(このページで解説する東京海上日動のドライブレコーダー特約は東京海上日動の自動車保険の加入者(新規あるいは継続契約)だけがつけられる特約です。ドライブレコーダー特約を単独で契約することはできません。)
【記事丸わかり】
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東京海上日動の自動車保険にはドライブレコーダーを活用する特約があります。
それがドライブエージェントパーソナル(DAP)と呼ばれるものです。
正式名称は「事故発生の通知等に関する特約」といいます。
特約保険料は月額650円(年払7,480円)です。
この特約は自動車保険の始期日の2週間以上前に申し込む必要があります。
新規で加入する場合も継続契約の場合もちょっと余裕を持って手続きしなければなりません。
いずれにしても、保険開始日前にこの特約を付加した契約を結ぶと、始期日前に東京海上日動からドライブレコーダーが送られてくるので、これを車に取り付けます。
詳しいマニュアルを見て自分で取り付けるのですが、できない人は取り付けサービスも用意しています。
以後は、走行中に事故等によって車に一定以上の衝撃を受けるとドライブレコーダーに組み込まれている通信機能により自動的に事故発生の連絡が東京海上日動に送信されます。
これにより、事故で意識を失ったり、パニックで何をすればいいのかわからない場合でも、確実に事故情報が保険会社に伝わります。
また事故発生時の映像も同時に送信されるので、その後の事故処理において相手方と過失割合等を交渉する際の重要な証拠ともなります。
さらに、近年のあおり運転の多発を受けてあおり運転に遭遇した際にドライブレコーダーのボタンを押すことで警察への連絡を依頼する機能も追加されています。
もちろん一方的に通知する機能だけでなく、双方向で通話することもできます。
ところで、東京海上日動から送付されるドライブレコーダーはパイオニア製で、画質もよく、機械としての信頼性は高いのですが、残念なことに前方の画像を記録する機能しかありません。
車内、車の横、車の後ろを記録するカメラは付いていません。
これでは「事故」に関してはほぼ問題なく役に立つでしょうが、多くのドライバーがドライブレコーダーを購入する主要な動機となっている「あおり運転」の証拠映像を記録するにはあまり役に立たないでしょう。
2019年の夏に全国民を震撼させた常磐自動車道におけるあおり運転殴打事件(宮〇文〇容疑者)の映像は、前方だけでなく車内や車の横の映像があったからこそ逮捕・立件にまでこぎつけたのです。
東京海上日動のドライブエージェントパーソナル(DAP)は2017年に開始されたのですが、そろそろ360度を記録する装置に変更する時期にさしかかっていると思います。
この点は今後の取り組みに期待したいところです。
(※)大手代理店型保険会社(東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ)の4社は全て「ドライブレコーダー特約」を採用していますが、4社いずれのドライブレコーダーも前方にのみカメラが付いているタイプです。
(※)三井住友海上とあいおいニッセイ(両者はグループ会社)では2019年5月31日付広報において「専用リアカメラで車両後方の運転映像を録画できる機能も新たに追加します」と発表しています。詳細を確認したところ、この両社でドライブレコーダー特約に加入した人で、リアカメラも希望する場合は、別途リアカメラを購入して取り付けできるという内容です(電話で確認しました)
- 自動車保険の特約:月額650円(年払7,480円)
- 3つの機能
- 自動車保険のみ:二輪バイクや原付の保険には付けられない
- 200万画素で7時間半の録画が可能
- 保険を継続する場合も引き続き同じドライブレコーダーを使用する
- 車両入替した場合は?
- 保険を解約する場合はどんな手続きが必要?
- ドライブレコーダーが故障したら?
- ドライブレコーダーが盗難の被害にあったら?
- 記録された映像の扱いはどうなっているのか?
- ドライブレコーダーが正常に機能しないケースとは?
- ドライブレコーダーが取り付け不可な車とは?
