全国のほぼすべてのパトカーにドライブレコーダーが搭載されている

軽自動車などを警察車両として使用する場合は不明ですが、もっとスピードの出る、いわゆる「パトカー」であれば、全ての車両にドライブレコーダーが搭載されているはずです。

警視庁をはじめとして全国の警察に数多くの納入実績を持つ会社がアサヒリサーチ株式会社です。多くのパトカーに搭載されているのは、この会社のDrivemanという機種です。通販でも購入できる機種です。⇒⇒アサヒリサーチ Driveman(アマゾン)

警察がドライブレコーダーを搭載する目的は一般のドライバーとは異なります。パトカーに乗車している警察官の交通取り締まり状況を記録し、その他事件捜査等の映像を残すのが目的です。

つまり、事件事故の証拠映像を記録するというより、警察官の勤務状況を監視するほうに重点が置かれています。とは言え、結果として事件や事故の映像が映るわけですから、場合によってはその映像が事件事故の証拠となることも当然あり得ます。

ただ、本来の目的が警察官の勤務状況を監視することなので、現場の警察官が自由に映像をチェックできるようでは、消去や映像編集(改ざん)の恐れがあるので、そこはロックをかけています。

具体的には、記録された映像はAES128というアメリカ政府が推奨する方式で暗号化され、この暗号を解くにはパスワードが必要で、そのパスワードは各警察署の幹部にあたる「管理者」しか知らないのです。

これにより、現場の警察官が勝手に閲覧できないようになっていますし、またドライブレコーダーあるいはパトカーごと盗難にあっても、映像の中身を覗けない仕組みにしてあるわけです。

【Twitter】パトカーのドライブレコーダーに関するtwitter上の声

上記のような状況では、パトカーのドラレコ映像を現場の警察官が自由に閲覧できるようにすべきだと思います。つまり、パトカーにつけているドライブレコーダーの使用目的をもっと実際の交通違反の取り締まりに役立つような運用の仕方に変えるべきです。

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下記の記事も参考になさっていただけると幸いです。

⇒⇒ドライブレコーダーの映像には交通違反の証拠能力がある?

⇒⇒ドライブレコーダーの事故映像は提出する義務がありますか?

⇒⇒ドライブレコーダーの事故映像を保険会社に提出する方法

⇒⇒社用車のドライブレコーダーはプライバシー侵害か|映像・音声・GPS

ご覧いただきありがとうございました。