【3分記事】車のサーモスタット|仕組み|冷却水を管理・暖房にも必須

車・サーモスタット・仕組み

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サーモスタットとは

サーモスタットとは温度管理をするパーツです。どこの温度かというと、冷却水の温度です。

水冷式エンジンの車には必ずラジエーターと呼ばれる装置が付いています。ラジエーターは冷却水をエンジン周りに循環させることで、エンジンが常時一定の温度を維持するようにする装置です。

その際、冷却水はいつもエンジンの周りを循環しているのではありません。たとえば、冬の朝にエンジンを始動した場合、エンジンはまだ熱を持っていないのであえて冷却水で冷やす必要はありません。

こういう場面では、冷却水は静止しています。循環するための弁が閉じている状態です。

冷却水のこうした作動を可能にしているのは、サーモスタットが冷却水の温度を見張っているからです。あらかじめ設定した一定の温度より上か下かにより、ラジエーターの弁を開くか閉じるかの判断をしているのです。

冬場はエンジン始動後もしばらく冷却水は循環しませんが、夏場はエンジン始動後の比較的早い段階で循環を開始するのが普通です。ただし、いきなり弁が全開になるのではなくて徐々に開いていくのですが。

いずれにしても、こうした動きもサーモスタットの働きによります。

サーモスタットが故障するとオーバーヒートかオーバークールになる

サーモスタットが故障した場合の症状としては、ラジエーターの弁が開きっぱなしになるか、反対に閉じっぱなしになるか、いずれかになってしまいます。

開きっぱなしになると、常時冷却水が循環し続けますから、特に冬場のエンジン始動時はまだエンジンが温まっていないのに冷却水でどんどん冷やされることになるので、いわゆるオーバークールという状態になります。

オーバークールになると、エンストしたりマフラーから黒煙が出たりします。

弁が閉じっぱなしになると、オーバーヒートになります。エンジンが熱くなっても冷やされないのでどんどん加熱する一方になり、やがてオーバーヒートでエンジンが壊れます。

⇒⇒オーバーヒートとは

⇒⇒オーバークールとは

サーモスタットが故障すると暖房も効かなくなる

水冷式のエンジン車では、暖房は冷却水の廃熱を利用しています。もしもサーモスタットが故障してオーバーヒートやオーバークールになったら、暖房も満足に使えないことになります。というより、暖房の心配をするよりまずはエンジンの心配をしなければならない状況になります。

下記の記事も参考になさってください。

ご覧いただきありがとうございました。