【意外な結論】タイヤの製造年|1年落ち・2年落ち・3年落ちの性能差はほぼないです!

タイヤ・1年落ち・2年落ち・3年落ち

<当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています>



こちらの記事も読まれています

【記事のポイント】

  • 製造年による性能差はほとんどない: タイヤは製造から数年経っても、適切な保管がされていれば性能差はほとんど生じない。
  • タイヤ購入時の注意: 新品タイヤ購入時には製造年がバラバラの可能性があるため、気になる人は、注文の際に製造年を揃えるよう要望すべき。

タイヤの製造年|1年落ち・2年落ち・3年落ちの性能差はほぼない!

タイヤショップとかカー用品店などで2年落ちや3年落ちのタイヤが割引価格で販売されていることがあります。また、新品タイヤを4本購入したところ、製造年を見たら4本とも1年落ちのタイヤであることもあります。

あるいは、やはり新品タイヤを4本購入したら、2本は製造年が今年のもの、もう2本は去年のものであったりすることがあります。

このように、たとえ「新品タイヤ」であっても、製造年を確認すると実際には1年落ち、2年落ち、3年落ちであることはそれほど珍しいことではありません

まず、結論を言うと、

  • 性能面では特に問題ない

これが答えです。

タイヤは屋内の冷暗所でしっかり保管されていれば、製造から2年とか3年で劣化するようなことはありません。タイヤメーカーでも製造年の異なるタイヤでグリップ性能やブレーキ性能をテストしていますが、統計上有意な差異が発生することはないと公表しています

ブリヂストン「製造後3年間は同等の性能」

ブリヂストンでは、以下のように記載しています。

適正に保管された新品タイヤは製造後3年間は同等の性能を保つことが確認されていますので、大丈夫です。

これは、タイヤ性能に関わるゴムの性能低下は、適正保管中はほとんど進まず、タイヤを車両に装着して走行することでタイヤに発生する熱と力により徐々に進行するためです。

**********

保管期間とWET制動距離の関係

2006年製に比べて2003年製はほんのわずかに制動距離が長いですが、わずか0.6mです。

メーカーの保管方法はアバウト

実際、タイヤメーカーのタイヤの保管方法は、こと製造年に関しては、けっこう大雑把になされています。

製造した順序で整然と保管していて、タイヤショップ等から注文が入れば、その順番通りに出荷していく、というように私たちユーザーは考えるところですが、そのへんの扱いは相当アバウトです

タイヤショップのブログなどに書いてあることですが、たとえばBという銘柄のタイヤを4本注文したところ「2021」のマークがついたタイヤが4本入荷したとします。※2021とは2021年の第20週に製造という意味。

つぎに、その翌日に同じBという銘柄のタイヤをやはり4本注文したところ、今度は「2021」が2本、「4820(2020年の第48週)」が2本入荷した、なんてことはごく普通にある話だそうです。

タイヤメーカーの方では、製造した日から2年くらいのタイヤは同じくくりとして管理していて、出荷時にいちいち製造年を揃えて取り出すようなことはしないとのこと

タイヤショップなどから特別な指示がある場合は製造年を揃えるかもしれないけれど、通常の取引ではそれほど製造年には頓着しないのです。

検索でこのページを訪問されている方は、タイヤの製造年に意識が高い方だと思うので、タイヤ購入時には製造年を大いに気にしていらっしゃると思いますが、多くの自動車ユーザーはショップのいいなりです。※私もそうですが💦

多くの自動車ユーザーは、2021年にタイヤ4本を注文して、4本のうちの2本が2021年製造で残りの2本が2020年製造のタイヤであっても、そんなことは確認もしないでしょう。そういう人が多数派だと思います。

しかし、それはタイヤショップの人がごまかしているのではなく、そもそもタイヤ業界ではそういう扱い方をしているのが普通で、ショップの人も特に製造年を気にかける人にだけ配慮して製造年を揃えるようにしている、というのが実情だと思います。

もしも2年落ちとか3年落ちのタイヤが格安で販売されていたら、すぐに飛びついても大きな問題はないと思います。

「大きな問題はない」というのは、もしそのタイヤが店頭に展示していた品であれば、タイヤメーカーの倉庫に保管されていたものに比べてやや劣化は進んでいると考えられるので、多少の性能劣化はあるでしょう、でもそれほど気にかけるほど劣化はしていないでしょう、という意味です。

