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目次
日産アリアの売れ行きは?高すぎるから売れない?ダサい?乗り心地はどう?
日産アリア(Wikipedia)
ドイツの「レッドドットデザイン賞2022」を受賞している日産アリアがお披露目されたのは2020年で、予約開始が2021年6月でした。日本初のクロスオーバーEVとして華々しく登場した車体重量2トン前後の車です。
このページでは「日産アリアの売れ行きは?高すぎるから売れない?ダサい?乗り心地はどう?」のテーマで解説していきます。参考になさってください。
EV市場の最激戦区に立つアリア
アリアの立ち位置は、いまやBEV市場における最激戦区と言える場所です。競合車種と見なされるモデルは以下の通りです。
- 日産・アリア:539万~790万
- フォルクスワーゲン・ID.4:499万~648万
- テスラ・モデルY:579万~750万
- ヒョンデ・アイオニック5:479万~589万
- BYD・ATTO3:440万
- トヨタ・bZ4X:600万~650万
- スバル・ソルテラ:594万~682万
- ホンダ・ホンダe:495万
- メルセデスベンツ・EQB:788万~906万
- BMW・iX3:862万
- アウディ・Q4 e-tron:620万~710万
- ボルボ・XC40 Recharge:579万円~679万
まだありますが、価格を寄せ集めているうちに腰が痛くなってきたのでこのくらいにしておきます。
なぜこれだけの車を列挙したかというと、「選択肢が広がっているので、そんなに簡単に売れませんよ」ということを言いたかったからです。
とりわけ、比較的手ごろな価格と鉄壁の完成度を誇るフォルクスワーゲンID.4の参入は脅威だと思います。また、全国に販売網を広げるぞ、といった本気度を示しているBYDのATTO3は、もしかしたら真のゲームチェンジャーになるかもしれない存在です。
さらに、日本だけは例外としつつ全世界を席巻して、「2022年はまさにアイオニック5の年だった」という金字塔を打ち立てたヒョンデも、潜在力としては強力です。※デザインを含めた「商品力」ではトップクラスでしょう。
日産アリアは、そんな中で、埋もれずに存在感を発揮できる車に仕上がっているのか、興味深いところだと思います。
- 中国EV最大手のBYD(比亜迪)は2023年1月31日、日本参入第1弾「ATTO 3(アットスリー)」(EVのSUV)を正式に発売開始。
- 2023年中盤にコンパクトサイズの「DOLPHIN」、2023年下半期にハイエンドセダンの「SEAL」を導入予定。
- 2025年末までに100を超えるショールームを備えた店舗を全国に作る目標を掲げている。かなり本気のようです。
(情報元:36Kr Japan)
主要スペック・仕様
日産アリアは4グレードです。
- B6:539万
- B6 e-4ORCE limited:720万
- B9 limited:740万
- B9 e-4ORCE limited:790万
主な仕様は下記の通り。
B6 | B6 e-4ORCE limited | B9 limited | B9 e-4ORCE limited | |
駆動方式 | FWD | 4WD | FWD | 4WD |
最小回転半径 | 5.4 m | 5.4 m | 5.4 m | 5.4 m |
最高出力 (kW[PS]) | 160[218] | 250[340] | 178[242] | 290[394] |
最高トルク (N・m[kgf・m]) | 300[30.6] | 560[57.1] | 300[30.6] | 600[61.2] |
全長 | 4,595 mm | 4,595 mm | 4,595 mm | 4,595 mm |
全幅 | 1,850 mm | 1,850 mm | 1,850 mm | 1,850 mm |
全高 | 1,655 mm | 1,665 mm | 1,665 mm | 1,665 mm |
車両重量 | 1,920 kg | 2,090 kg | 2,100 kg | 2,230 kg |
前輪サイズ | 235/55R19 | 235/55R19 | 235/55R19 | 255/45R20 |
後輪サイズ | 235/55R19 | 235/55R19 | 235/55R19 | 255/45R20 |
アリアのサイズ感としては、ハリアーとかエクストレイルとほぼ同じくらいです。
- ハリアー:全長 4,740 mm x 全幅 1,855 mm x 全高 1,660 mm
- エクストレイル:全長 4,660 mm x 全幅 1,840 mm x 全高 1,720 mm
売れ行き:販売台数
このページは「日産アリアの売れ行きは?高すぎるから売れない?ダサい?乗り心地はどう?」のテーマで解説しています。
この章ではアリアの売れ行きを見てみましょう。2021年発売のアリアの販売台数は以下の通りです。
年月 | 販売台数 |
---|---|
2021年12月 | 3台 |
2022年1月 | 0台 |
2022年2月 | 27台 |
2022年3月 | 689台 |
2022年4月 | 789台 |
2022年5月 | 811台 |
2022年6月 | 328台 |
2022年7月 | 182台 |
2022年8月 | 71台 |
2022年9月 | 86台 |
2022年10月 | 59台 |
2022年11月 | 26台 |
2022年12月 | 217台 |
2023年1月 | 438台 |
2023年2月 | 186台 |
2023年3月 | 1,101台 |
2023年4月 | 1,102台 |
2023年5月 | 1,296台 |
2023年6月 | 1,083台 |
2023年7月 | 507台 |
2023年8月 | 433台 |
2023年9月 | 671台 |
2023年10月 | 258台 |
2023年11月 | 429台 |
発売開始から2023年11月まで、トータルで10,792台です。
アリアの発売日は、新型コロナウイルス感染症の拡大やサプライチェーンの混乱により、当初の予定より大幅に遅れ、2021年12月にようやく販売されるに至っています。
こうした不運も重なって、アリアの販売は振るっていません。売れ行きはあまりよくありません。売れてないと言われても仕方がない数字です。
ですが、こうした評価はあくまでも他のハイブリッドやガソリンのSUVと比較した場合の話であり、BEVだけに限定すると、アリアは健闘しているほうだと思います。
高いから売れない?
