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【記事丸わかり】 マツダ CX-8 と CX-9 の比較
⇒⇒CX-8とCX-9(北米)を徹底比較!セグメント・仕向地による違いを紹介 |
CX-8とCX-9の違いを比較:似てるけれど同じ車じゃないかも
左がCX-8、右がCX-9:Wikipedia
【2023年8月14日追記】マツダは次のようにアナウンスしました。
MAZDA CX-8は、2023年12月をもちまして生産終了致します。ご注文が12月までの生産台数に達した時点で販売終了となります。
つまり、CX-8は12月で完全にモデルを終了するということのようです。ただ、現時点で後継と目されるCX-80の発売日はアナウンスされていません。
なお、CX-9もCX-90に引き継がれることが決まっています。
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(ここから記事本文)
マツダのCX-8とCX-9は似ているけれど違う車です。両車はどちらも3列シートのSUVですが、CX-8の方がCX-9よりも少し小さく、取り回しがしやすいです。
また、CX-8はCX-9よりも燃費が良く、価格も安いです。一方、CX-9はCX-8よりも広い室内空間と大きな荷室を備えています。また、CX-9はCX-8よりも多くのパワートレインオプションを提供しています。
CX-8はCX-9とCX-5をベースに開発された
CX-8は、2017年に発売されたマツダの3列シートSUVです。CX-9とCX-5をベースに開発され、3列目シートを備えながらも取り回しがしやすいサイズと、優れた燃費性能が特徴です。
CX-8が誕生した背景には、日本のミニバン市場の縮小があります。日本のミニバン市場は、1990年代後半から2000年代前半にかけて急成長しましたが、その後は減少傾向にあります。その理由として、少子高齢化やライフスタイルの変化などが挙げられます。
マツダは、このような状況の中で、3列シートSUVという新しいカテゴリーを開拓し、ミニバン市場の縮小を補うことを考えたのです。CX-8は、その戦略の一環として開発された車です。
CX-8は、発売当初から好調な販売を記録し、2018年にはマツダの国内販売台数でトップに躍り出ました。CX-8の成功は、日本のSUV市場の拡大を後押しし、マツダのブランドイメージの向上にも貢献しています。
(参考:Wikipedia)
CX-8は日本、CX-9は北米
販売地域も違います。
CX-8は日本専売車ですが、CX-8は北米やオーストラリアで販売されています。
CX-8とCX-9の比較
さらに詳細に両車を比較して見ました。
項目 | CX-8 | CX-9 |
---|---|---|
デビュー年 | 初代2017年※日本専売 | 初代2007年、2代目2016年※北米等 |
全長 | 約4.9m(日本で使えるギリギリのサイズとされている) | 約5.1m(CX-8よりも大きい) |
ボディサイズ | トヨタ アルファードとほぼ同じ長さ(※) | CX-8よりも大きい、CX-8の兄貴分というイメージ |
デザイン | 日本の道路事情を考慮した設計 | 北米市場向けの大型設計 |
内装デザイン | 中央に超ワイドディスプレイを配置、シフト設置位置が遠い | 中央に超ワイドディスプレイを配置、シフト設置位置が近く、操作性が向上 |
内装質感 | 標準 | CX-8より柔らかな質感の素材を使用し、高級感がある |
オーディオ操作パネル | マツダコネクトと名付けられたオーディオ操作パネルがシフト下部に配置 | CX-8と同じ |
2列目シート | 豪華なキャプテンシート、大型アームレスト、カップホルダー、USBポート、シートヒーター、ベンチレーションスイッチを備える | CX-8と同じ |
3列目シートの広さ | 標準、2人掛けシート | CX-8より足元スペースがわずかに広い、2人掛けシート |
(※)CX-8とアルファードのサイズ比較
CX-8 | アルファード | |
全長 | 4900mm | 4935~4,950mm |
全幅 | 1840mm | 1,850mm |
全高 | 1730mm | 1,935~1,950mm |
(参考:MOTA)
CX-9の海外メディア試乗レビューをご紹介!