タイヤが劣化する要因について

タイヤはゴムとカーカスコードでできています。カーカスコードとは、タイヤ内部に埋め込まれている糸状のもので、金属や繊維物質でできています。カーカスコードを埋め込むことでタイヤに強度と耐久性をもたらします。

カーカスコード:スズキ

タイヤのゴムの部分は経年により硬化していきます。ただし、太陽光や紫外線を浴びない冷暗所に保管されている限り、2年とか3年経過しても、明白に違いが実感できるほどの性能差は生まれません。

差が生まれるのは、実際に車に装着して走行した場合です。車を走らせるとタイヤは熱を持ち、その熱がゴムの部分を劣化させるわけです。また、紫外線を浴び、雨や雪を浴び、艶出し剤などのスプレーを浴びたりしているうちに、グリップ性能やブレーキ性能などが日に日に劣化していきます

さらに、本来なら密着しているはずのゴムとカーカスコードの間に隙間が生まれ、いわゆるセパレーション(セパる)と呼ばれる剥離現象が発生し、高速走行などでバーストを起こす原因となったりします

したがって、タイヤメーカーのしっかりした倉庫に保管されているタイヤは、たとえ製造から1年落ち、2年落ち、3年落ちといったものであっても、性能面に有意な差はありません。

とは言え、高いお金を出して購入する側からすれば、どうせなら同じ製造年のものに揃えたいと思うのも人情だと思います。

製造年を揃えたければショップに要望してください!

だから、新品で購入する時は、ショップの人にできるだけ製造年を揃えてほしいと一言いうのもいいかもしれません

ただ、あまり強引な要求をするとショップの人に嫌われると思います。なぜなら、ここまでお話ししてきたように、タイヤメーカーのタイヤ管理そのものが大雑把であるからです。

4本の製造年マークをたとえば「2021」にすべて揃えるのは、タイヤショップの人にとってはけっこう手間がかかることだからです。

タイヤの製造年の確認方法
どのメーカーのタイヤであっても、タイヤの側面に4桁の数字が記載されています。たとえば「1021」と刻んであった場合、前の「10」は週を表し、後ろの「21」は西暦を表します。したがって、「1021」は2021年の第10週(3月の第2週あたり)が製造年ということになります。

まとめ

『【意外な結論】タイヤの製造年|1年落ち・2年落ち・3年落ちの性能差は?』のテーマで解説しました。

以下、記事のまとめです。

  1. 性能面での問題はなし:製造から1年、2年、3年経過したタイヤでも、しっかりと管理されていれば、性能に大きな差はありません。
  2. 製造年の違いは一般的:4本の新品タイヤを購入しても、4本の製造年が異なることは珍しくなく、タイヤメーカーは出荷時に製造年を揃えることはありません。
  3. 消費者の認識:多くの自動車ユーザーは製造年に頓着せず、タイヤショップの管理もそれに合わせています。
  4. 購入時の注意:とはいえ、高額なタイヤを購入をする際には、同じ製造年のタイヤに揃えることをリクエストするのも一つの方法です。
  5. タイヤの劣化要因:タイヤは使用されることで熱や紫外線、雨などにより劣化が進むため、製造からの時間よりも使用状況・管理状況がタイヤの状態に大きく影響します。

こちらの記事も読まれています

下記の記事も参考になさってください。

⇒⇒タイヤの製造年がバラバラ|新品購入なのに大丈夫なの?

⇒⇒スタッドレスタイヤの製造年が古いが使ってもいい?

⇒⇒スタッドレスタイヤの寿命|5年目・6年目・7年目はOK?

⇒⇒スタッドレスタイヤの寿命|10年目・10年落ちは使える?

⇒⇒スタッドレスタイヤの空気圧|寿命・年数|スタッドレスは走行距離何キロ?10年は無理?

⇒⇒タイヤの溝|新品タイヤの溝の深さは何ミリくらい?

⇒⇒軽自動車のタイヤ交換時期|だいたいの目安は?

⇒⇒車検|タイヤ溝の基準・測り方|外側内側が片減りはNG?トラック・スタッドレスは?

⇒⇒車検基準|タイヤの溝が片減りしている場合の判定

⇒⇒タイヤのひび割れ・亀裂|原因・防止・補修・交換|車検基準|高速でバーストが怖い

⇒⇒タイヤサイズの車検基準|インチアップ・インチダウンで外径変更・前後違い

ご覧いただきありがとうございました。