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【記事丸わかり】
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目次
日産サクラのバッテリー:寿命は?保証は?交換費用は?充電料金(電気代)は?
日産SAKURA (Wikipedia)
【2023年7月25日追記】サクラ5万台突破!
2023年7月25日、日産自動車は2022年6月に発売した軽の電気自動車「サクラ」の受注累計が、受注開始から5万台を突破したと発表した。2023年5月にサクラとeKクロスEVの合算で生産累計台数は5万台に達していたが、今回、サクラだけで受注累計が5万台を突破した。
【2023年6月1日追記】2022年6月に発売された日産サクラは2022年度に3万3097台を販売。姉妹車三菱eKクロスEVも同期間に7657台を販売。そして丸1年経ち、2台合計で50,000台を超えました!(Carview)
SAKURA絶好調!
日産自動車の100%EV車として、リーフ、アリアに続く第3弾がサクラです。2022年6月16日にデビューしたのですが、発売前の6月12日の時点で、サクラの受注が1万1429台、同時発売された姉妹車のekクロスEVが約3400台となり、関係者の予想をはるかに上回るとんでもないスタートとなりました。
あまりの注文攻勢と、今度は原材料費や物流費などの高騰に伴う価格改定のために、サクラは一時的に受注中止の措置を取りましたが、現在は再開しています。
2022年通年で、日産サクラは21887台を販売し、2位のリーフに9千台ほどの大差をつけて、BEV車ランキングでダントツのトップでした。
(2022年通年の日本車のBEV販売ランキング)
- 日産サクラ:21887台
- 日産リーフ:12732台
- 三菱ekクロスEV:4175台
- 日産アリア:3285台
- ホンダe:371台
- トヨタbZ4X:346台
- レクサスUX300e:272台
- スバルソルテラ:180台
寿命は何年?何km?
日産SAKURA (Wikipedia)
さて、そんな絶好調サクラですが、100%バッテリー電源で走るBEV車として気になるのが、バッテリー寿命です。
サクラに搭載される駆動用バッテリーは総電力量20kWhのリチウムイオンバッテリーです。
※リーフのバッテリー:40~62kWh、アリアのバッテリー:66~91kWh
バッテリーの寿命という場合、文字通りまったく使えなくなるまでという意味では、車が廃車になるまで、と答えていいと思います。
けれども、走り出してすぐ電池切れになりまた充電しまた走り出し充電し・・・というのでは実際のところ使い物になりません。
メーカーでは、実用上問題ない一定のレベルを設定していて、このレベルを下回ったら修理なり交換なりの対応を取る体制を整えています。
保証期間は?
日産では、サクラの駆動用バッテリーに対して「8年160,000km」を保証しています。
具体的には、
正常な使用条件下において新車登録から8年間または160,000kmまでのどちらか早い方において、アドバンスドドライブアシストディスプレイのリチウムイオンバッテリー容量計が9セグメントを割り込んだ(=8セグメントになった)場合に、修理や部品交換を行い9セグメント以上へ復帰することを保証しています。(日産自動車)
ということになります。
サクラのディスプレイの容量計が「8セグメント」になったら、修理または部品交換するということです。
劣化した時の交換費用は?
では、上記の保証期間である「8年160,000km」を過ぎたらどうなるのでしょう?バッテリーが全く使えなくなることはないでしょうが、充電してすぐに空になれば実用上使い物になりません。
その際は、バッテリーを交換するしかありません。実際、交換は可能です。
ですが、電気自動車の駆動用バッテリーは、EV車を構成するパーツの中で最も高価なパーツです。これを実際に交換するとなると、とんでもない高額の費用がかかります。
日常の使用に耐えられないほどバッテリーが劣化したEVでは、バッテリーを交換するよりも新しい車に買い替える選択をするユーザーが多いのが現状といえます。
サクラの20kWhの値段ではありませんが、日産が実施している新品バッテリーへの有償交換プログラムによると、24kWhが71万5000円、40kWhが90万2000円(すべて税込)。これに4〜5万円程度の工賃がプラスされます。(EVDAYS)
こんな高額では、ほとんどの人が、バッテリー交換よりも車の乗り換えを選択するのではないでしょうか。リーフの例を見ればわかるように、実際、ほぼすべての人が乗り換えしていると思います。
充電料金(電気代):普通充電
日産SAKURA (Wikipedia)
サクラを自宅で充電した場合(普通充電)、電気代はどのくらいかかるか?
