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【記事丸わかり】
フィアット500はデザインや運転の楽しさを重視する人には魅力的ですが、維持費や故障リスクを理解した上での購入が重要です。 ⇒⇒MINIとFIAT500【買うならどっち?】実際に購入して、乗っていた経験から、結論を出しました! F56JCW ミニクーパー3ドア |
目次
【プチ調査】フィアット500は買って後悔する車か?
※トップ画像は3代目フィアット500(現行型) Wikipediaより
【追記】2022年6月25日、フィアット500に100%電気自動車であるフィアット500eが追加されました。そこで、純ガソリン車の500とEV車である500eの比較をしています。⇒⇒500と500eの比較
フィアット500(チンクエチェント)とは
左:ヌオーヴァ500(2代目)、右:現行フィアット500(3代目)<画像:フィアット>
(※このページで言及している車はあくまでも現行型フィアット500についてです。)
現行型フィアット500(チンクエチェント、チンクェチェント、チンク)は3代目に当たります。
初代は1936年~1955年に販売され、2年間ブランクがあったのちに、2代目が1957年~1977年に販売されました。
そこからさらに30年のブランクを挟んで、2007年から3代目が販売されて現在に至っています。※日本での販売は2008年から
フィアット500とBMWミニとフォルクスワーゲン・ニュービートル・ザビートルには共通点があります。
いずれも復刻版、リバイバル商品として世に出た点です。
さらに共通しているのは、ご先祖に当たるモデルの、とりわけ「デザイン」に対するオマージュという形で世に出ているところでしょう。
そうした中、ご先祖様に一番寄り添う展開を見せたのはフィアット500でした。
3代目フィアット500は、2代目フィアットNUOVA 500より大きいものの、それは時代が要請する安全性能などの面で止むを得ない変更だったと思います。
いっぽうで、BMWミニはみなさんご存じの通りもはや「ミニ」ではないサイズですし、ニュービートルとザ・ビートルも近くで見ると威圧感のある姿でこちらに迫ってきます。
100人の人がフィアット500を見たら、おそらく97人くらいはこう言うでしょう。
「かわいい!」
フィアット500は、つまり、そういう車です。
フィアット500に対する否定的な声をご紹介
画像:フィアット
そんな「かわいい」車であるフィアット500ですが、ネット上には数々の否定的な声があります。
ただし、「買って後悔した」という声はほぼありません。そのかわりに、様々な欠点や弱点やデメリットを指摘する声は数多くあります。
以下、否定的なコメントをご紹介します。
(ドア)
画像:フィアット
- ドアがかなり大きく、開けた時にぶつけないよう結構神経を使います。
(後部座席)
画像:フィアット
- 後部座席はほぼ飾りに近く、2+αと考えた方が良いです。
(デュアロジック)
画像:フィアット
- 駐車時もクリープが無いのでギリギリに寄せにくいです。
- コンピューターが運転者のくせを学習してシフトパターンを変化させるというおせっかい機能のおかげで、乗り方のまったく違う夫婦が交互に乗ると、ますます掴みどころがなくなる。
- 500SにしかないMTの設定を他のグレードにも展開して欲しい。
※「デュアロジック」はフィアット独自の変速機のこと。基本はマニュアルトランスミッションですが、マニュアル車との違いは、クラッチ操作が不要で、自動変速モードを備えていること。AT限定免許で運転できます。購入を検討している人は、後で後悔しないように試乗して確認したほうがいいですよ。
(燃料)
- ハイオク仕様なので高い。
(メーターパネル)
画像:フィアット
- メーターパネルが日中は反射してかなり見にくいです。
(バッテリー)
- バッテリーが弱ると、何の前触れもなく突然動かなくなる。予防のため、走行距離にかかわらず車検のたびバッテリー交換をした方が良い。
(内装)
画像:フィアット
- 内装はチープ感が否めません。
- 日本の軽自動車のような細かい工夫(小物入れなど)はあまりなく、室内は狭い。
(スモールランプのスイッチ)
- 日本ではあったり前の様なスモールランプスイッチが付いておりません。前照灯のON/OFFしかできません。
(ドアミラー)
- ミラーの調整は電動でできるが、格納(折りたたみ)は電動でできない。
(車体の色)
- パステルカラーは廃止、はっきりした色しかありません。
※車体色に関しては、予告なしに限定車などが出てくるので、こまめにチェックしてください。色で後悔はしたくないですからね。
(運転姿勢等)