日本未導入のCX-9について海外メディアはどんな評価をしているのか、英語圏のレビュー記事を4つご紹介します。
2023 Mazda CX-9
caranddriver.comのレビューから。
項目 | 詳細 |
---|---|
走行性能 | CX-9は、驚くほど軽快で、より小さなSUVを運転しているかのような感覚を提供します。サスペンションは固めですが、荒れた道路を乗り越えるのに十分な柔軟性があります。 |
ハンドリング | ステアリングは他のマツダ車ほど伝達性はありませんが、他のクロスオーバー車には欠けている活気を伝えます。堅固なサスペンションと正確なステアリングは優れたコーナリング制御を実現します。 |
エンジン性能 | ターボチャージャー付きの4気筒エンジンは、エキサイティングな走行体験を追求しています。エンジンは力強く、加速テストではクラス競争力のある結果を出しました。 |
インテリア | CX-9のキャビンはアップスケールな(高級な)素材と詳細なスタイリングで驚かせます。ドアを開けると、CX-9のインテリアはアウディにも見劣りしない高級なキャビンで乗客を歓迎します。 |
実用性 | CX-9は他のSUVと比較して乗客や荷物のスペースが少ないです。しかし、CX-9の2列目と3列目のシートは簡単に折りたたむことができ、設定の変更が素早く、結果として得られる荷物スペースはフラットで、大きな荷物を積むのが簡単です。 |
2023 Mazda CX-9
Edmunds.comからのMAZDA CX-9のレビューです。
項目 | 内容 |
---|---|
プレミアム感 | シグネチャートリムのインテリアはプレミアム感があり、特に高級ブランドとのギャップを縮めている。 |
加速とハンドリング | 加速は強力で、ハンドリングはスポーティ。 |
高速道路での快適さ | 高速道路での走行は快適で静か。 |
貨物容量 | 競合他車に比べて貨物容量が少ない。 |
3列目の座席 | 3列目の座席は特に収容力が高いわけではない。 |
ドライブ感 | CX-9は小さなミッドサイズSUVのように感じられ、多くの面でドライブ感がある。曲がり道では競合他車よりもアスレチックで、ブレーキの反応が良く、狭い場所でも簡単に操作できる。 |
コンフォート | CX-9は通勤や長距離のドライブに適した快適さを提供する。これはスムーズな乗り心地に大いに貢献しており、スポーティと快適のバランスを取っている。 |
インテリア | CX-9のインテリアは思慮深くデザインされており、シンプルでエレガントで、非豪華なSUV群の中のベンチマークとなっている。 |
テクノロジー | オプションのBoseステレオシステムはクリアでパワフルなサウンドを提供する。スマートフォンは簡単にペアリングでき、起動時にすぐに認識される。 |
ストレージ | CX-9は貨物とユーティリティの面で競争相手に後れを取る。 |
燃費 | EPAの燃費評価は、このクラスで少し上位に位置する。 |
価値 | CX-9はその製造品質において間違いなくリーダーであり、その価格はその品質を反映している。しかし、その貨物容量と3列目の座席の収容力は、その価格に見合っていないかもしれない。 |
総評 | CX-9は、そのスポーティなハンドリング、高級感のあるインテリア、そして全体的な快適さで、ミッドサイズSUVの中でも特に印象的な選択肢である。しかし、貨物容量と3列目の座席の収容力が競争相手に比べて劣っているため、これらの要素が重要な場合は他の選択肢を検討することをお勧めします。 |
2023 Mazda CX-9 Review
“https://cars.usnews.com/cars-trucks/mazda/cx-9” からのMAZDA CX-9のレビューです。
項目 | 内容 |
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走行性能 | CX-9は大型SUVとしては比較的楽しく運転でき、多くの中型SUVクラスメートよりもハンドリングが良く、街中や高速道路での運転に十分なパワーを提供します。 |
インテリア | CX-9のインテリアは、私が最近運転した最上位のSignatureトリム(トリムとはグレードのこと)では、それが高級車に見合ったものであると感じました。キャビンはソフトタッチ素材で飾られ、使いやすいインフォテイメントシステムと多数の運転支援機能を備えています。 |
インフォテイメントシステム | タッチスクリーンの代わりに、CX-9はインフォテイメントのコントロールのためにセンターコンソール上のロータリーノブと追加のボタンを使用します。私はタッチスクリーンと物理的なコントロールの両方を持つことを好むが、Mazdaのセットアップのシンプルさには反論できず、特にボリュームノブが手元にあることを特に評価しました。 |
座席の快適さ | 第一列と第二列は広々として快適ですが、背の低い大人でさえも第三列には困難を感じるでしょう。第三列は非常に狭く、ほとんど足元のスペースがありません。より広い三列目のSUVと同等の高級なキャビンを求めるなら、Hyundai Palisadeを検討してみてください。 |
総評 | 2023年のCX-9は良い中型SUVです。アップスケールな(高級な)素材がテクノロジー満載のインテリアを飾り、フロントシートはあなたを快適に包み込みます。このMazdaはスパンキーな加速と意欲的で反応の良いステアリングを提供します。 |
2021 Mazda CX-9 review: High style with tradeoffs