- ドライブエージェントパーソナル(DAP)の紹介動画①(3分30秒)
- ドライブエージェントパーソナル(DAP)の紹介動画②(11分54秒)
- ドライブエージェントパーソナル(DAP)の取り付け方法の動画(9分25秒)
自動車保険の特約:月額650円(年払7,480円)
ドライブエージェントパーソナル(DAP)は東京海上日動の自動車保険の特約です。
正式名称は「事故発生の通知等に関する特約」です。
この特約は保険期間の途中ではなく保険開始日の2週間以上前に申し込む必要があります。
なぜなら、保険開始前にドライブレコーダーを取り付けなければならないからです。
新規で加入する場合も継続契約の場合も、保険開始日の2週間以上前に申し込みます。
申し込むと、東京海上日動からオリジナルのドライブレコーダーが送られてきます。
「貸与」という形になります。
送られてくるのはパイオニア製のドライブレコーダーで、NTTドコモのLTE/3G通信を利用した通信機能を備えています。
ドライブレコーダーの外形寸法は、73mm(幅)×92mm(高さ)×41mm(奥行)で、質量は約160gです。
取り付けマニュアルも同封されているので、基本は、自分で車に取り付けします。
自分でできない場合は取り付けを依頼するサービスも用意されています。
その際、工賃や部品代等は自己負担が発生します。
ところで、今ではドライブレコーダーは数多くの市販品が出回っていて、オートバックス等のカー用品店に行けば、数千円の格安品から数万円の高級機種まで選び放題です。
こうした市販品を車に取り付けるのと、自動車保険の特約を追加することで保険会社から貸与してもらうのと、いったいどこがどう違うのでしょう?
はい、違いは通信機能です。
通常のドライブレコーダーは「映像を記録する」ことがメインです。
しかし、東京海上日動が貸与するドライブレコーダーは、事故が発生したら「自動的に」その事故映像が送信されます。
この機能があるので、もしも事故で意識を失ったり、あるいは、気が動転して何から手を付けていいのかわからずにオロオロしているようなケースであっても、事故が発生した事実、事故時の映像が、即座に自動的に保険会社に通知されます。
通知を受け取った保険会社はGPS機能により事故の地点を把握します。
また、保険契約者・登録車両のナンバープレート・証券番号・補償内容などのデータはあらかじめ登録されているので、救急車の手配等も滞りなく速やかに行われます。
通常の自動車保険の保険料とは別枠で、追加料金が月額650円。
年払いの場合は7,480円。
もしも自動車保険に3年~5年継続して加入したとすれば、オートバックス等でドライブレコーダーの高級機種が買える金額です。
これをどうとらえるか?
ちょっと高いのではないかと感じる人もいるでしょう。
しかし、健康に不安のある方、あるいは、大事故の際の安心感を重視する人にとっては、リーズナブルな金額だと感じる方もいるでしょう。
事故が発生した際には自動的に通知されるのですが、どんな事故でも作動するのではありません。自動通報が作動するのは、「エアバッグが作動する程度の事故」(事故例:時速30キロ程度以上で壁と激突した事故)が発生した場合です。
なお、上記の衝撃に届かない事故、たとえば、時速20キロ程度以上で運転中にフルブレーキを踏んだケースなどでは自動通報は働きません。
そのかわりに、手動でオペレーターと通話することができるので(手動通報)、事故対応のアドバイスなどのサービスを受けることができます。
上記の衝撃以下の場合は、自動通報、手動通報のいずれも行うことはできません。
その際は、従来どおり携帯電話等で事故報告することになります。
3つの機能
東京海上日動のドライブエージェントパーソナル(DAP)には3つのサービス機能があります。
<1>事故発生時に自動的に事故通知 |
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<2>事故防止支援サービス |
※これらの機能はoffにすることも可能 |
<3>安全運転診断サービス |
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自動車保険のみ:二輪バイクや原付の保険には付けられない
東京海上日動のドライブエージェントパーソナル(DAP)特約(事故発生の通知等に関する特約)は自動車保険専用です。
二輪自動車や原動機付自転車の契約には付けることができません。
200万画素で7時間半の録画が可能
東京海上日動から貸与されるパイオニア製のドライブレコーダーの性能は以下のとおりです。
- 記録されるのは車の前方の映像のみで、車内や側面、後方の映像は撮影できません。
- 記録される画質はフルHD画質(約200万画素)で常時録画し続けます。
- 記録容量はmicroSDカード(32GB)に約7時間半で、常時記録し続け、自動で上書きされます。
- 記録される映像ファイルのフレームレートは最大15.5fps(1秒あたりのコマ数15.5コマ)であり、これはLED信号の点滅の影響を受けない性能です。
保険を継続する場合も引き続き同じドライブレコーダーを使用する
ドライブエージェントパーソナル(DAP)特約が付いた契約を更新する場合は、今付いているドライブレコーダーを引き続き利用することになります。
なお、ドライブレコーダーは常時ネットワーク接続されていて、内臓のアプリにより自動でアップデートされる仕組みになっているので、常に最新のバージョンで使用できます。
車両入替した場合は?
