いったん取得したゴールド免許は事故・違反でどうなる？

晴れて憧れのゴールド免許を手にしたけれど、事故や違反で減点されたら即座にブルー免許に降格するのでしょうか？

それとも有効期限まではゴールド免許でいられるのでしょうか？

また、自動車保険でゴールド免許割引を受けている場合も、やはり保険期間中に事故・違反があったら保険料が変わるのでしょうか？

このページではいったん取得したゴールド免許は事故・違反があった場合にどう扱われるのか詳しく解説しています。

しばらくお付き合いいただけると幸いです。

有効期間のあいだはゴールド免許のまま

晴れてゴールド免許を発行してもらった場合、免許証に記載されている有効期間のあいだはゴールド免許を保持し続けることができます。

赤丸部分が有効期間（有効期限）＜警察庁提供画像＞

ゴールド免許の有効期間は、免許更新時における満年齢が70歳までの人は5年、71歳が4年、72歳以上が3年です。

たとえばゴールド免許を発行してもらった時点で70歳以下だった人の場合は、向こう5年間はゴールド免許であり続けます。

その間に、人身事故を起こしたりスピード違反をしたりして交通違反点数が課された場合でも、即座にブルー免許に降格することはありません。

上の画像の赤丸部分に記載された次の免許証更新時までゴールド免許のままでいられます。※違反点数があれば更新後はブルー免許になります

次の更新でブルー免許になってしまう事故・違反とは？

70歳以下でゴールド免許を取得した人は5年間はゴールド免許のままでいられます。

しかし、その5年のあいだに事故や違反があると、次の免許更新でブルー免許に降格します。

ただし、「事故や違反」には色んな種類があり、すべての「事故や違反」でゴールド免許からブルー免許に降格するわけではありません。

交通違反点数が課される事故・違反があった場合にのみ、次回更新でゴールドからブルーに降格します。

たとえば、免許不携帯で警察に捕まると3,000円の罰金が課されますが、交通違反点数は課されません。

したがって、ゴールド免許の有効期間内に免許不携帯で警察に捕まったとしても、それだけで他に事故・違反がなければ、次回免許更新ではゴールド免許のままでいられます。

車が大破するような事故を起こし、物損事故として扱われて交通違反点数が課されなかったケースも、同様に、次回免許更新ではゴールド免許のままでいられます。

では、こんなケースはどうでしょう？

シートベルト不着用（違反点数1点）といった比較的軽微な違反をした場合、過去2年間無事故無違反の場合（免許歴が2年以上）であれば、その後3ヶ月無事故無違反なら違反点数がリセットされる、という規定があります。※３ヶ月特例と呼ばれています

ゴールド免許の有効期限内にこの3ヶ月特例が適用された場合はどうなるのでしょう？

残念ながら、3ヶ月特例で違反点数がリセットされても、いったん違反点数が課された履歴は残るので、次回免許更新ではブルー免許に降格します。※厳しすぎると思います

なお、これは事故や違反ではありませんが、免許の更新をうっかり忘れて免許証を失効させることもあります。

この場合、期限切れから6ヶ月以内であれば、学科試験や技能試験を行うことなく、比較的簡単な事務手続きだけで免許証を復活させることができます。

ただし、免許証はいったん失効しているのでゴールド免許を復活することはできません。

ブルー免許として再出発です。

自動車保険のゴールド免許割引は事故・違反でどうなる？

ここまでの解説ですでに答えが出ているようなものですが、ゴールド免許は有効期間のあいだに事故・違反があっても即座にブルー免許に降格はしません。

次の免許更新までゴールド免許のままです。

ということは、自動車保険でゴールド免許割引の適用を受けている場合も、保険期間の途中で発生した事故・違反は保険料（ゴールド免許割引）には一切影響しません。※ただし事故で保険を使えば翌年度は等級が下がり保険料が上がります。その場合でもゴールド免許の有効期間内であればゴールド免許割引は引き続き適用されます

そもそも自動車保険のゴールド免許割引は、保険の始期日時点の免許証の色がゴールドの場合に適用されます。

ゴールド免許の有効期間のあいだに2度3度と事故や違反があったとしても、ゴールド免許であるあいだは、次の保険もその次の保険もゴールド免許割引が適用されます。

免許証の更新時期と自動車保険の更新時期が重なった場合

これはあんがい頻繁に発生するケースです。

免許証の更新は誕生日の前後1ヶ月のあいだです。

つまり約2ヶ月（60日）もの期間があります。

この約2ヶ月のあいだに自動車保険の更新日が重なる事態は決して珍しくありません。

その際、問題になるのはゴールド免許割引が適用になるかならないかです。

免許証の更新前がゴールドで更新後もゴールドの場合は、何の問題もなくゴールド免許割引が適用されます。

では、免許証の更新前がゴールドで更新後がブルーになる場合は、どうでしょう？

たとえば誕生日が6月1日の人の場合、免許更新期間は5月1日～7月1日の約2ヶ月間です。

自動車保険の更新日が誕生日と同じ6月1日だったとします。

Aさんは5月1日に免許を更新してブルー免許となり、そのため6月1日から始まる自動車保険はゴールド免許割引の適用を受けられませんでした。

いっぽう、同じ条件でBさんは7月1日に免許の更新をしたので、自動車保険が始まる6月1日時点ではゴールド免許だったのでゴールド免許割引の適用を受けました。

いかがでしょう？

これでは不公平が発生します。

そこで、実際には上記のようなことにはなりません。

これには特例が設けられています。

上の例で言えば、AさんもBさんもゴールド免許割引の適用を受けられます。

免許証の更新期間内に自動車保険の始期日がある場合、ゴールドからブルーへ、その反対に、ブルーからゴールドへ、いずれのケースであっても、ゴールド免許割引が適用されます。

これは実際に免許証を更新する日付によって不公平が生じることを避けるために設けられている特例制度です。

損害保険会社共通のルールです。

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ご覧いただきありがとうございました。