“https://www.cnet.com/roadshow/reviews/2021-mazda-cx-9-review/” からのMAZDA CX-9のレビューです。
項目 | 内容 |
---|---|
デザイン | CX-9はまだ魅力的なデザインを持っています。2021年のCX-9 Signatureテスト車では、エクステリアの変更が3つあります。グリルはTitanium Gray Metallicで仕上げられ、後部には大きな排気口があり、全体のパッケージは新しい20インチのBrilliant Silverホイールに乗っています。 |
インテリア | シグネチャのキャビンに滑り込むと、非常に魅力的な素材で作られた直感的なダッシュボードが目に飛び込んできます。ダッシュボードとドアパネルのトッパーは触り心地が良く、下部の硬いプラスチックもよく仕上げられています。 |
インフォテイメントシステム | 最も注目すべき更新は、10.3インチの中央インフォテイメントスクリーンの追加です。大きなディスプレイはすべてのCX-9モデルに標準装備されており、解像度が鮮明で、グラフィックもまずまずです。 |
座席の快適さ | 第三列は狭く、ほとんど足元のスペースがありません。 |
走行性能 | CX-9は、スポーツモードで停止から加速するときには非常に活発に感じられ、回転数の中間域でも強く引っ張り続け、遅い交通を追い越したり、高速道路にスムーズに合流したりするのが容易です。 |
総評 | 2021年のMazda CX-9は、そのスタイル、本当にプレミアムなインテリア、そして他のものよりもタイトなハンドリングを提供します。これらの特性が狭い三列目と狭い貨物スペースを見過ごすのに十分であれば、私はあなたを責めません。しかし、それらが実用性の欠点を補うのに十分でなければ、他の選択肢を探すことをお勧めします。 |
CX-8とCX-9のライバル車たち
MAZDA CX-8とCX-9の日本市場における主なライバル車とその特徴をご紹介します。
- トヨタ ハリアー
- 特徴: ハリアーは、その洗練されたデザインと高品質なインテリアで知られています。また、乗り心地の良さと静粛性も高く評価されています。
- ホンダ CR-V
- 特徴: CR-Vは、広々としたインテリアと使いやすいインフォテイメントシステムで知られています。また、安全性能も高く評価されています。
- 日産 エクストレイル
- 特徴: エクストレイルは堅牢なオフロード性能と実用的なインテリアで知られています。また、燃費効率も良いと評価されています。
- トヨタ ヴェルファイア
- 特徴: ヴェルファイアは、豪華なインテリアと広々としたキャビンスペースで知られています。乗り心地の良さと高い安全性能も特徴です。何と言ってもフロントグリルのデザインで好みが分かれる車です。
- スバル アウトバック
- 特徴: アウトバックは、その優れたオフロード性能と実用的なインテリアで知られています。また、安全性能は最高度に高い車として広く認知されています。そして、スバルの車はとても頑丈です。
これらの車種は、CX-8とCX-9と同じように、ファミリー層やアウトドア派に人気のあるミッドサイズSUVまたはミニバンのカテゴリーに位置づけられています。
CX-8またはCX-9はこんな人におすすめのクルマ
マツダCX-8とCX-9がおすすめな人とは、以下のとおりです。
- 3列シートを備えたSUVを探している人
- 家族が多い人
- 荷物をたくさん積みたい人※3列目を使わないケース
- 力強い走りを楽しみたい人
- 経済的なSUVを探している人
CX-8は、CX-9よりもサイズがコンパクトで取り回しがしやすいため、日本の道路事情にも適しています。また、燃費も優れているため、経済的なSUVを探している方におすすめです。
CX-9は、CX-8よりもサイズが大きく、居住性も優れています。また、走行性能も優れているため、力強い走りを楽しみたい方におすすめです。
とはいえ、日本で購入するならCX-8しか選択肢はありませんが。
まとめ
MAZDAのCX-8とCX-9は、どちらも優れた3列シートのSUVです。
CX-8は、そのコンパクトなサイズと優れた燃費性能により、日本の道路事情に適応しやすく、経済的なSUVを求める消費者にとって魅力的な選択肢です。
一方、CX-9は、より広々とした室内空間、力強い走行性能、そして高級感のあるインテリアにより、豪華なSUV体験を求める消費者にとって魅力的な選択肢です。
※英語圏のレビューでは3列目の狭さが強調されていましたが、アメリカ人やオーストラリア人の平均身長が日本人より高いことをご留意ください。
しかし、日本市場においては、CX-9は現在販売されていないため、CX-8が唯一の選択肢となります。
また、CX-8とCX-9は、トヨタのハリアーやヴェルファイア、ホンダのCR-V、日産のエクストレイル、スバルのアウトバックなど、他のミッドサイズSUVやミニバンと競合しています。
これらの車種もまた、それぞれが独自の特性と魅力を持っており、消費者のニーズや好みにより選択肢が広がります。
最終的には、CX-8やCX-9、またはその他のライバル車を選択するかどうかは、ユーザーのみなさんの個々のニーズや好み、ライフスタイルに大きく依存します。
ご自分のニーズや好みにどのように合致するかを考慮して楽しくお悩みくださいね。
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