- 運転席シートとハンドルの位置の調整の幅が小さくて、思うように座れませんでした。
- 左足のフットレストが小さくて大変です。左足のおきばにこまります。
- ダッシュボードが高い位置にあるのでボンネットの先がどこまでなのかかなり見難いです。
- 後部のピラーがでかいので、後方確認をしながらのバック走行が非常に見難いです。
- 右ハンドルなのでペダルが中央よりで窮屈。
※自分にフィットした運転姿勢が取れるか。これこそ実車に乗り込んでみないとわからない部分です。後悔先に立たず。足を運んで運転席に座ってみることをおすすめします。
(ドライブフィール)
画像:フィアット
- ハンドリング自体は小さな車なので悪くないが、デュアロジックの反応が悪くて、イメージする変速のタイミングからずれるのでイライラする。マニュアルモードでも反応の遅さは変わらない。
- 市街地をオシャレにドライブしたいからこういう見た目の車に乗るんであって、走行特性がそれに合っていない。
- 極低回転ではエンジンがノッキングしやすく感じます、これは500SのMTだけではなくPOPのデュアロジックでも感じました(twinairの場合)。
- 所詮0.9Lのエンジンなので、加速フィールなんかは軽自動車並みです(twinairの場合)。
(乗り心地)
画像:フィアット
- ホイールベースが短いためか、前後のピッチング(上下の揺れ)は少しきになります。
- シートが硬く、車体のロールが激しい。
(動力性能)
画像:フィアット
- (1.2POP)低回転域のトルクに欠ける印象で、ATはギアチェンジに時間がかかるので加速はもっさりしています。ストップ&ゴーを多用する市街地にはあまり向いていません。クリープがなく、低回転域のトルクが薄く、シフトアップのショックやタイムラグが大きいので、日本の公道を街乗りするなら他に選択肢があります。
※厳しい意見ですね。でも、自分で乗ってみないとわからない部分です。あまり鵜呑みにすると後で後悔します。試乗してください。
(ソフトトップ)
画像:フィアット
- オープンルーフ(ソフトトップ)のタイプはかなり後方まで開きますが、両サイドのフレームは残るので思ったほどの開放感は得られません。
(維持費・修理代)
- 日本車に対して部品が割高だと思いますので、この車が好きにならなければその点は少々辛いかもしれませんね。
- エアコンのフラップ、交換で30万はちょっと…修理してくれるショップさん探してます。
- クーラントのリザーバータンクのホース劣化で交換。フロントドアの三角ガーニッシュの樹脂が腐って交換。
- なんとなく塗膜が弱いように感じる。飛石でドア下などにチップ剥がれができやすい。
- 梅雨時に雨が続くとEng警告灯が点灯したことがある。これがなぜかクラッチセンサー交換で治るイタリアンマジック。
- 買ってすぐ窓が外れましたが、大きなトラブルは今のところ無いです。故障する前に予防整備心がけてます。
※「買ってすぐ窓が外れました」って、これマジで自慢できますよね。こんなトラブル普通起きませんから。冗談抜きに、これ自慢の種になります。
(部品待ちの苦痛)
- 部品交換による入荷待ちによる苦痛。最悪な場合、入荷に何カ月待ちとかがザラです。ディーラさんに聞いた話では、部品注文をして空便で飛んでくると思いきや、期間を取って纏めて船便で送られてくるのが原因とのこと。
(価格)
- どう見ても価格が高すぎます。
- デザイン以外は全てにおいて日本の軽自動車が上。軽自動車との差額は「デザイン料」ということ。
以上、容赦のない指摘の数々をご紹介しました。
上記否定的な意見は、実はフィアット500のオーナーさんの声がほとんどです。オーナーさんたちはこうした厳しい指摘をするのですが、その一方で、フィアット500の魅力もより大きな声で訴えているのが特徴です。
次の章では、フィアット500のオーナーさんたちの500に対する称賛の声をご紹介します。ご紹介する称賛の声は、上記否定的コメントと「同じ投稿」の中で展開されています。
フィアット500の新車または中古車の購入をご検討中の方は、後悔のないように、しかとオーナーさんたちの声に耳を傾けていただきたいと思います。
フィアット500を称賛するオーナーの声をご紹介
画像:フィアット
以下、フィアット500のオーナーさんたちのコメントをご紹介します。
(デザイン)
画像:フィアット
- 退屈な国産車にない個性があることは確かです。モデルチェンジ後も見た目はあまり変えないでほしいなと思う1台です。
- 妻がこの車に一目惚れしたばかりに、ややこしいことになってしまった。結局良かったのは見栄えとエアコンだけだ。
- この車の価値はここですね。かわいいし、一発でチンクエってわかる。無難な国産車にはない個性が良い感じに仕立てられていると思います。
