【3分記事】車のサーモスタットの種類|寒冷地仕様やレース仕様など

車・サーモスタット・種類

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車のサーモスタットの種類|寒冷地仕様やレース仕様など

車のサーモスタットはエンジン冷却水の働きを監視・管理する役目を果たしています。

冷却水が何度になったら水弁を開き始めるか、どのくらいの流量で冷却水を循環させるか、こうしたことをセンサーの値を元に判断し、作動しています。

一般の乗用車の場合、サーモスタットは次の2種類に大別できます。

  1. 通常仕様:比較的温暖な地域に適している。75度~85度くらいで弁が開き始め、これより10度ほど上昇したら弁が全開になる。
  2. 寒冷地仕様:比較的寒冷な地域に適している。88度くらいで弁が開き始め、これより10度ほど上昇したら弁が全開になる。

上記以外に、レース車などモータースポーツにおいてエンジンの性能を最大限に引き出す目的で使われるサーモスタットの場合は、以下のような仕様のものがあります。

  1. ハイフロータイプ:ハイフローとは大流量のことで、水弁が全開になった際に冷却水が流れる量がノーマルタイプより多いタイプです(10%前後の流量増)。これにより超高回転で回し続けるモータースポーツでエンジンのパワーダウンを最小限に抑えることができます。サーキット走行する車に使用される種類です。
  2. ローテンプタイプ:ノーマルのサーモスタットよりも10度~20度早いタイミングで水弁を開くタイプです。エンジンが最も効率よくパワーを発揮できる温度は70度と言われていて、この温度をできるだけ維持するために早めに冷却水を循環させます。

交換は慎重に

サーモスタットは車を購入した後で交換することができます。しかし、よほど目的がはっきりしている場合を除き、交換は慎重に考えたほうがいいと思います。

たとえば、関東から北海道に引っ越したようなケースでは、通常仕様を寒冷地仕様にするのは問題ないと思います。

しかし、自分の車はスポーツタイプの車だから、よりエンジン性能を引き出すためにサーモスタットも特別なものに交換しようといった考えは、ちょっと危険です。

レース場専用の車にするならいいと思います。でも、基本は公道を走り、時々スポーツ走行するというケースで、たとえばローテンプタイプのサーモスタットに交換したりすると、通常の走行時にエンジンが冷え過ぎることになります。いわゆるオーバークールです。

なんとなくエンジンの調子がおかしい・・・ということになり、これが長く続くと確実にエンジンを傷めます。オーバーヒートはすぐに気付きますがオーバークールは見過ごされることが多く、結果的にエンジンへのダメージが大きくなります。

スポーツタイプの車にお乗りの方は、もしもサーモスタットの交換を検討しているのであれば、プロのスタッフに相談したうえで判断していただきたいと思います。

下記の記事も参考になさってください。

ご覧いただきありがとうございました。