スタッドレスタイヤがいらない地域はどんな地域ですか?
スタッドレスタイヤがいらない地域はどんな地域か?
- 絶対に雪が降らない地域
- 絶対に路面が凍結しない地域
上記①と②を同時に備えた地域ならスタッドレスタイヤは不要です。
でも、日本全国でこの①と②が同時に当てはまる地域ってあるのでしょうか?※沖縄はどうなのか・・・
そもそもスタッドレスタイヤは「雪道」と「凍結路」を走破するためのタイヤです。北米などで普及しているオールシーズンタイヤと呼ばれるタイヤは、雪道には対応しますが凍結路では役に立ちません。
したがって、単に雪が降らないとかめったに雪が降らないという理由だけでスタッドレスが不要ということにはなりません。
路面凍結が発生する地域においては、冬の初めにスタッドレスタイヤに履き替えることは安全を考慮すると必要なことだと思います。
以上が、いわば「表向きの見解」です。
普通のアスファルトを走行するならノーマルタイヤの方が安全です
雪国と呼ばれる地域はもちろんですが、あまり雪の降らない地域においては、冬になれば常時道路に雪が積もって、そこらじゅうの道路が凍結する、という現象は実際のところありません。
それでも冬の初めにノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに履き替えることが推奨されるのは、やはり突然の降雪に備えるためであったり、いつどこで発生するかわからない路面の凍結に備えるためでしょう。
けれども、地域によっては、10年に一度くらい道路に雪が残ることもあるけれど、それ以外の年はめったに雪が降らず、降っても積もることはないというところも日本全国にはけっこうあります。
路面凍結にしても、凍結する場所はほぼ決まっていて、太陽光線が当たらない場所とか橋の上など、注意すべきスポットは地元の人ならみんな知っているものです。
そういうめったに雪道を走らず凍結しやすい場所もよく知っているような場合、だれもがスタッドレスタイヤを必要とするとは思えません。
人によっては、雪が降ったら溶けるまで車を使わないで済ませる人もいます。必ず道路が凍結する場所があっても、午前中は車に乗らずに午後に出かけることでそうしたスポットをやり過ごせる人もいます。
そういう人にとって、常時スタッドレスタイヤを履き続けることはむしろリスクが大きいことも私は指摘しておきたいと思います。
スタッドレスタイヤは雪道や凍結路を走る場合は圧倒的にノーマルタイヤより安全ですが、逆に、雪道でもなく凍結路でもない普通のアスファルトを走る場合は、冬場であっても圧倒的にノーマルタイヤの方が安全なのです。
ノーマルタイヤと比較してスタッドレスタイヤには以下の弱点があります。
- 制動距離が伸びる:夏タイヤに比べてスタッドレスのトレッド面は柔らかくできていて、通常のアスファルト路面では、ブレーキ性能はかなり落ちます。フルブレーキテストでは夏タイヤより30%前後制動距離が伸びるというデータもあります。※とりわけ夏の炎天下で制動距離が延びる
- 濡れた路面での制動距離が特に悪い:制動距離は雨の日などの濡れた路面でさらに伸びる傾向があり、やはりフルブレーキテストでは夏タイヤより45%前後伸びるというデータがあります。
- 燃費性能が落ちる:スタッドレスのトレッド面は夏タイヤより柔らかく路面との接触面積が増えるのでどうしても燃費が落ちます。5%~10%燃費が悪くなるのが普通です。1本あたりの重量が重くなる点も燃費には悪影響を与えます。
- 摩耗が早くなる:雪道や凍結路で本来の性能を発揮するように作られているので、普通のアスファルトを走ると摩耗が早まります。
- ノイズが大きい:夏タイヤよりトレッド面のパターンが複雑なのでロードノイズが大きくなります
こうしたスタッドレスタイヤの特性を認識したうえで、後はご自分のカーライフを考慮に入れ、冬のタイヤ選びをしていただきたいと思います。
走る道路、車を利用する時間やタイミング、こうしたことを自分の都合に合わせて選べる人の場合は、冬場であってもノーマルタイヤの方が安全と言えるケースもあるわけです。
もちろん、通勤や配達や営業で車を使用する人は、雪が降ったら車に乗らないなどという選択肢はありませんから、「もしも」に備えてスタッドレスタイヤを装着すべきです。
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