あるサイトによると、サクラの充電にかかる電気代は、
「ざっくり1kw=30円で、20kw充電に必要な電気代は600円」
とのこと。
また、
「深夜電力が1kw15円と仮定すると20kwの充電料金は300円」
だそうです。
さらに、
「サクラ」は満充電で約180km走れますので、1kwあたり約2円、仮にリッターあたり20kmの軽自動車でガソリン代が170円とすると、km当たり約8円となるので、「サクラ」の安さが分かります。
とのことです。(奈良新聞)
※2022年8月の記事なので、その後の電気代の高騰を加味して計算し直すと、また別の数字になると思います。しかし、電気料金を1.5倍で計算しても、依然として割安であるのは確かでしょう。もっとも、「満充電で約180km走れます」というのはカタログ値であり、実際は7掛け(×0.7)の126kmくらいでしょうが。
充電料金(電気代):急速充電
自宅以外でサクラに充電する場合は急速充電設備がある充電スポットが必要です。サクラの場合、30kW以上の出力で80%まで充電するのに約40分です。
日産には新車・中古車を問わず誰でも入会できる「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3(ZESP3)」があり、4つのプランから選択できます。
- プレミアム10(月額4400円):急速充電の無料充電が10回(100分相当)
- プレミアム20(月額6600円):急速充電の無料充電が20回(200分相当)
- プレミアム40(月額11000円):急速充電の無料充電が40回(400分相当)
※上記いずれのプランも、3年定期契約にすると、それぞれ月1,650円割引になります。
※無料回数を超えた分の急速充電の料金は、プレミアム10が10分385円、プレミアム20が10分330円、プレミアム40が10分275円。
※普通充電も可能。普通充電の場合は回数無制限で無料です。
なお、その都度支払いをする「シンプル」というコースもあり、これは月額550円です。内容は、急速充電10分550円、普通充電1分1.65円です。
自宅充電器の設置費用
日産サクラのユーザーの声を拾っていると、多くの方は自宅に充電器を設置していますが、中には自宅にはなくて最寄りの充電施設を利用している方もいらっしゃるようです。
日産サクラは、基本的に自宅での普通充電を前提に販売されているといっていいEV車です。頻繁に遠距離を走る人は、出先での急速充電が必須ですが、通勤・買い物・送迎などがメインの使用方法なら、スマホの充電みたいに自宅で充電するのが便利です。
自宅で普通充電する場合は、充電器の設置が必要です。充電器は専用の回路で設置する必要があります(次の項目で解説)。
充電器は、最もリーズナブルなコンセントタイプで約6万円前後(工事費等込み)。壁掛けのボックスタイプだと、15万円前後が主流となっています。(乗りものニュース)
別途充電ケーブルの購入が必要
日産サクラを自宅で充電するには、自宅に充電器の設置が必要ですが、その充電器とサクラを接続するための充電ケーブルの購入が別途必要です。(※サクラとアリアには付属していません。リーフには付属しています。)
・15m、200V用:74,800円(消費税込本体価格)
・3m、200V用:67,000円(消費税込本体価格)
・7.5m、100V用:58,960円(消費税込本体価格)
なお、上記充電ケーブルでサクラと充電器を接続する場合、充電器は100Vであっても200Vであっても専用のものが必要です。日産では次のように記載しています。
日産推奨の電源回路ガイドラインに基づいた工事を行ってください。ガイドラインに基づいた電源回路を使わない場合、配線の異常過熱、ブレーカーによる電気回路の遮断、他の電気機器への悪影響が発生する場合があります。
(日産自動車)
サクラは軽です。黄色ナンバーです。
日産サクラは軽自動車規格の車です。普通車ではなく軽自動車です。ナンバープレートは基本的に黄色です。
