タイヤの接地面に膨らみが発生する原因は何?
タイヤが路面と密着する接地面のことをトレッドと言いますが、ここにコブのような膨らみが発生することがあります。
接地面に膨らみが発生する原因としては下記の2つの要因が考えられます。
- パンク修理が不十分であった場合:タイヤのサイドウォール(側面)に開いた穴は修理不能ですが、接地面の穴はよほど大きなものでない限りパンク修理可能です。その際、修理の仕方が不十分であると後で修理箇所が変形して膨らんでくることがあります。こうなったらタイヤ交換するしかありません。
- セパレーションを起こしている:いわゆる「セパってる」状態です。タイヤはゴム100%ではなく金属や繊維素材を糸状に加工したカーカスコードと呼ばれるものを埋め込んであります。カーカスコードはタイヤ全面(接地面とサイドウォール)に埋め込んでありますが、接地面にはカーカスコード以外にスチールベルトなどを埋め込んでいてさらに強度を高めています。様々な原因でゴムとカーカスコードやスチールベルトが剥離することがあります。剥がれてしまうのです。こうなるとその部分が変形して膨らみとなって現れます。
パンク修理が不十分であった場合の接地面の膨らみ
タイヤの接地面(トレッド面)に釘穴が開いたケースなどはパンク修理可能です。パンク修理には下記のような方法があります。
- 外面修理:釘などが真っ直ぐに刺さった場合の修理法で、パンク修理材のプラグというものを外側からタイヤに埋め込みます。
- 内面修理:釘などが斜めに刺さっていた場合やパンクの穴が大きめな場合の修理法です。タイヤの内側からパッチを当てて穴を塞ぎます。
- 焼き付け修理:内面修理でも対応できない大きな穴などに対応する修理法です。補修用のゴム剤を熱でタイヤに圧着します。修理後の持ちもよく確実性の高い修理法ですが、これができる工場の数は限られています。
上記のようなパンク修理が可能ですが、しかしいずれの修理方法であっても、やはり腕のいいショップとそうでないショップがあるものです。あるいは、腕はいいけれどパンクの状態が想像以上にひどかった場合などには、修理後に不具合が出てくることもあります。
パンク修理後に発生する不具合とは、言うまでもなく修理した箇所から空気が漏れることです。もう一つは、空気は漏れないけれど修理箇所にタンコブのような膨らみが発生することです。
修理後に膨らみが発生したら、そこをもう一度パンク修理することはまず無理です。新品タイヤに交換するしかないと思います。
セパレーションによる接地面の膨らみ
そもそもタイヤのセパレーションはどんな原因で発生するのでしょう?代表的な原因と思われるものを下記に列挙しました。
- タイヤの経年劣化でヒビや亀裂が入り、そこから雨水や泥などが侵入して、やがてゴムとカーカスコードあるいはスチールベルトが剥離する
- 極端な空気圧不足で走行を続けた結果、ゴムとその他が剥離する
- トラックなどで過積載が日常化しているとタイヤに無理がかかりゴムとその他が剥離する
- 引っ張りタイヤや逆引っ張りタイヤなど純正と極端にサイズが異なるタイヤで走行するとタイヤとその他が剥離しやすくなる
- タイヤそのものの不良:たとえ新しいタイヤで純正サイズのタイヤであっても、タイヤメーカーの製造工程に問題があって不良品が出来上がることがある。格安タイヤなどではゴムとその他が剥離しやすい傾向がある
上記いずれの原因でタイヤがセパレーションを起こした場合も、対応策はただ1つ、新品タイヤに交換することです。補修キットのようなものもありませんし、パンク修理のような方法もありません。交換あるのみです。
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下記の記事も参考にしていただけると幸いでございます。
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