モノの値段に関しては、類似するモノとの「比較」で判断する以外に方法はないと思います。
競合する他の車の価格と比較した場合、アリアの539万~790万という価格は特に高くも安くもないレンジです。
2022年時点の価格比較になりますが、下記のようになります。
- 日産・アリア:539万~790万
- フォルクスワーゲン・ID.4:499万~648万
- テスラ・モデルY:579万~750万
- ヒョンデ・アイオニック5:479万~589万
- BYD・ATTO3:440万
- トヨタ・bZ4X:600万~650万
- スバル・ソルテラ:594万~682万
- ホンダ・ホンダe:495万
- メルセデスベンツ・EQB:788万~906万
- BMW・iX3:862万
- アウディ・Q4 e-tron:620万~710万
- ボルボ・XC40 Recharge:579万円~679万
つまり、まず第一に、アリアは比較の問題として「高くない」です。次に、売れてないことはなくて、BEVとしては他のライバル車に比べてまずまずの数字となっています。※もちろん日産がこの数字に満足しているとは思えませんが。
売れない要因を調査
「日産アリアの売れ行きは?高すぎるから売れない?ダサい?乗り心地はどう?」のテーマで解説していますが、3番目の「売れない」を見ていきます。
上記のように、日産アリアの価格は特に高くもなければ安くもありません。また、売れないと言われますが、比較すれば、そんなことはなく、健闘している方です。
ですが、絶対的な数字を見れば、物足りない数字であることは明白です。
では、なぜサクラのようにアリアは売れないのか?その原因はどこにあるのか?
そうした疑問をネットの情報から探ってみました。
売れない要因
- リコール級の不具合が多発している、部品調達の問題で生産が追いつかない、デザインが人気がないなどの意見があります。
- 充電の利便性やコスト、巡航距離の短さ、補助金の少なさなど、EV特有の問題点を挙げる人もいます。
- 住環境や充電インフラの不足、電気代の高騰など、EVを選ばない理由として、生活環境や経済的な側面が影響しているという声があります。
- 日産のEVに対する情報不足や誤解があると指摘し、実際に使用してみるとメリットも多いとの意見があります。
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- アリアは純電気自動車であり、初期受注の「ARIYA limited」は10,000台以上の予約があった。しかし、半導体問題や開発の遅れにより納車が遅れている。
- アリアの販売が少ないのは、作ることができない、または作らないからかもしれない。電池の入手困難や円安が原因の一つと考えられる。
- 日本でのEVの普及は価格帯が大きな問題であり、300万円台でなければ一般庶民には手が出しにくい。性能が低い初期モデルによるマイナスイメージも売れない要因となっているかもしれない。
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初期受注の「ARIYA limited」は10,000台以上の予約があったという事実があります。しかし、現実には2023年11月までの実販売台数が10,792台です。
このようにアリアに関心がありお金も用意しているけれど、でも乗れないでいる人に向けて、次のような代替案を提案しているケースもあります。
- 中古の日産アリアを買う
- 予算目安:総額550万~740万円
- 市場に出回っている中古車を購入することが最も順当な選択肢。
- 走行1万kmぐらいのメルセデス・ベンツ EQAを買う
- 予算目安:総額470万~600万円
- メルセデスのピュアEVであり、アリアとほぼ同等のサイズ感と性能を持つ。
- 走行数千kmのフォルクスワーゲン ID.4を買う
- 予算目安:総額520万~610万円
- アリアと同等の満足感を提供するSUVタイプのピュアEV。
上記以外にも、とにかく電気モーターによる分厚いトルクを体感したいのであれば、車格は異なりますが、同じ日産のリーフやサクラでも代替になるかもしれません。
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- 充電スポットの不足、電気代の高騰、冬場の電池切れのリスクなどが売れてない要因という声があります。また、日本ではハイブリッド車が充実しているため、EVに乗るメリットが少ないという意見があります。
- マンション住まいで充電設備がないことによる不便さを挙げる人がいます。
- EVシフトの失敗、日産の宣伝不足、関心がサクラに向かってしまったとの声があります。
- 日産のEVが他社のEVよりも売れていないという事実はなく、トヨタのbz4xなどと比較しても日産のEVの方が多く売れているという意見もあります。
- サクラの購入者は航続距離に関して割り切りがあるが、アリアは高額なのでそんな割り切りは通用せず、その結果サクラほどの売れ行きがないという分析があります。
乗り心地はどう?