- この唯一無二のルックスはシンプルが故に老若男女に愛されるデザインだと思う。発売当初からのロングセラーとなっているのは国産車にはないデザイン力のおかげかも。
- 実用性だけでなく、毎日を楽しくしてくれるインテリアデザインと色使い。さすがです。
(ドライブフィール)
画像:フィアット
- 1.2は4気筒エンジンで、自分で運転していても、昔ながらのタクシーに乗った時の変速音と酷似していて面白い。パワーはさほどない割に7、80キロで走っても煩くはないです。
- ブレーキの効きは良いです。
- 排気量を考えるとターボのおかげかパワー感があります。また、2気筒独特のエンジン音が個人的に好きです(twin air)。
- 外観のデザインとは違い硬めでキビキビ走ることができる。
- このツインは回すと楽しいです、外車ってこういうとこが違いますね、例えばFITのRSなんて乗っても正直あんまり楽しくはないんですよね、何故か。
- 毎日の駅までの往復や買い物などを楽しくしてくれる不思議な魅力を持ったクルマです。高級車という意味ではない「イイ車」だと思います。
- ツインエアや16Vの様な個性やパワーは無いかもしれませんが、素直に気持ちよく吹き上がる1.2Lエンジンは小さくて軽い車体には十分です。
- 乗り心地はお世辞にも良いとは言えませんし、エンジンやタイヤの音は容赦なく侵入してきますが、デュアロジックをカチャカチャ切り替えながら走るのはゴーカートみたいで楽しいです♪
- ツインエアのドコドコ感が一番感じられる1500回転から2500回転辺りを使って走ると、速くはないけれど楽しく気持ちよく走れ楽しいです。(twin air)。
- 小さいクルマなので高速道路では期待してなかったのですが・・スポーツカーで走るより”すごく楽”に流していける。
※こんな風に500への愛を語っているのですが、同じ人が細かい点では散々欠点を指摘しているのですね。「軽自動車のほうがいい」などと言いつつ、買って後悔したという声はどこからも聞こえてきません。
(デュアロジック)
画像:フィアット
- 変速機の設計はとてもよくコツを掴めば楽に運転できます。シフトアップは少しアクセルを抜いてやると良いです。シフトダウンも問題ありません。
- 特殊なオートマですが、一週間でなれると思います。
(エアコン)
- エアコンは騒々しいことがなく、調節はダイヤル式でよいです。
※エアコンの評価は皆さん高いです。
(メーターパネル)
画像:フィアット
- 単眼メーターは、針の常用域が速度、タコともメーター左半分に重なっているので、慣れると一緒に見ることができ意外と合理的。
(内装)
画像:フィアット
- 高級感はないけど低予算でおしゃれに仕上げてあります。さすがイタリア車。シートの座り心地も意外に良かった。
- アルファのように夏場パネル等が溶けてベタベタする事があまり無いのはエコノミックなイタリア車としては評価高い。
(荷室)
画像:フィアット
- 何を積むかは人それぞれだと思いますが、ラゲッジルームはこのボディサイズから想像するより意外といろいろ積めると思います。荷物をたくさん積みたい方にはスズキのエブリイをお勧めします(笑)。
- コストコでトイレットペーパーとか、ミネラルウォーターを買った時は、後ろの席を倒せば、結構積めます。
(スイッチ類)
画像:フィアット
- スイッチ類も自然と手の届く範囲にあって、人の感覚に沿って設計されていることを感じさせます。
(乗り心地)
- 欧州車らしく、日本の軽自動車に比べたら、路面の凹凸をコトコトと拾いますが、それは不機嫌なものではなく、まろやかな感じで、、スピードをややあげたときに安定感がまして好ましいです。
- スポーティさを求めないのであれば、アバルトなんか乗るより、断然こっちのほうが乗り心地は良いと思う。揺れとか突き上げという意味では。
- 凸凹を拾いますが、国産車みたく綺麗な路面では快適でも、ギャップでいきなりイヤな突き上げや揺れが突然来る…というのはないです。
(維持費・修理代)
- 何年経ってもパーツ入手に困ることは無さそう。
- もちろんトラブルもありますが、多く普及してるので、泣きどころもハッキリしてるしパーツも手に入れやすいのも買い替えの決め手でした。
- 2回目の車検完了時点で故障経験無し。
※個体差がけっこうあるようですね。特に中古車の場合は見極めが大事。故障の口コミばかりを気にしてこんな魅力的な車の購入をためらうなんて、後で後悔しますよ・・・と私が営業してどうする(笑)。
(価格)
画像:フィアット
- 日本車にはないデザインやエンジンが好きだという方にはいいと思いますが、興味のない方には内容的には割高に思われてしまうかもしれませんね。
- 他のクルマと比べて高いか安いかと言うよりも、FIAT 500に乗りたいかどうかで買うクルマでは?