ドライブエージェントパーソナル(DAP)特約が付いた自動車保険の車を別の車に入れ替えした場合は、変更手続き後に、ドライブエージェントパーソナル事務局より付替え用キットが届けられます。
これを新しい車に付替えします。
保険期間の途中で車を入れ替える場合も、更新時に入れ替える場合も、同様の手順となります。
保険を解約する場合はどんな手続きが必要?
ドライブエージェントパーソナル(DAP)特約が付いた自動車保険を解約する場合は、解約の手続き後、ドライブエージェントパーソナル事務局より返却用ボックスが解約日以降に送付されるので、ドライブレコーダー端末等をそのボックスに入れて返却することになります。
なお、返却用ボックスが送られた日の翌日から起算して30日以内に返却されない場合は、違約金(25,000円)が請求されます。
ドライブレコーダーが故障したら?
車に取り付けているドライブレコーダーが故障した場合はドライブエージェントパーソナル事務局へ連絡します。
状況を確認のうえ、新しい端末が送られてくるので、それを車に取り付けます。
ドライブレコーダーが盗難の被害にあったら?
ドライブレコーダーが盗難の被害にあったら、まず警察へ被害届を出し、ドライブエージェントパーソナル事務局に盗難の連絡をします。
状況を確認のうえ、新しい端末が送られてきます。
記録された映像の扱いはどうなっているのか?
ドライブエージェントパーソナル(DAP)特約で取り付けたオリジナルドライブレコーダーに記録された映像は、事故時には自動的に東京海上日動に送信されるだけでなく、通信機能により常時東京海上日動と共有されています。
共有されている情報は、具体的には、走行距離・走行時間・速度・位置情報・加速度センサーによる計測値などです。
東京海上日動では上記の運転情報等をもとに安全運転診断レポートを作成します。
これに加えて、新規サービス・新商品の開発および研究等にもこうしたデータを使用します。
また、規約上、安全・円滑な道路交通社会の発展に資する目的での活用に関し、ドライブレコーダーの製造元であるパイオニア株式会社ならびに自動車技術開発に携わる企業等のうち東京海上日動が提携している企業等への提供ができることになっています。
東京海上日動:ドライブレコーダー型テレマティクス端末等の貸与に関する規約
ドライブレコーダーが正常に機能しないケースとは?
ドライブレコーダーがGPS(全地球測位システム)の電波を受信できない時や、屋内・地下駐車場、山間部、トンネル内、ビルの陰等電波の届きにくい場所にある時には正常に機能しません。
ドライブレコーダーが株式会社NTTドコモのLTE/3G通信のサービスエリア外、または電波の弱い場所にある時も正常に機能しません。
事故時の衝撃によりドライブレコーダーが破損した場合も正常に作動しません。
エンジンが停止した(ACCがOFF)状態の時、または、始動直後で端末が認証中もしくはアップデート中の時も正常に機能しません。
事故時にシガーソケットからシガーライター電源ケーブルが外れ、端末の内蔵バッテリーの充電が足りない時も正常に機能しません。
なお、ドライブエージェントパーソナル(DAP)特約は日本国内のみのサービスで国外はサービス対象外となります。
ドライブレコーダーが取り付け不可な車とは?
シガーソケットまたはアクセサリーソケットのない車には原則としてドライブレコーダーは取り付けできません。
ドライブエージェントパーソナル(DAP)の紹介動画①(3分30秒)
ドライブエージェントパーソナル(DAP)の紹介動画②(11分54秒)
ドライブエージェントパーソナル(DAP)の取り付け方法の動画(9分25秒)
個別に解説:4社のドライブレコーダー付き自動車保険 | |
東京海上日動 ドライブエージェントパーソナル | 詳細内容はこちらのページ |
損保ジャパン DRIVING! | 詳細内容はこちらのページ |
三井住友海上 GK・見守るクルマの保険(ドラレコ型) | 詳細内容はこちらのページ |
あいおいニッセイ タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型) | 詳細内容はこちらのページ |
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- 3つの機能
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- 200万画素で7時間半の録画が可能
- 保険を継続する場合も引き続き同じドライブレコーダーを使用する
- 車両入替した場合は?
- 保険を解約する場合はどんな手続きが必要?
- ドライブレコーダーが故障したら?
- ドライブレコーダーが盗難の被害にあったら?
- 記録された映像の扱いはどうなっているのか?
- ドライブレコーダーが正常に機能しないケースとは?
- ドライブレコーダーが取り付け不可な車とは?
- ドライブエージェントパーソナル(DAP)の紹介動画①(3分30秒)
- ドライブエージェントパーソナル(DAP)の紹介動画②(11分54秒)
- ドライブエージェントパーソナル(DAP)の取り付け方法の動画(9分25秒)
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