日産アリアの乗り心地に関しては賛否が分かれています。どちらかというとやや否定的な声が多いようです。アリアを「ダサい」という人の大半は、乗り心地に関して言っているケースが多いようです。
価格コムや車サイトの声を拾ってみました。
- 左右前後に上下、頭、胴体が揺さぶられます。ダンパー動いてるのかな?
- (低速での走行は)低重心の筈が腰高感が強く、フワフワしています。フワフワしているのにドンッ!突き上げも強めです。ただし60km位からフラット感が出てきます。
- 止まる瞬間に前後に揺れる挙動はまだ慣れない。
- 揺れを気にするならサンルーフお勧めしません。20~30kgの重量物を天井に積んだのと同じです。フラフラします。
- 一般道での普通のブレーキでも(ダイブとまでは言いませんが)前のめりにグッと沈みます。
言うまでもなく、車の乗り心地に関する評価は個人差が大きく出る部分です。アリアの同じグレードの評価でも、固いという人もいれば柔らかいという人もいます。
また、価格コムにしても自動車雑誌のレビューにしても、チョイ乗りでレビューしているケースも多く、また車がまだ新しくて足回り等が馴染んでいないケースもあります。
もしもカーシェアリング等でアリアを1日乗ることが可能なら、そこでいろんな乗り方をして実地で体感するのがベストだと思います。
ディーラーの試乗だと、同乗する営業さんに気をつかってジェントルな運転しかできませんからね。車のサイズ感などは試乗でほぼ判断できますが、様々なシーンでの乗り心地・様々なシーンでの動力性能などは、レンタカーとかカーシェアで試すのがベストでしょう。
いいところ・よくないところ
同じく価格コムや自動車雑誌などから、アリアに関する「こういうところはいい」という声と「こういうところはだめ」という声をご紹介します。
(こういうところはいい)
- マイルドな加速で日本では必要十分です。
- モーター、車外の音が聞こえない。すごいです。
- B6買えば、529万円で85万の補助金。実際、444万円です。+自治体の補助出る場合がありますので私の場合は400万円辺りです。
- 0発進のスッっと加速する感じは電動感なのですが、動き出した後の加速感は比較的「大排気量のガソリン車」のような力強いけど柔らかい加速です。
- 専門家のライターが高速走行で後ろが跳ねるとかいろいろ見聞きしましたが、そんな感じは受けません。
- 見切りが良く、車幅の割に運転し易いと感じました。斜め後方視界やAピラーの死角なども、車格の割に良好に感じました。
- 液晶デジタルメーターは大きく、ナビも10インチ超えでパノラマビューも画質良く大きくて見易い。
- 荒れた路面でもショックは皆無で乗り心地は良い。ロードノイズ含め遮音性も高いので、高級車に乗ってる感はある。
- 画像では何とも思わなかったが、実物まじかで見てみると日本車離れした塊り感ある彫刻みたいなスタイリッシュデザインにやられました。
- リーフに比べて室内ははるかに広い。運転していて落ち着かないくらい開放感があります。
(こういうところはよくない)
- シーケンシャルウインカーはダサいです。時代遅れだと思います。
- プロパイロット2.0は対面通行の高速道路では使えないです。(説明書にもちゃんと書いてありますが)
やはり、「よくない」とか「ダサい」という声は乗り心地に関するものが多いようです。
まとめ
「日産アリアの売れ行きは?高すぎるから売れない?ダサい?乗り心地はどう?」のテーマで解説してきました。
日本初のクロスオーバーEVとしてデビューした日産アリアですが、外野席からの声には「ダサい」「売れない」「乗り心地悪い」といった様々なディスる声があります。しかし、自腹を切って購入したオーナーさんの評価はかなり高いです。
一つの目安としてご紹介しますが、価格コムとみんカラの評価は以下の通りです。
- 価格コム:4.07点/5点満点
- みんカラ:4.48点/5点満点
(2023年1月現在)
今や最激戦区に身を置くことになった日産アリアですが、海外の評価も高いです。さらにどこまで健闘するか期待したいところですね。
ご覧いただきありがとうございました。
【2023年5月8日追記】「日産アリア/リーフ/サクラ」が東京都の上乗せ補助の対象に。購入者に10万円を支給
項目 | 内容 |
---|---|
自動車メーカー | 日産自動車 |
対象車種 | アリア、リーフ、サクラ |
制度 | 東京都によるゼロエミッションビークル(ZEV)の車両購入補助金制度 |
条件 | ・ZEV乗用車の新車を20台以上販売 ・非ガソリン乗用車の新車を300台以上販売 ・ZEV乗用車で一定の販売実績 ・非ガソリン乗用車で一定の販売実績 ・最も多くのZEV乗用車を販売 ・対前年比2倍以上のZEV乗用車を販売 |
上乗せ補助金 | 10万円 |
その他補助金 | ・国の令和4年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」(最大85万円) ・東京都内の一部自治体による独自のEV購入補助金 |