※最後のコメントは名言ですね。「かわいいから乗りたい」と思ったら買うべきでしょう。後悔のないように。
燃費の報告
車の燃費は、主に使用する地域やオーナーの運転の仕方で大きく変わる部分です。
以下は、フィアット500のオーナーさんたちの燃費の報告です。参考になさってください。
(燃費)
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※燃費はアクアには負けます。でも、意外といい線ではないでしょうか。
買って後悔していないオーナーさんたちの声
画像:フィアット
「フィアット500は買って後悔する車か?」というテーマでここまで様々な声をご紹介してきました。
ここまでは、フィアット500についての、いわば断片的なコメント・意見・声でした。
この章では、酸いも甘いも全て引き受けて愛し続けているフィアット500のオーナーさんたちの総合的な「感想」をご紹介します。
これからフィアット500の新車あるいは中古車の購入をお考えの方に少しでも参考になれば幸いです。
私はドイツ車歴が長かったので、最初にフィアット500の試乗をしたとき、デュアロジックの作動にはかなり戸惑いました。 戸惑ったのだからそこでやめておけばよかったのです。でも、こんな変速機の車を買う人がそれなりにいるのはなぜだろう、という疑問を抱いてしまい、その疑問を突き詰める気持ちがチンクを購入してしまう結末を招いたのです。 購入後もモヤモヤは続きました。不出来であるゆえに愛する、ということは往々にしてあることですが、なかなかそういう境地には至らずに、買ったことを後悔する日もありました。 たとえばミニクーパーの場合、段差の突き上げがひどくてファミリーカーとしてはちょっと苦しいと思うけれど、ただし、突き上げのトレードオフとして、あのすばらしいゴーカートフィーリングが得られます。 でも、チンクのデュアロジックの場合はそのトレードオフがないのです。「変速はギクシャクするけれど、その代わりにこんな〇〇が得られる」という〇〇がないわけです。これがつらいところです。 そして、いまオドメーターは25,000キロです。よく走ったと思います。ここからは話半分でお聞きになっていただいてけっこうですが、最近〇〇に相当するものが見つかったような気がしています。トレードオフですね。 画像:フィアット それは「もう何でも理詰めで考えるのはやめよう。理屈じゃないものもあるんだから、もう少し気持ちを広く持とう」という心境です。そんな気持ちが芽生えてきました。 フィアットがデュアロジックにそんな意図を込めたとは到底思えませんが、とにかく結果的にわたしはそんな肩の力を抜いた気持ちになれたような気がします。 依然としてデュアロジックは厄介な変速機であり続けますが、深く追求しないようにしています。いろんな意味で、とても味わい深い車です。 |
フィアット500を買う人へ。 新車か認定中古車なら保証が付いているので大きなトラブルでも安心です。 車検とか部品代とか作業工賃などは日本車の3割増し~5割増しくらいだと思います。それなりにお金はかかると思いますが、ひっくり返るような金額ではないのであまり敬遠するのはもったいないですよ。 それと、万が一走行中にトラブルが発生して自走できなくなっても、自動車保険のロードサービスを呼べばレッカー移動してくれます(無料で)。 フィアット自体にロードサービスが付いているようですが、それも不要ですしJAFも不要です。自動車保険(任意保険)にはどの保険会社のも自動付帯ですから、それを使えばいいんです。 画像:フィアット 日本車だってけっこうトラブルでレッカー移動しているんです。あまり騒がれないだけです。 価格コムのレビューを見るときに「並べ替え」をしてみてください。デフォルトでは「投稿日(新しい順)」になっていると思いますが、これを「満足度(低)」にするんです。 そうすれば出てくるわ出てくるわ、トヨタだってホンダだって酷評がこれでもかと出てきます(プリウスのレビューは見ないように)。 でも、日本車に対する悪いコメントはあまり問題にならなくて、ヨーロッパ車、特にイタリア車のトラブルは増幅されて拡散されるのです。こうした扱いは不当で不公平だと思います。 |
