車のサーモスタットの温度｜弁が開閉する設定温度は？
水冷式エンジンの冷却水を監視しているサーモスタットは、あらかじめ設定された温度になると弁が開いて冷却水が巡り始めます。
その際、多くの車種では75度～85度くらいの水温になると弁が開き始めます。ただし、いきなり全開になるのではなくて、温度の上昇に合わせて少しずつ開いていきます。
やがて水温が上記の温度より10度～15度上昇した段階で、弁は全開になります。
冬場は設定温度が高くなっている
前の項目で、冷却水の温度が75度～85度で弁が開き始めると書きましたが、この10度ほどの差は夏と冬の差ということになります。
外気温が低い冬は夏場より冷却水の温度が高くなるまで弁を開かないように設計されています。
エンジンがかなり高温になって、初めて冷却水が循環を始めます。こういう設定にしないと、あまり早く冷却水を循環させると、エンジンはオーバークール(過冷却)となってエンストしたりマフラーから黒煙を出したりして止まってしまうからです。
車の暖房はエンジンの冷却水の熱を利用しているのだから、むしろ冬場こそ早めに弁を開いて冷却水を少しでも早く温めたいところですが、しかし、それだとエンジンが正常に働らかなくなってしまいます。急がば回れで、冷却水の循環を遅めにして、エンジンがしっかり暖まったところに冷却水を流す、という方法の方がいいわけです。
下記の記事も参考になさってください。
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