大阪万博ナンバーやその他ご当地ナンバーなどを付けると、絵柄が入って遠目には白っぽく見えますが、枠の部分に黄色い線(帯)が入ります。
いずれにしても、基本は黄色ナンバーです。
バッテリー・充電に関するユーザーの声
日産サクラのユーザ様の声をみんカラや価格コムから集めてみました。バッテリーや充電に関する声です。参考になさってください。
- 平均電費8.0km/kwh以上。
- 電費は、9.8 km/kWhで、約1ヶ月で2000kmで、電気代は、5000円程です。
- 617Kmの走行距離に対し、電費は10.52Km/KWhと優秀でした。
- 日常使いには最強です。時々の遠出も、ナビで充電ポイントすぐ見つかるし、慣れると苦になりません。
- 戸建で充電設備があり、補助金利用での購入で近所の買い物/送迎程度の短距離での使用目的限定ならば最高の車だと思います。
- 航続距離短いですが、普段使いには問題なしです。
- 通勤距離が往復で20kmなので、満充電で7~8日分。
- 無料充電スタンドを上手く利用できれば、実質の電費(燃費)をタダにできそう。
- 『航続距離さえ割り切れれば』という言葉が、どうしてもついてきてしまう。充電施設が混雑していて、いつまで無償で提供されるのか、常に不安がある。
- 走行距離がもう100㌔程長かったらなぁ〜と。
- 複数台所有のうち1台はEV車にすれば維持費も低減出来るという考えのもと購入しました。
- あまり飛ばしたり、登坂や、エアコン使うと電池の減りが早いです。
- 電費が良いので時間に余裕があるなら(充電時間を待てるなら)遠出も出来そう。
- 割り切った開発で、いい車だと思います。
- 自宅に充電設備(外に200Vコンセント)のある方にはお勧めです。
まとめ
「日産サクラのバッテリー:寿命は?保証は?交換費用は?充電料金(電気代)は?」のテーマで解説してきました。
別の記事でも書きましたが、
- 「航続距離が長いけれど値段が安いEV車」
- 「レベル4の自動運転」
この2つはあと200年くらいかかりそうですね(笑)。
ご自分の車の使い方を振り返ってみて、「カタログ値180キロ、実際には7掛けの126キロ」、これだけ走れば十分実用車として使えるとお考えの方は、待っていても間に合わないかもしれないので、サクラでいいのではないでしょうか。
「いや、そんなことを言うなら、べつに何が何でもEV車じゃなくてもいいだろうに」
というご意見もおありでしょう。
だけど、だけど、電気自動車にはやはり1度は乗ってみたいですよね。私も乗ってみたいです。
ならば、高い方(Gグレード)はともかく、中間のXグレードくらいなら、補助金を含めて考えると、まさにお手頃価格。
実際、「航続距離が長いけれど値段が安いEV車」は、いつになるかわからないと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
【2023年5月8日追記】「日産アリア/リーフ/サクラ」が東京都の上乗せ補助の対象に。購入者に10万円を支給
項目 | 内容 |
---|---|
自動車メーカー | 日産自動車 |
対象車種 | アリア、リーフ、サクラ |
制度 | 東京都によるゼロエミッションビークル(ZEV)の車両購入補助金制度 |
条件 | ・ZEV乗用車の新車を20台以上販売 ・非ガソリン乗用車の新車を300台以上販売 ・ZEV乗用車で一定の販売実績 ・非ガソリン乗用車で一定の販売実績 ・最も多くのZEV乗用車を販売 ・対前年比2倍以上のZEV乗用車を販売 |
上乗せ補助金 | 10万円 |
その他補助金 | ・国の令和4年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」(最大85万円) ・東京都内の一部自治体による独自のEV購入補助金 |
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