1.2の4気筒の方が900ccの2気筒より格上だと思っている人がいるようですが、逆です。 2気筒の方はツインエアエンジンといって、いわゆるダウンサイジングターボです。数字上も1.2よりパワフルですし、実際に走らせてもずっとスポーティーです。 そして私のはツインエアです(笑)。 画像:フィアット 独特の音と振動があります。うるさいかって?まあ、人によってはうるさいでしょう。振動も感じるでしょう。 でも、こうしたエンジンの音と振動は、これからは今までと意味が変わってくると思います。感じ方が変わってくると思います。 日本では周りを見渡せばハイブリッドが当たり前で、これからはEVも勢いをつけて普及してくるでしょう。こうした電動車を走らせているとロードノイズや風切り音がメインの音源になって、それを消すために遮音性がどんどん上がっていって、いずれ超静かな車が出来上がるでしょう。 そういう潮流の中でのツインエアの鼓動なんです。 今以上に今後は希少性が増していくことは確実で、いずれは「神の鼓動」と呼ばれるようになるはずです(それはないか)。 とにかくすごいんです。 |
中古でフィアット500sを見かけたらお宝だと思ってください。普通のマニュアル車です。これが当たり前のチンクエチェントです。 フィアットも電動化に舵を切っていますから、だからこそ、マニュアルトランスミッションのチンクエチェントは至宝になるんです。お金の工面がつくようなら即買いしてくださいね。電動車にはいつでも乗れるんだから。 いま新車で販売されている乗用車のうち、MT車の割合は1%か2%しかないので、今現在すでにマニュアル操作は「特殊技能」になっています。 今後はマニュアル車を運転する人は「人間国宝」になるでしょう。それはウソですが、尊敬されるか変人扱いされるか、そのいずれかの運命が待ち受けています。 私の予想では、車という車がすべて電動化され、トランスミッションもオートになり、運転操作自体も自動化されていく方向性がより際立つ頃になれば(2030年以降?)、逆に内燃機関でマニュアルミッションの車は自動車ユーザーの一定数を占めることになるのは確実だと思います。 一つのまとまった市場が新たに生まれるのです。 画像:フィアット なぜそういうことになるかというと、人間の欲求不満が頂点に達するからです。EV化とか自動運転化というのは、人間は手足を縛られて脳だけ働かせていればいいと社会が人間に枠をはめることであって、そんなのに黙って従っていたら誰だってストレス満杯になってしまいます。 保育園や幼稚園の子供たちを観察してみてください。いかに好奇心に満ちているか。動き回っているか。じっとしていないか。 いま車のほとんどが2ペダルのATであること自体異様な光景だと思います。・・・ちょっと言い過ぎたかも。失礼。 |
魅力的なエクステリアに見合った華のあるインテリアですね。外装色を取り入れた色の使い方がカッコいいです。 わたしはミニのインテリアも好きで、品質感ではあちらが格上のように感じますが、ふわっとほんのり温かい気持ちにさせてくれるのはチンクエチェントのほうかも。 デザインの力ってすごいと思います。生活の空気感を変えてくれます。 画像:フィアット このクルマは子育てみたいに大変で、部品待ちで1か月乗れないこともあったし、ロングドライブを機嫌よく走ってくれて最高の時もあったし、いろいろあるけれど、シートに座ってふっと車内を眺めると明るく前向きな気持ちになるんです。何とかなるよって。 |
※ここまで私の記事を読み進めていただいたあなた。感謝します。私の予想ですが、あなたは95%くらいの確率でチンクエチェントを買うでしょうね。買わないと必ず後悔するはずです。
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【追記】500と500eの比較
※画像はフィアットより
2022年6月25日、日本市場に100%電気自動車であるフィアット500eが追加導入されました。ヨーロッパでは純ガソリン車以外にマイルドハイブリッドも導入済みですが、日本市場ではいきなりEVの投入ということになります。
500の販売台数
フィアット500は、ヨーロッパ市場では過去10年のあいだ同じフィアットのパンダと共にAセグメントで1位と2位を争ってきました。2021年には500がトップとなり175,000台を販売しています。※年間の数字です!
過去10年でトップになった回数は、500が6回、パンダが4回です。
日本市場(2008年3月販売開始)での数字は、12年連続年間販売台数4,000台越え、累計で50,000台を超えています。
500eのグレードと価格
さて、新たに導入されたBEV(バッテリー電気自動車)つまり100%電気自動車であるフィアット500eですが、グレードは3つです。
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※グレード・価格は2022年10月現在のもの
500と500eのサイズ・重量を比較
従来の500と500eのサイズ・重量は下記の通りです。
500 | 500e | |
全長 | 3570mm | 3630mm +60mm |
全幅 | 1625mm | 1685mm +60mm |
全高 | 1515mm | 1530mm +15mm |
ホイールベース | 2300mm | 2320mm +20mm |
車両重量 | 990kg(500cult) | 1330kg(500e ICON) +340kg |
上記のように、500eの方が、全長と全幅でそれぞれ60mm長くなり、高さが15mmほど高くなり、ホイールベースが20mm伸びています。
最も違うのが車両重量です。340㎏も500eの方が重くなっています。もちろん増えた分のほとんどがバッテリーの重さです。
動力性能を比較
500cult | 500e ICON | |
エンジン(電気) | 1240cc直列4気筒 | 交流同期電動機 定格43kwh |
最高出力 | 51kw(69ps)/5500rpm | 118ps/4000rpm |
最大トルク | 102nm(10.4kgm) | 220nm/2000rpm |
WLTCモード燃費 | 18.0km/ℓ | |
WLTCモード・一充電走行距離 | 335km |
500の方が軽快感が高い。500eは重さを感じる。とはいえその重さが乗り心地に貢献している。動力性能は十分。EVらしい爽快な加速感。高速道路での接地感は500eの方が上。
500eの特徴①ドライブモードが3種類
500eにはドライブモードが3つあり、ボタンで操作します。
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500eの特徴②現状では「急速充電」ができない
(2022年10月現在の状況)普通充電はできるが急速充電ができません。もともとの仕様としては急速充電に対応しているけれど、急速充電用のアダプター(チャデモ対応)の納期が遅れているため、現状では普通充電しかできません。
つまり、自宅で時間をかけてゆっくり充電することはできるけれど、急速充電を繰り返すことを前提にロングドライブに出かけることは実質的に不可能です。現状では、日産サクラや三菱eKクロスEVのような使い方しかできないということです。※「それで十分じゃないか」という方も多いのでは。個人的には私もそれで十分ですが。
500eの特徴③サブスクかリースのみ
500は普通に現金購入とかローンを組んで買うことができますが、500eはサブスクリプションかリースでしか乗ることができません。
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一般的なリースの場合、たとえば5年コースでプランを組めば、5年後に残価を一括払いすることで車両を自己所有にすることができます。
けれども、現状では、上記いずれのプランを選択しても、契約期間が終了したら車両はフィアットに返却する選択肢しかありません。
商用車ならいいけれど、かわいいチンクエチェントですから、なんか寂しい話ですね。
気を取り直して、では、金額はどうか?
<500e ICONをパケット・フィアット5年プランで契約した場合>
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という内容です。※5年間の支払総額は4,340,000円
500eの特徴④様々な先進機能が満載
いろいろとツッコミどころがある500eですが、先進機能はたくさんついています。
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500eの特徴⑤豪華装備?
500にはない500eだけの装備もあります。
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以上。
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【2023年6月6日追記】フィアット500Xに新グレード「Club」を追加(速報)
項目 | 詳細 |
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スタイル | 丸っこいデザインで可愛らしい。基本のデザインはフィアット500を受け継ぎつつ、SUVとしての形状になっている。 |
ラインナップ | 「Sport」「Cross」「Club」の3つのグレードが存在。今回は新たなグレード「Club」が追加された。 |
「Club」の特徴 | 「Sport」をベースにリーズナブルな価格設定。車内にはFIATのロゴをあしらったモノグラムが採用され、ポップな雰囲気を演出。 |
ボディカラー | 「Club」のボディカラーは、「ジェラート ホワイト」を標準設定。オプションで、「ファッション グレー」「ベネツィア ブルー」「パッション レッド」を選択可能。 |
価格 | 「Club」の価格は412万円。 |
発売日 | 2023年6月17日(土)から全国のフィアット正規ディーラーにて発売。 |
人気層 | 若者や女性、都会派、オシャレ好きからの支持がある。 |
プラットフォーム | 同じステランティスグループのジープ・レネゲードと同じプラットフォームを使用。 |
ご覧いただきありがとうございました。